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第5話「迫り来る驚異、決めろ新必殺技! VSフレイタル」(1)

たいへん遅くなってしまい申し訳ありません。

第5話の1を公開しました。

サブタイ通り4話で暗躍を始めた敵幹部が動き出す話で、今後の展開に影響する話なのでいろいろ考えてたりして書き進みませんでした。

今回は導入部的なのですがすでに不穏な状況になってます。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

(1)


都市”プローラ”近郊の森の中。

フレイタル(ランタルの部下)は”プローラ”での情報収集を終え、この森に戻っていた。

小さな切り株に腰を下ろし聞いた情報を思い出す。


「”巨人が大型魔獣を撃退した”ですか。

 やはり捜査官もここに来ているようですね。

 警戒レベルを上げなければ。」


そんな事を考えていた時、調査をさせている魔獣から送られてくる情報のひとつに引き付けられた。

それは、そこから一瞬いっしゅん嫌な波動を感じたからだった。


「今のはあの捜査官の波動?」


それは忌々(いまいま)しい捜査官の生体波動のようだった。

フレイタルはその魔獣の意識にリンクし、リアルタイムでその状況を見つめた。

巨大化したアラクネが少女を襲い拘束する。

そこに4人の少女が現れ、そして。


「あれはレリシス捜査官?

 ならば通路を通って来た、とゆう事ですか。

 それにしても愉快な状況になっているようですね。

 これは早々にご挨拶にうかがわねば。」


フレイタルは意識の共有を解除すると、その魔獣に追尾の指示を出した。

そして悪意に満ちた笑みを浮かべた。


「移動には少々時間がかかりそうですね。」


つぶやくとゆらりと立ち上がり、その魔獣が居る”ストファム”方面に向かい移動を開始した。


(2)


洞窟から戻って来た梨深パプリ達はその足で魔法道具屋”はむらんと”に向かった。

店内に入ると、


「無事に戻ってきたニ。

 虹色水晶は見つかったかニ?」


テトゥが声を掛けてきた。


「ばっちりっす。」


智佳オーニオが答え、指輪リングから虹色水晶レインボークリスタルを1つ取り出しテトゥに手渡した。

受け取ったテトゥはじっくり鑑定すると、


虹色水晶レインボークリスタルに間違いない二。

 それで、これだけだ二?」


問い掛けた。


「まだまだあるっすよ。

 大きめの箱とかないっすか?」


智佳オーニオが答え、要求を伝えた。


「うむ、それじゃ倉庫に行くか二。

 付いてくる二。」


テトゥは立ち上がると背後の扉を開け、入って行った。

5人も続いて入って行く。

通路を突き当たり、左へ進む。

その突き当たりの扉を開く。

そこが倉庫になっていてかなりの広さだった。

が、ところ狭しと色々な道具が置かれていた。

少し奥に入った所に1辺1mくらいの正方形の木の箱が置かれていた。


「この箱はちょうど空いてる二。

 これならどうだ二?」


言いながら箱の蓋を開け、中を見せた。


「これならだいじょうぶそうっす。」


中の広さを確認した智佳オーニオが答え、指輪リングから全ての虹色水晶レインボークリスタルを取り出し、


ザザザーッ!


と箱に入れた。

その箱でも少し容量が足りなかったようで少し盛り上がった感じになった。


「ほほう、いっぱい取ってきた二。

 これならたっぷり薬を作れる二。

 どうだい、半分売る気はないか二?」


テトゥの提案に、


「それは~どうゆう事ですか~?」


梨深パプリが問い返した。


「この半分で1000錠くらいできる二。

 あんたらの分として半分置いといてやるから残りを換金にする二。

 そうゆう提案だ二。」


テトゥの言葉に、


「わかりました~ほんならそれで~お願いします~。

 精製分の代金は~そこから引いといて下さい~。」


梨深パプリ受諾じゅだくの意を示した。


「それじゃまず20個作る二。

 精製には2日くらいかかる二。

 なので3日後くらいに取りに来る二。

 その時、買い取りの代金も払う二。」


テトゥの言葉に、


「わかりました~ほんならお願いします~。」


梨深パプリが返答し、4人も頭を下げた。

そして店を後にし、ホテルへと戻って行った。


(3)


猛烈なスピードで移動していた影がある木の上にとどまり気配を消した。

その目が向けられた先に5人の少女が居た。


「見つけましたよ。

 よく見ると可愛いお嬢さん方ではないですか。

 少女が苦しむ姿は、、、この上ない快楽ですね。

 少し楽しませて貰いますよ。」


不適な笑みを浮かべながら呟くフレイタルの近くの枝に大柄な人間くらいの大きさの鳥型魔獣が降りてきた。


「まずは腕試しといきましょうか。」


呟くとその魔獣をけしかけた。


バサッ


と羽ばたいた魔獣が急降下し、5人を急襲きゅうしゅうした。

その気配にいち早く気付いた智佳オーニオが、動いた。

武装していなかったので時間を稼ぐ為、手近てぢかの小岩を拾い、魔獣に向かって投げつけた。

魔獣は高速で降下していたのでその小岩を避ける事が出来ず、額部分を直撃した。

だが咄嗟とっさの事だったので小岩にそれ程の勢いはなく、大したダメージは受けなかった。

けれど動きを止めるには十分だった。


それを見て莉紗絵ホクス紗都美ミミナが近くの木の影に隠れた。

莉紗絵ホクスの右手にはモードIの状態の銃が握られている。

梨深パプリが反応出来ていないセラミネを引っ張り、近くにあった大岩の影にひそんだ。

けれど3人は魔獣が1匹だけなのを認識し、軽く警戒するだけだった。

この程度なら智佳オーニオに任せれば良い、と。

そして智佳オーニオが、


召喚武装しょうかんぶそうとらとり!」


と叫び武装した。

魔獣は標的を見失い動きが止まったままだった。

智佳オーニオは軽く飛び上がると木を蹴り、その勢いととりの滑空能力で魔獣に襲い掛かった。

魔獣が反応した時には勝負は決していた。


鋭爪烈斬えいそうれつざん!」


智佳オーニオの寅爪があっさり魔獣を切り裂き、同時にコアも砕く。

魔獣は黒い霧を出しながら落下し、霧散した。

着地した智佳オーニオ梨深パプリ莉紗絵ホクス紗都美ミミナしばし周りを警戒したが、新たな魔獣は現れなかった。

ので、


武装解除ぶそうかいじょ!」


智佳オーニオは武装を解除し、隠れていた4人もそこに集まった。


「急やったなぁ。」

「ほんまやで。」

「やっぱ〜”悪意のメリスシード”のせいで〜より凶暴になってるんやね。」


そんな事を話しながら表情をくもらせる3人。

智佳オーニオは、


「セラミネは大丈夫っすか?」


セラミネに声を掛けた。


「ありがと、大丈夫だよ。

 でも、みんなすごいなぁ。

 私は全然反応出来なっかたよ。」


自分だけがとっさに回避出来なかった事に落胆の表情を見せた。


「大丈夫っすよ、セラミネ。

 修行始めたばっかっすから、これからっすよ。」


智佳オーニオの励ましの言葉に、


「そうだね。これからいっぱいがんばるよ。」


あらためて決意した。


「ほんなら~なんや落ち着かへんし~今日はこれくらいにして~ホテル戻ろか~。」


梨深パプリの号令に、


「「ですね。」」

「っすね。」

「はい。」


4人が返事し、楽しそうに話ながらホテルに戻って行った。

フレイタルはそんな4人の姿を見送りながら、


「瞬殺、ですか。

 あなどれないですね。

 それではちょっと揺さぶってみますか。」


そう言うと気配を消したまま、静かに5人のあとを追っていった。


(4)


「おはようございます!」


教室内に子供達の元気な挨拶が響いた。


「おはよぅ。」


教壇に立つ教師ルゥパニが挨拶を返した。

そして、


「今日からぁ”音楽”とゆぅ授業をやるよぉ。

 ”音楽”を担当するのはぁ由維キャロン先生やぁ。

 由維キャロン先生ぇ入ってぇ。」


呼ばれて由維キャロンが入って来た。


「あ、お姉ちゃんだ。」

「ほんとだ。」

「ほんとだ。」


由維キャロンを知っているニモーニ、フィルナ、セシリネが声を上げた。

その声に答えるように小さく手を振りながら教壇に立ち、


「今日から音楽を教える由維キャロンです。

 よろしゅーな。」


挨拶をした。


「音楽?ってなにするんだろ?」

「楽しいのかなぁ?」

「先生は何歳ですか?」

「どんな事するの?」


とざわめき出した。


「それじゃ由維キャロン先生ぇ後よろしくぅ。」


そう言ってルゥパニは教室を後にした。

残された由維キャロンは、


『ああ、小さ(ちっちゃ)い子がいっぱいや。

 なんかテンション上がるわ。』


などと考えながら、


「音楽の授業は歌うとこからや。

 まずは簡単なんから歌っ(うと)てみよか。

 うちが歌うから聞いとってな。」


由維キャロンが話し掛けた。

その言葉に興味津々といった表情で目をキラキラさせながら注目する子供達。

そして、


♪さいた~さいた~♪


由維キャロンが童謡を歌って聞かせた。

歌に聞き入る子供達の姿を見て楽しくなった由維キャロンはこの後、童謡を5曲歌って聞かせた。

こうして由維キャロンの”バアルス”での新たな生活が始まった。

始まりました対フレイタル回。

相変わらず智佳、強いです。

そして次回あの2人が!?な展開になります。

フレイタルは何を企てているのか?

次回も楽しみにして頂けたら嬉しいです。

なんとか木曜更新出来るよう頑張ります。

よろしくお願い致します。

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