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第4話「虹色水晶(レインボークリスタル)はネバネバの奥に VSアラクネ」(5)

予定より大幅に遅れました。

せっかくGWで巻き上げたのに。。

が、なんとか第4話の5を公開しました。

この回で4話目完結です。

アラクネとのバトルはどうなるのか?

楽しんで頂けると嬉しいです。

(18)


「およおや、抵抗するのかい。」


配下の目を通して送られてくる侵入者の動向を見ていたアラクネが楽しげな声を発した。

※アラクネとは上半身が人間(女性)、下半身が蜘蛛くもの知性を有する魔獣である。


「今回のえさは少しは骨がありそうだ。

 ちょっとは抵抗してくれないと面白くないからねぇ。」


つぶやきながらニヤリと不敵な笑みを浮かべている。


「けど、あの魔獣使いの使役獣は厄介やっかいだねぇ。」


どう排除しようかと思案している所に、


「ええ加減(はな)しいや。」


カメレオン魔獣が騒ぎながらジタバタしている紗都美ミミナを連れて戻ってきた。

アラクネの前まで来ると舌の拘束を解き紗都美ミミナを落とした。


「痛っ!

 ちょ、もっと丁寧ていねいにしいや、ほんまに。」


悪態あくたいをつく紗都美ミミナを見下ろしながら、


「なかなかきがいいじゃないか。

 食べごたえがありそうだよ。」


アラクネが嬉々とした声を掛けた。

背後から聞こえた声に反応し、紗都美ミミナが振り返った。


「な、、でっか。

 なるほど、あんかがここのボスか。」


自分の10倍程の大きさの魔獣がテトゥから聞いていたこの洞窟のぬしだと理解した。

が、人間の倍くらいだと聞いていたのでその巨体に少し驚いた。


「聞いてたんより大き(でか)いやん。これも”悪意の種(メリスシード)”の影響なんやろな。」


それでも冷静に判断していると、


「ちょうどいい。お前を使えば手出し出来まい。」


言いながら紗都美ミミナ向けて毒針の付いた糸を飛ばした。


「なっ!?」


そして、その毒針が紗都美ミミナに突き刺さった!?


(19)


ガウゥゥゥ!


唸りながら主人を助けようと駆け出したチャウダーに、


「チャウダー、待て!」


莉紗絵ホクスが命令した。

その命令に、


ワゥ!


返事し、お座りの状態でとどまった。


「ふぅ、危な(やば)かった。」


莉紗絵ホクス安堵あんどの声を漏らした。

その様子を見ていた梨深パプリ智佳オーニオが、


「これは~どうゆう事なん~?」

「なんでチャウダーが莉紗絵ホクスの命令聞いてるっすか?」


莉紗絵ホクスに問い掛けた。


「これは紗都美ミミナに何かあった時の緊急措置なんです。

 我の”待て”って命令にだけ反応するよう設定してあって。

 まさかこれを使う事態になるやなんて。。」


想定外の事態に莉紗絵ホクスが沈んだ声で説明した。


「ごめんなさい。私の所為せい紗都美ミミナがあんな事に。」


セラミネが泣きながら謝罪した。

紗都美ミミナが自分を助けた為にこの状況になった。

その思いが涙をあふれさせた。

そんなセラミネに、


「セラミネ、それは違うで。

 誰かが危ない思たら助ける。強い弱いは関係あらへん。

 不意を突かれたら誰かて対処出来(でけ)へん。

 そんな時助け合うんが仲間やで。

 せやからみんな紗都美ミミナを助けに行くんや。」


莉紗絵ホクスが思いを伝えた。

セラミネは涙をぬぐい、


「ごめん。私が間違ってた。

 たいして役に立たないかもだけど頑張るよ。」


表情を引き締め力強く思いを口にした。

その言葉に3人がうなづきでこたえた。


「ほんならこれをやっとかんとあかんな。

 チャウダー、マスターチェンジ!

 マスターネーム、莉紗絵ホクス

 パスワード、********!」


莉紗絵ホクスの命令に反応し、


ワウッ!


チャウダーが返事するように一吠ひとほえし、マスターとなった莉紗絵ホクスの指示待ち状態となった。


「これって~チャウダーのマスターが~莉紗絵ホクスに変わったって事なん~?」


梨深パプリの問い掛けに、


「そうです。これも緊急用で我がチャウダーに指示出せるんです。

 今んとこ変われるんは我だけですけど。

 ほな、紗都美ミミナ助けに行きましょか。」


莉紗絵ホクスが答え、うながすと、


「せやな~。」

「そっすね。」

「はい!」


3人が同意の声を発した。

そしてスマホで紗都美ミミナの居場所を確認するとチャウダーを先頭に4人が駆け出した。


(20)


パチッ!


と弾ける音と同時に毒針が弾き返された。


「うぉぅ。あの大き(でか)さはちょいびびったで。

 けど、レリ姐の付けてくれた防御はほんま助かるわ。」


レリシスが腕輪ブレスに付加してくれていた防御機能が働いたのだ。


「毒針が効かない、だって!?」


アラクネが驚きの声を漏らした。


「これならどうだい。」


ならば、と粘糸ねんし紗都美ミミナの腕を拘束するように巻き付けた。

が、それは弾き返されなかった。


「なるほど。この程度ならいいのかい。」


期待通りの効果にニヤリとすると紗都美ミミナを顔の前まで吊り上げた。


「何すんねん、この蜘蛛くもババァ!」


紗都美ミミナの悪態に、


「口の悪いガキだねぇ。

 その防御とやらも死んだら効かなくなるんだろ?

 後で食らってやるから大人しくしてな。

 おや、そろそろお仲間が来るようだね。

 存分に利用してやるから楽しみしてな。」


アラクネは余裕で返すと、粘糸で紗都美ミミナを包み始めた。

体に直接巻かず、少し空間を残して足元から巻き上げていく。

徐々に閉じ込められていく紗都美ミミナが、


蜘蛛くもババァ、我をどうするつもりや!」


怒声を浴びせた。


「なぁに簡単な事さ。

 直接攻撃しても効かないなら間接的に、ってね。

 その防御とやらも空気は作れないんだろ。

 なら閉じ込めて空気を無くせば、って事さ。

 まぁ10分くらいは生きていられるようにしといてやるよ。

 そのあいだに助けてもらえればいいけどねぇ。」


薄ら笑いながら作業を続けるアラクネ。


「なんやて、ちょ待。。」


紗都美ミミナの声が途切れ、完全に粘糸の玉に閉じ込められた。

その時、


紗都美ミミナー!」


莉紗絵ホクスの叫び声が響いた。


(21)


ダダダダダ!


走る4人と1匹の前に洞窟最奥部どうくつさいおうぶの入り口の穴が見えてきた。

その奥に紗都美ミミナの反応が確認出来る。

4人と1匹が穴の左右に分かれ中をのぞき見ると、紗都美ミミナが吊り上げられ、粘糸に包み込まれていっているのが見えた。


紗都美ミミナー!」


莉紗絵ホクスが叫びながら突入し、チャウダーが後を追って行った。

遅れて3人も突入して行く。

洞窟の最奥。

そこには巨大な蜘蛛くもの巣が張られ、ぬしたる巨大なアラクネが待ち構えていた。


「やっと来たね。ほんと待ちくたびれたよ。」


頭上から呆れ声が聞こえてきた。

紗都美ミミナすでに白い玉に包み込まれていた。


「せっかく迷わないで来られるようにしてやったってのに、なんで素直に来ないかねぇ。

 ほんと呆れるよ。。」


勝手な事をほざいているアラクネに、


紗都美ミミナに何したんや!」


莉紗絵ホクスが怒声を浴びせた。


「たいした事はしてないよ。

 ちょっと密閉しただけさ。

 けど、直ぐには死なないよ。

 猶予はおおよそ10分。

 さて、助けられるかねぇ。」


そう言うとアラクネは粘糸を使い玉を天井に吊るした。

天井は地上から50メートルくらいの高さで、あたり一面に蜘蛛の巣が張り巡らされていて飛んで近付くのは不可能のようだ。


「飛ばんと~あの高さまでは行けんな~。

 けどこんなけ~巣が張られてたら~飛べない(とべへん)は~。」


梨深パプリが冷静に状況を判断する。


「ええ、じゃあ紗都美ミミナはどうなるっすか?」

「助けられないんですか?」


狼狽うろたえる智佳オーニオとセラミネに、


「ひとつ、あるんよ。」


莉紗絵ホクスが渋々(しぶしぶ)といった感じで告げた。


「方法が~あるんやね~。どんな問題があるん~?」


察した梨深パプリの問い掛けに、


「チャウダー使うんですけど、そのモードは紗都美ミミナが封印してるやつなんです。

 使うと100%チャウダーが壊れる、から。。」


莉紗絵ホクスが苦し気に答えた。

しばらく悩んだ莉紗絵ホクスは、


紗都美ミミナ、ほんまごめんやで。

 チャウダーも。」


この方法を使うしかない、と意を決した。


「壁の中通って上に行きます。

 フォロー頼みます。」


そんなやり取りをしていると、


「何をごちゃごちゃ言ってるんだい。

 こっちも暇じゃないんだよ。

 お前らもえさにしてやるからありがたく思いな。」


しびれを切らせたアラクネが粘糸を伸ばし、地面に転がっている無数の人骨に魔素を注いだ。


「行きな、骸骨兵スケルトンソルジャーども!」


アラクネの声に反応し、バラバラだった骨が人の形になり襲い掛かってきた。

その状況に梨深パプリがいち早く反応した。


「アギュリィ~ミニマムリリ~ス~!」


素早くアギュリィを解放し、


「アギュリィ~閃光息吹フラッシュブレス~!」


指示を出した。


「クッ!?」


アギュリィの息吹ブレスがスポットライトの様に一直線に照射され、アラクネの目を眩ませた。


莉紗絵ホクス~今の内に~。」


梨深パプリの指示に、


「はい!」


返事をすると、


「チャウダー、モードD!」


莉紗絵ホクス命令コマンドを発した。


ワゥーーーーーッ!!!


と吠えながらチャウダーが先端にドリルが付いた地底潜行型に変形した。

乗り込むと操作パネルをタッチし、紗都美ミミナの位置情報を記録した。


「行くで、チャウダー!」


言いながら始動スイッチを押した。

ドリルチャウダーは位置情報から算出したルートを辿れるポイントの壁にドリルを回しながら突っ込んで行った。


(22)


「迎撃や~!」


梨深パプリの指示で戦闘が始まった。

アギュリィが骸骨兵スケルトンソルジャーを蹴散らしていく。

それを見て、


「ええ、私戦えないよう!」


セラミネが悲壮な声を上げた。


「セラミネ、獣化するっす!」


そんなセラミネに智佳オーニオが声を掛けた。


「獣化!?

 そんなのいきなり無理だよ。。」


小声になりしゃがみ込むセラミネに、


「妹があの蜘蛛くもに大怪我させられたとこを想像するっすよ!」


智佳オーニオが具体的な案を提案した。


「セシリネが、あの蜘蛛くもに、大怪我を。。」


その想像がセシリネの怒りスイッチをオンにした。

前の変身の影響からか、わりと簡単に獣化してしまうようだ。


ワォォォォォォォォォォン!!!


狼人間ワーウルフに変身したセラミネは遠吠えると骸骨兵スケルトンソルジャーに向かって突撃して行った。


「なんか、簡単に獣化しちゃったすね。。

 って、呆れてる場合じゃないっすね。」


気を取り直した智佳オーニオも負けじと突撃していった。


閃光でくらんでいた目が回復し地上の乱戦を楽しげに眺めているアラクネは1人減っているのに気付いていなかった。


(23)


ガガガガガッ!!!


掘削音を上げながら穴を掘って進んでいたドリルチャウダーの先端が壁を突き抜けた。

予定通り紗都美ミミナが吊り下げられているすぐ近くに出る事が出来た。

が、掘削の衝撃はチャウダーの内部に振動を与え続け、なんとか突き破ったもののそこで動かなくなってしまった。


「チャウダー、おおきにな。」


体を撫でてお礼を言うと、


「行くで、紗都美ミミナ!」


吊り下げられている紗都美ミミナを見据え、左腕を伸ばした。


「我らのガッツでいてこましたる!」


莉紗絵ホクスの掛け声に反応し、腕輪ブレスの宝石が赤く輝いた。

と同時に紗都美ミミナ腕輪ブレスの宝石が粘糸ねんしを部分的に溶かし青く輝いた。


「そこか!」


紗都美ミミナ腕輪ブレスの宝石の場所を視認した莉紗絵ホクスが、飛んだ。


「ハーツ、シンクロース!」


叫びながら腕輪ブレスの宝石を紗都美ミミナの宝石に打ち当てた。


キン!


澄んだ音が響く。

飛んだ勢いで落ちかける莉紗絵ホクスを赤い光が包み、青い光が紗都美ミミナを包み粘糸を溶かす。

2つの光が空中でとどまり、融合した。

混ざり合い赤青(まだら)の球体になると膨れ上がり、弾けた。


うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!


雄叫びを上げながら赤青模様の巨人が蜘蛛くもの巣の上に降り立った。

その姿に、


「貴様、何者だ!

 何処から現れた!」


アラクネが驚愕きょうがくの表情を見せながらも虚勢きょせいで語気強く叫んだ。

巨人は、やはりそう来たか、と言わんばかりのドヤ顔で、


「我はサリシス、はるか宇宙から来てやったで!」


また堂々とアホな名乗りを上げた。

自身と同じ大きさの人間体の出現、そして変な名乗りを聞かされ困惑するアラクネに、


『こいつはグーパンありやろ?』

『はいはい、やったって。』


莉紗絵ホクスが右拳で殴り掛かるのを紗都美ミミナが認めた。

が、足が踏み出せなかった。


『なんか足動かへんねんけど?』


莉紗絵ホクスの疑問に、


しまった(しもた)蜘蛛くもの巣の上やった。。』


紗都美ミミナが呟きで答えた。

その言葉に一瞬悩んだ莉紗絵ホクスも、


『ああっ、ネバネバか!?』


蜘蛛くもの糸の性質に気付いた。

サリシスが動けなくなっていると気付いたアラクネが、


「あっはっは。動けないのかい。驚いて損したよ。」


気を取り直した。


「さて、どう料理してやろうかねぇ。」


無造作に近付いてくるアラクネを、


捕縛結界キャプチュード!」


捕縛結界で捕らえた。


「え?ちょっとこれ何だい。

 何してくれてんだよ。出しな!」


アラクネが叫びながら結界を叩いている。

そんな姿に、


蜘蛛くもって頭悪い(アホな)ん?』


莉紗絵ホクスの言葉に、


『あんたが言いな。』


あきれ声で答える紗都美ミミナ


『ちょ、それどうゆう意味や。

 我がアホってか!』


おこって騒ぐ莉紗絵ホクスに、


『いやいや、めっさアホやって。』


紗都美ミミナが突っ込む。

言い返そうとした莉紗絵ホクスが思い出したように、


『せやな、アホかも。。』


落ち込んだ。


『えええ、急にどないしたん?

 熱でもあんのんか?』


あわてて心配する紗都美ミミナに、


『こんな時になんやけど、、

 ほんま、すんません!』


莉紗絵ホクスがいきなり謝罪した。

ますます訳がわからなくなった紗都美ミミナに、


『ちょ、ほんまどないしたん?』


たずねられ、


『実は、、、モードD使っちゃいました。』


莉紗絵ホクスが全力でびた。


『え、えーーーーーつ!』


驚き、


『ちょ、莉紗絵りっさんあれはチャウダー壊れ(めげ)るから使っ(つこ)たらアカン、、』


おこり掛けた紗都美ミミナだったが、


『どうしても使わなあかん状況やってんな?』


自分がどうなっていたかをかんがみて冷静になった。


『せやねん。これしか思い付かんかってん。』


重ねて詫びる莉紗絵ホクスに、


『もうええて。

 助けてくれておおきにな。』


紗都美ミミナ容認ようにんし感謝の言葉を述べた。

などといつもの脳内漫才をやっていると、


パリン!


とガラスの割れるような音がした。

その音に気付き、


『『あ!?』』


間抜けた声を漏らしサリシスがアラクネの方に意識を戻した。


『あかん、またやってもうた。』

『あんたがあんな事言い出すからやろ。』

『せやかて今()っとかな思て。。』


とか言いながら油断していると、


「よくもやってくれたね。」


アラクネがいかりをあらわにし、粘糸を複数飛ばしてきた。


『しもた。』

『あかん動けへん。』


足が張り付き動く事の出来ないサリシスはあっさり粘糸に絡められた。


「なんだいなんだい、あっけないねぇ。

 ほんと拍子抜けだよ。」


アラクネがあきれながらサリシスに近付いて来る。


『あんな事()うてるで。』

『この状態やし、仕様が(しゃあ)ないわな。』

『で、どうするん?』

『やっぱアレしかないやろな。』

『せやろな。ああっ、めっちゃ熱そうや。』

『ほな頼んだで。』

『はぁ。頼まれた。』


『激しき炎よ、火球となりて、焼き尽くせ。

 ファイヤー・ボール!』


手から発せられた火球がサリシスを拘束していた粘糸を焼き消した。

その炎が粘糸を伝いアラクネに到達し、引火した。

引火した炎がアラクネの全身をおおい、燃え上がった。


ギャァァァァァァァァァァ!!!


アラクネの悲鳴が響き渡る。

炎はアラクネの体から巣全体に行き渡り、焼き消した。

体の支えが無くなりサリシスとアラクネが地上に落ちて行く。


一気いっきに、』

『決める!』


ズン!


と地響き立てサリシスが着地した。


ドドーン!


炎に包まれたアラクネは体全体からだぜんたいを地面に叩きつけた。

その衝撃で炎は消えたがダメージは大きく動けなくなっていた。


走査スキャン!』


サリシスがコアの位置を走査スキャンし、


『見えたで!』

『ぶちかましたる!』


必殺技を放つ為の準備を開始した。

両手にエネルギーを集中させる。

そして、密かに練習していた通りの動作を始める。

両手を突き出し、右手と左手を組み握る。

両手のエネルギーが纏まると右手にエネルギーを集中させ、右足を後ろに下げながら腰を落とし、右拳を腰だめに構えた。

左手は照準を付ける様に伸ばしたまま人差し指と親指を立ててL字を作り構える。

人差し指の右横から直線上にコアの位置がくるよう調整した。

これで発射準備が整った。


『『断罪の槍コンビクション・スピア放射シュート!』』


叫びながら左手人差し指の横を通るように右拳を突き出しながら、左手を引き下げる。

突き出した右拳から槍の様にエネルギーが伸びて、コアをつらぬいた。

そしてコアを破壊されたアラクネの体が黒い煙となって消えて行った。


『よっしゃー!』

『決まったー!』


2人が歓喜の叫びを上げた。

そして変身が解除された。


(24)


ウィーディムに抱かれて紗都美ミミナが降りてきた。

紗都美ミミナが地上に降り立ったのを確認すると、


「ウィーディム~リタ~ン!」


梨深パプリがケースに戻した。

そしていつも通り莉紗絵ホクス紗都美ミミナはもぐもぐ大どら焼きを食べていた。


「あんたら~それ好きやな~。」


梨深パプリの言葉に、


美味し(うま)いし、」

「なにより大き(でか)い。」

「これ1個で、」

「結構回復するん()すよ。」


莉紗絵ホクス紗都美ミミナが口々に答えた。


「で~チャウダーは~どやった~?」


梨深パプリの問い掛けに、


「いやもう、めっちゃアウトでした。

 完全に壊れ(めげ)てましたわ。

 けど自己修復で直るんで大丈夫です。」


紗都美ミミナの説明に、


「よかったわぁ。

 直らんかったらどうしよか思たで。」


莉紗絵ホクスが安堵の声を漏らした。

そこに広間の奥を調べに行っていた智佳オーニオとセラミネが戻ってきた。


「あったっすよ。」

「すごくいっぱいあった。」


言いながら智佳オーニオが手に持っていた虹色水晶レインボークリスタルみんなに見せた。


「ほんまに〜虹色に光ってるんやね〜。綺麗やな〜。」


梨深パプリがうっとり見つめながら感想を述べた。


「ほんま、、もぐもぐ、、綺麗やな。」

「もぐもぐ、、せやな。」


この2人は置いといて。


「残りはストレージに入れてるっす。」

「でも、全部取っちゃってよかったのかな?」


セラミネの疑問に、


「置いといても〜誰かが持って行くやろし〜ええんちゃうかな〜。」


梨深パプリが答えた。


虹色水晶レインボークリスタルも手に入ったし〜戻ろか〜。」

「そうっすね。」

「「ですね。」」


4人が入り口に戻ろうと入って来た穴に向かおうとした時、


「あのぉ、ちょっといい、かな?」


セラミネがおずおずと声を掛けてきた。


「セラミネ〜どないしたん〜?」


梨深パプリに問われ、


「えっと、ここからどうやって戻るの?

 さっき"迷わないようにしてやった"って言ってたのが気になって。」


セラミネが思い出しながら発した言葉に、


「そういえば〜なんか罠かな〜て思たからかべこわしたんやったわ〜。

 ほんなら戻りは〜迷宮って事やな〜。」


梨深パプリが思案し始めた。


「セラミネって狼っすよね。

 獣化したらにお辿たどれないっすか?」


智佳オーニオの言葉で4人の視線がセラミネに集まった。


「え!?ええー、無理だよー!」


・・・無理でした。

結局、洞窟から出るのに5時間程掛かってしまうのだった。

いかがだったでしょうか?

チャウダー禁断のDモードやセラミネ獣化、そしてサリシス大活躍?な感じで。

楽しんで頂けていたら嬉しいです。

さて次回はいつもの閑話。

ほんとはこんながっつり絡める予定ではなかった、なあの娘が活躍?します。

楽しみにして頂けると嬉しいです。

次回もよろしくお願い致します。

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