第7話「空に挑め、炎の復活! VSグリフォン再戦」(3)
第7話の3を公開しました。
なんとか予定通り日曜に公開出来ました。
7話も中盤。
いろいろと盛り込んでます。
楽しんで頂けると嬉しいです。
(9)
「貴様は誰だ?」
ラアビブは頭の中に突然聞こえてきた声を訝しみながらも声の主に問い掛けた。
その声の主は横柄な口調で、
『我が名はランタル。
この星に混沌をもたらしている者だ。
貴様の邪魔をした巨人はまだ生きている。
障害を排除する力、欲しくはないか?」
持ち掛けてきた。
その提案はラアビブにとっては、これ以上なく欲するものだった。
”巨人を倒す事の出来る力”
それは不死鳥を見つけなくても島長を凌駕出来るだけの力が手に入る、とゆう事だ。
本当にそんな力が手に入るならどんな条件をも呑む事が出来る。
それくらい欲しているものだった。
「欲しいに決まっている。
俺はこの島の長になりこの島を統べる。
そしてこの世界の全てをも統べるのだ。
その為には力が、何者にも負けない力が必要なんだ!!」
そんなラアビブの言葉に、
『良い野心だ。
その”強き思い”を力に変えてやろう。
これを受け入れるがいい。』
ランタルが答えた。
「受け入れる?何を?」
ランタルの不可解な言葉に悩まされていると、突然目の前に右拳が現れた。
一瞬怯んだが、直ぐに気を取り直し、
「何だ、これは?」
その右手を見つめた。
その時、人差し指と中指が伸ばされた。
その指先には”青く光る種”が挟まれていた。
それが、腹部に突き刺さり、
ぐぅぁぁぁぁぁっ!!!
ラアビブの苦痛に満ちた叫び声が響き渡った。
(10)
『欲しいに決まっている。
俺はこの島の長になりこの島を統べる。
そしてこの世界の全てをも統べるのだ。
その為には力が、何者にも負けない力が必要なんだ!!』
ラアビブの言葉は野心に満ちていた。
それはランタルにとって喜ばしい事だった。
こう言う判りやすい感情は簡単に掌握出来るからだ。
「良い野心だ。
その”強き思い”を力に変えてやろう。
これを受け入れるがいい。」
ランタルは語り掛けながら、右手を握り力を込めた。
『受け入れる?何を?』
ラアビブの不思議そうに悩んでいる声が聞こえてきた。
が、構わず作業を進めていく。
右拳が青く光り出し、程なく光が消えた。
そしてゆっくり右手を開くと、”青く光る種”が出来ていた。
”野心の種”
それは心に宿す”野心”を養分に育ち花咲かせる。
花が咲くと宿主の能力が増幅される。
”野心”が強ければ強い程増幅率が高く、最大50倍にまで増幅される。
当然、リスクはある。
増幅されるのは花が咲いている間だけ。
花が枯れると同時に命をも枯れさせる。
そんな危険な物なのだ。
出来上がった”野心の種”を見てほくそ笑むと、再び拳を握って種を包み込んだ。
そしてその右拳をゆっくり突き出すと拳の前の空間に黒く丸い、薄い板のようなものが現れた。
それは次元移動の要領で作られた空間移動用の門だった。
拳がその”黒い板”に触れると、吸い込まれるように消えていった。
そして、ラアビブの前に消えた部分が現れた。
『何だこれは?』
右手を目にしたラアビブが訝しんでいる。
ランタルは人差し指と中指で”種”を挟んで伸ばした。
その挟んだ”青く光る種”をラアビブの腹部に突っ込んだ。
『ぐぅぁぁぁぁぁっ!!!』
ラアビブの苦痛に満ちた叫び声が聞こえてくる。
”種”を体内に残し、指を引き抜くと、そのまま手を引き戻した。
と、同時に空間に存在していた”門”が消えた。
ランタルは、
「この駒が捜査官を始末してくれると良いのだがな。」
呟くと、ゆっくり目を閉じ、
「楽しみに待つとしよう。」
と言うや、眠りについた。
(11)
「ここが”キタノコウベ”か~。」
何かに誘われるように歩くセラミネや”キタノコウベ”を訪れた人達。
その集団に混ざり辿り着いたのは都市の門だった。
門を潜り街に踏み込んだ梨深と智佳が見たのは所狭しと立ち並んだ建物だった。
”工房の街”とゆうだけあって、どの建物にも看板が掲げられていた。
普段なら商品を見に来る客で賑わっているであろう街は人ひとりおらず閑散としていた。
そんな寂しい街を数十人の集団がのろのろと街の奥に向かって進んでいた。
「こんな状況ない時に~この街来たら~面白そうやな~。」
梨深が小さな声で感想を漏らした。
「そうっすね。看板見てるだけでもワクワクするっすよ。」
智佳も同様の感想を漏らした。
「この街に~また活気が戻るように~この事件解決せなな~。」
「っすね。街の人助けたいっすね。」
小声でそんな会話をしているうちに何やら雰囲気が変わったのを感じた。
「そろそろみたいやな~。」
「みたいっすね。何が居るんっすかねぇ?」
そして程なく現れた”タージ・マハル”のような建物に人々が誘い込まれて行く。
梨深と智佳も紛れて入って行った。
そして人々が向かう先にある物を見て、
「な~、なんであんな物があるんや~!?」
梨深が驚愕の声を漏らした。
「おかしいっすよ。あれは・・・。」
智佳も驚き、言葉を詰まらせた。
そこにあったのは梨深達がこの世界に来る直前にやっていたゲーム「トゥワール」に登場するオリジナルの敵キャラだった。
(12)
まだ飛ぶのに慣れていないようで、ふらふらしながら必死に飛んでいるポトフーを先頭に莉紗絵、紗都美が並び、その後ろをチャウダーが付いて歩いていた。
「しっかし、グリフォン強かったなぁ。」
不意に莉紗絵が切り出した。
紗都美が、
「まさか、”捕縛結界”があんなにあっさり壊されるやなんて。」
返す。
「なんか被害とか出てんのやろか?」
「どうやろ?その辺確認しなかったなぁ。
後で島長さんに聞かないとな。」
「けど、戦うってなったらどう倒す?」
「やっぱ考えてた通りにツイン・ブレードで翼斬って落とすしかないんやろな。」
「”捕縛結界”で捉えてから、って思てたけどあかんかったし。」
「向こうもそう言うん警戒しとるし、結構ムズいよなぁ。」
等と考えながら歩いていたら、
ピッ、ピピィ!
ポトフーが焦り気味に鳴いて知らせてきた。
すると火山の内壁辺りから、
ブーーーーーン!!!
とゆう羽音が聞こえてきていた。
内壁まではおよそ500mで火山の外に繋がる横穴への入り口らしき穴が見える。
その前に多数の個体が飛んでいるのが見える。
「なぁ、あれって。」
「せやな。蜂っぽいな。」
莉紗絵と紗都美がどんよりした声を漏らした。
「こっからでも判別出来るって事はけっこうデカイ、よな。」
「穴の上の方にあるのって、巣、やろな。」
「って事は、あれなんとかせんと出れん、」
「って事やろな。」
「「はぁぁぁ。。。」」
2人が心底嫌そうに溜め息を漏らした。
ピィィィ。。。
ポトフーが2人を真似るように”溜め息”っぽく鳴いた。
その様子にちょっと2人の気分が和らいだ。
「ポトフー、ほんまかわええなぁ。」
「ほんまやで。こりゃ”母親”らしく良いとこ見せんとな。」
「ほな、ちゃちゃっと片付けよか。」
「ポトフー、おいで。」
莉紗絵の呼び掛けに、
ピィ!
と鳴いて答えると莉紗絵が差し出した手の平に着地した。
ちょこっと首を傾げる仕草にメロメロになりながら、
「ポトフー、これからちょっと危ないからチャウダーの口の中に入っといてな。」
「チャウダー、ポトフー頼むで。」
紗都美の指示に、
ワウッ!
と一吠えし、口を開いた。
莉紗絵がそっとチャウダーの口の所に手を持っていくと、ポトフーが口中に移動した。
「ええ子やな。」
「そこで”母親”の活躍見とってや。」
2人の言葉を理解しているかのように、
ピッ!
短く鳴いた。
その様子に安心した2人は並び立ち腕輪の嵌まった腕を胸の前にかざし、
「ほな、」
「いっちょかましたろか。」
「「我らのガッツでいてこましたる!!」」
2人の叫びに反応し、腕輪の宝石が赤青の光を放つ。
「「ハーツ、シンクロス!!」」
叫びながら腕輪の宝石をゆっくりした動きで打ち付けた。
キン!
と澄んだ音が鳴り響き、腕輪の宝石から溢れ出した赤と青の光が2人を包み込む。
赤青斑の光球は少し大きさを増し、弾けた。
そこには赤と青の装飾が施された巨人(今回はだいたい身長5mくらい)が立っていた。
そして、蜂の群れに向かって駆け出した。
如何だったでしょうか?
双子サイド、梨深サイドで動きが出てきました。
梨深サイドはかなり重要な部分になってきてます。
そして、作者はポトフーがお気に入り。
なんか書く毎に可愛くなってます。
これから活躍させる予定なのでよろしく、です。
お盆9連休中になんとか3回更新出来ました。
またしばらくは週1更新になるかと思います。
少しでも早く更新出来るよう頑張ります。
読んで頂き、楽しんで頂けると嬉しいです。
よろしくお願い致します。




