第7話「空に挑め、炎の復活! VSグリフォン再戦」(1)
第7話の1を公開しました。
現在、お盆9連休中。
って事で執筆時間たっぷり取れたので思いっきり巻き上げました。
第6話でグリフォンに敗北したサリシス。
空飛ぶ敵にどう立ち向かうののか?
な再戦の7話開幕です。
楽しんで頂けると嬉しいです。
(1)
「アア、ダメぇ!」
グリフォンの嘴がサリシスの腹部に直撃するのを目の当たりにしてポティロが悲痛な声を上げた。
さっきまで優勢に戦っていたように見えたサリシスが小山の火口に向かって落ちていく。
サリシスの攻撃で翼に傷を負わされたグリフォンのダメージは軽微のようで怒りにまかせ追い討ちを掛けようとしていた。
その時、小山が突然噴火した。
噴き出した溶岩は火口に向かって落ちてきていたサリシスを飲み込んだ。
サリシスを追えなくなったグリフォンは噴き出す溶岩を警戒するように旋回していたが、突然どこかへ飛び去った。
「ソンな、、ホクストミミナが。。」
ポティロは声を震わせながら呟いた。
まさか莉紗絵と紗都美がこんな事になってしまうなんて。
さっきまでキラキラした目で歓喜の声を上げていたポティロの顔から血の気が失せていた。
しばらく噴火している山から目が離せなかったポティロは、
「ソウだ。
シマオサニツタエナキゃ。」
我に返ると大慌てで島長の所に戻って行った。
(2)
「な、何なのダ、あの巨人ハ!?」
グリフォンに不死鳥の卵を探させていたダークエルフの男・ラアビブは苛立ちまじりの声を発した。
熱量の上がっていた小さな山。
そこに不死鳥の卵があると確信し、グリフォンを向かわせた。
それを突然現れた謎の巨人に阻まれたのだ。
グリフォンは傷付き、山が突然噴火を始めた。
「もう少しで不死鳥の卵が手に入るはずだったのニ、邪魔しやがっテ!」
その様子を見ながらラアビブは悪態をついた。
「あの山が火山だなんて聞いてないゾ。いったいどうなってるんダ?
まさカ、、不死鳥が蘇ろうとしているのカ?
それはまずイ。使役するには孵化した直後に主人認識しなければならないのニ。」
ラアビブは焦っていた。
このままでは50年掛けた計画が無駄になってしまう。
次の再生が起こるのは100年以上先になる。
なのでこの機会を逃すわけにはいかなかった。
ラアビブはグリフォンを呼び戻すと、怪我を治す為、治癒魔法を施した。
そして耐熱防御の魔法を自身とグリフォンに5重に掛け、グリフォンの背に乗って噴火中の火山に向かって行った。
「絶対に見つけてやル。」
ラアビブの言葉に、目に、狂気が宿っていた。
(3)
列車は予定通りに”キタノコウベ”の最寄りの駅に到着した。
工房の都市とゆうだけあって利用者も多いようで、多数の乗客が下車し改札に向かっていた。
「特に~変わった所は~。」
そこまで言って梨深の言葉が途切れた。
何か脳に違和感を感じたのだ。
智佳もそれを感じたようで梨深に視線をむけていた。
何か言いかけた智佳を唇に人差し指を当て『し~。』とゆう仕草で制止した。
そしてセラミネの様子を伺った。
普通に歩いている様に見えるが、目から生気が無くなっていた。
梨深は、
「さっきの違和感は~精神操作みたいやな~。」
智佳に小声で話しかけた。
「さっきの変な感じがそうなんっすね。」
智佳の言葉に小さく頷き、
「やな~。
うちらは~レリシスさんから貰った~指輪がそうゆう事から~守られてるからな~。」
答えた。
※梨深達5人はレリシスから授かった腕輪や指輪で物理攻撃や精神攻撃から防御されている。第5話で莉紗絵と紗都美がフレイタルの精神攻撃に対して”標準語”だからと返しているがあれはあれで正論。寝ている時は精神攻撃に対する加護が薄れるので影響を受けやすくなる。のだけど互いに相手の言葉の攻撃が”標準語”だったので超絶違和感を感じたって事。ってゆうのを今更だけど説明しておく。
「どうするっすか?」
智佳の問い掛けに、
「うちらも~操られてる振りして~誘い込まれよか~。
セラミネについて行ったら~元凶が居るはずや~。」
梨深が答えた。
「了解っす。」
智佳の返事に梨深小さく頷き、2人は何かに導かれるように歩いて行くセラミネの歩調に合わせ、ゆっくりと付いていった。
(4)
意識を失い、変身が解除されていく主人達を救うべくフライチャウダーが赤と青の光玉となった2人を受け止めた。
が、地表へと向かう勢いが強すぎたのと、既にエネルギー残量がギリギリだったのとで落下は免れられそうになかった。
その時、火口の熱量が増大したかと思うと、噴火が始まった。
フライチャウダーは保護した2人と共に成す統べなく溶岩に飲み込まれた。
「ワゥゥゥ。。」
あまりの熱量にチャウダーが悲痛な声を漏らした。
それでも2人の加護の力で溶解する事はなさそうだった。
チャウダーは長時間この状態が続くと、
”主人の生命が危険”
であると判断し、2人を火口の底に降ろすと自らの意思で犬形態(モードA)に戻った。
降ろした2人を出来るだけ近付けると、覆い被さる様に乗っかり、背中から熱気を取り込みそれを冷気に変換し腹部から放出する生命維持用”冷却機能”を発動させた。
放出された冷気によって2人の体が平常体温で維持される。
だが、今のエネルギー残量だとこの状態を維持出来るのは5時間程度。
それを越えると機能が停止してしまう。
それまでに2人の意識が戻り状況が改善される。
そう信じ、冷気を放出し続けた。
噴火は30分程で終息していた。
それから1時間程経った頃、
「なんか涼しげやなぁ。」
「せやなぁ。クーラーの効いてる部屋に居る感じや。」
言いながら莉紗絵と紗都美が目を覚ました。
「ってチャウダー!?」
紗都美が変な声を出した。
2人はチャウダーが寝転がっている自分達に冷気を放出している事に気付いた。
そして周りの状況を確認した。
「これってどうゆう状況やろ?」
「ってか、ここどこなん?」
「たしかグリフォンに突っ込まれて、」
「落とされた、んよな?」
そんな事を話していると、
ぐぅぅぅぅぅ!!
2人のお腹の音が鳴り響いた。
変身後の空腹感に気付き、いつもの顔サイズどら焼きを取り出して、食べ始めた。
「もぐもぐ、この体勢やと食べ難いな、もぐもぐ。」
「もぐもぐ、しゃぁないで。もぐもぐ、体起こしたら暑さでやられてまうやん、もぐもぐ。」
動き難いので手早く食べ終えると、
「これからどうする?」
「ちょい待ってな、確認するから。」
そう言ってから紗都美が、
『チャウダー、冷気の放出はあとどれくらい?
それと今の温度は?』
尋ねた。
『約3時間30分、バウ。
500度程、バウ。』
チャウダーの返答に、
「ってここ500度もあんの?
冷気と加護が無かったらめっちゃヤバいやん。」
紗都美が驚きの声を発し、
「あと3時間30分程でチャウダーのエネルギー切れるっぽいわ。」
莉紗絵に告げた。
「そっか。
で、どうするん?」
そんな状況をあまり気にしていないような莉紗絵の問い掛けに、
「せやなぁ。ギリギリまで待ったら温度もさがるやろ。
そしたら残りのエネルギー使ってフライチャウダーで飛び出す。
って感じかな。」
紗都美が答えた。
「まだ結構時間掛かるなぁ。
この体勢やと何も出来ないし。」
暇やな、と暗にボヤく莉紗絵に、
「忘れとった!」
紗都美が突然小さく叫んだ。
「うぉ。どしたん急に?何かあった?」
莉紗絵が怪訝な表情で尋ねた。
「”タイガ”の最新話、スマホにDLしてたんや。
ゆっくり観直そ思てたんよ。」
そんな紗都美の言葉に、
「おお、それええな。
そうや、我も”ジオウ”と”リュソウジャー”入れてたわ。
これは観賞会、やな?」
莉紗絵が楽しげに答えた。
「おお、ええやん。
ほんならしばらく特撮観賞会やな。」
そして2人のスマホでの特撮観賞会が始まった。
3作観終わり感想を言い合いながら盛り上がっていると、
『温度の急激な低下を確認、バウ。』
紗都美にチャウダーから連絡が入った。
「ちょい待ってな。」
莉紗絵に声を掛けると、
『今、何度なん?』
チャウダーに確認した。
『40度、バウ。』
その返答に、
「なんやて!?」
驚きながらチャウダーの冷却範囲の外に出て立ち上がった。
それを見て莉紗絵も立ち上がった。
「たしかに、ちょっと暑いくらな感じやな。」
「いったいどうなったんや?」
2人が不思議そうに温度を感じながら周りを見回していると何かが赤く光っているのを見つけた。
「あれ、なんやろ?」
「見てみよか。」
言いながら2人は赤い光に近付いて行った。
それは卵の形をしていて、熱を発しているように全体を赤く光らせていた。
と、その時、
ピシ。
っと音がして卵にヒビが入った。
そのヒビは徐々に卵を横に1周するように広がっていき、
パキ!
っと音を上げて上下に割れた。
そして、
ピィィィィィ!!!
中から雀くらいの大きさの赤い色をした小鳥が姿を現した。
如何だったでしょうか?
2チームがそれぞれ動き出しました。
”キタノコウベ”で何が?
火口で見つけたのは?
平行展開、盛り上げたいと思います。
次回は水~木曜には公開する予定です。
この休みを存分に使って少し多めに更新出来ればと思っています。
楽しみにして頂けると嬉しいです。
よろしくお願い致します。




