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第4話「虹色水晶(レインボークリスタル)はネバネバの奥に VSアラクネ」(3)

また、さらに遅くなってしまいました。

もし待っておられた方がおられましたら、お待たせして申し訳ありません。

第4話の3を公開しました。

今回も繋ぎ的内容になってます。

いろいろ仕掛けてます。

楽しんで頂けると嬉しいです。

(10)


「報告は以上になります。」


市長室でリカーラが三柱みはしらに前日起こった事件の顛末を報告していた。


「まさか今回の界渡り(トラベラー)が5人も居たなんて。」


報告に耳を傾けていたジリンダ市長が沈痛ちんつう面持おももちでつぶやいた。


「あの予言が示していたのはこの事だったのね。」


グレイア区長が言葉を継いだ。


「だとすると、この先もっと大事おおごとになるんじゃないの?」


ディブラ学長が表情を曇らせながら言葉を漏らした。

その言葉に2人の表情も雲っていた。

それは”バアルス”の統治者に「予言」と言う名で受け継がれているメッセージ。


”この地に異界の者現れし時、闇の波動が人の心を惑わせる。

 目映まばゆき光が癒しと混沌こんとんをもたらし、この地は終焉へと導かれる。”


「(グレイア)予言の最後には”この地”が”終焉”に導かれると書かれているわ。」

「(ディブラ)その予言が今回の事件の事だとするなら”バアルス”は。。」


3人の頭に最悪の事態がよぎった。

昨日、光の癒しが起きた。

予言を信じるならこの後、混沌こんとんがもたらされる。

防ぐ方法が判らないので手だてを打つ事も出来ない。

ならば、


「それで、あなたは何か考えがあるのですか?」


ジリンダ市長がリカーラに問い掛けた。


「私は拘束した界渡り(トラベラー)に歌を教えさせようと思っています。

 歌は技術革新以上の変化をこの世界にもたらすと考えます。許可して頂けますか?」


リカーラの進言に3人は顔を見合わせた。

今の所、他に案がある訳でもない。

この選択が正しいのかも判らない。

が、何か起こさなければ始まらない。

それぞれが同じ結論に至った事を目配めくばせし、うなずく事で理解した。

そして、


「わかりました。それで進めなさい。

 後の事は任せるは、ディブラ。」


ジリンダ市長が了承の意を表し、ディブラに後を託した。


「わっかたわ。後はこちらで進めます。

 それではリカーラ、学園に戻りましょうか。」


ジリンダ市長の指示を受けディブラ学長が立ち上がった。

リカーラは会釈をし、ディブラ学長と連れ立って市長室を後にした。

2人を見送ったジリンダ市長は、


「終焉をまぬがれる事は出来ない。そんな気がするわ。」


小さく呟いた。


「それが必然、なのかも。。」


グレイア区長も思うところは同じようだった。

2人の思いに導かれたかのように運命の歯車が静かに回り始めている事に気付く者はいなかった。


(11)


「なんでこないな事に~なってもうたんやろな~。」


岩に腰を下ろし、ため息混じりに梨深パプリが呟いた。

少し前にさかのぼる。。



「ここが”リグプラ洞窟”、なん?」


テトゥ婆さんから聞いた場所をスマホの地図で確認し、目的地に設定した。

その場所に着いたのだが、そこに洞窟の入り口らしきものは見当たらなかった。


「昨日聞いた~場所やねんけど~、ほんまなんもないな~。」


そこは崖がそびえ立っていてそれ以上進む事も出来ず、それ以外はただ木々が茂っているだけだった。


「場所間違ってへんのやったら、」

「定番、やろな。」


莉紗絵ホクス紗都美ミミナの言葉に、


「ま~それしかないやろな~。」


梨深パプリも同意した。


「そうっすね。ちょっと調べるっすか。」


智佳オーニオも同意見のようで、智佳オーニオ莉紗絵ホクス紗都美ミミナは崖とその周辺をさぐり始めた。

梨深パプリも参加しようと動き出した時、


「ねぇ、梨深パプリ。みんな何を始めたの?」


セラミネが不思議そうに問い掛けた。


「そっか~セラミネは経験ないんやね~。

 こうゆうのは~大抵どっかに~入り口(ひら)く仕掛けがあるんよ~。」


梨深パプリの説明に、


「そうなんですか?それってよくある事なんですか?」


セラミネが興味深々とゆう感じの表情で問い掛けてきた。


「せやな~こうやって隠されてるんは~奥に大事なもんがあるう事なんよ~。」


梨深パプリが説明していると、


梨深さん(パプリ)、ここ見て欲しいっす。」


智佳オーニオが声を掛けてきた。

4人が近づくと木の陰に微妙な大きさの岩があった。


「これ、めっちゃ怪しいっすよ。」

「間違いないやろな〜。動かしてみた〜?」


パプリの問い掛けに、


「やってみたっすけど、かなりの力がないと無理っぽいっすよ。」


智佳オーニオが試した結果を答えた。


「ほなら〜さくっとやっちゃって〜。」

「わかったっす。」


梨深パプリの指示に智佳オーニオが、


召喚武装しょうかんぶそううし!」


に武装し、岩に力を加えゆっくりと回すと1/4程回った所で動かくなった。

すると突然崖の一部が消え、入り口が姿を現した。


「なるほど〜障壁しょうへきふたしてたんか〜。」


梨深パプリが変な所に関心していると、


「す、すごーい!

 なんでこんなのが判るんですか?」


セラミネが目をキラキラ輝かせてたずねてきた。


「それはっすねぇ。ボクら・。」


智佳オーニオが言いかけたのを、


「ゆっくり話してる〜時間ないから〜それは後でな~。

 虹色水晶レインボークリスタルが先やで〜。」


梨深パプリが割り込み、先をうながした。

セラミネは自身の為にここに来た事を思い出し、


「ああっ、ごめんなさい、ごめんなさい。

 私の事でこんな所まで来てもらってるのに、何だかワクワクで楽しくって。。」


頭をブンブン下げながら謝罪した。


「そないに~ブンブン振ったら~クラってすんで~。」


梨深パプリが声を掛けたが、


「あぅぅぅ。。」


頭を振りすぎてクラっとなったセラミネが変な声を出してふらふらと崖の方に近付いて行った。

崖の壁面に手を付いて倒れるのはまぬがれたが直ぐには動けそうになかった。

その時、セラミネが手を付いた部分が白く光った。

すると梨深パプリの足元が、


消えた。


「えっ!?」


梨深パプリが戸惑いの声を残して穴の中に落ちた後、穴が消えた。


「「「「ええーーーっ!」」」


そして4人が叫び声が轟いた。


(12)


「食事は終わったようね。」


昼食後、これまでと同じように子供達が森に駆けて行くのをお茶を飲みながら眺めていた。

そんな由維ゆいにリカーラが声を掛けてきた。


「リカーラさん、なんか用ですか?」


警戒する様子もなく問い掛けてくる由維ゆいに、


「結論から言うわ。あなたに学園ここの教師になって貰います。」


言い放った。

由維ゆいはその言葉の意味が飲み込めず、


「今、変な事言わ()かった?

 なんか”教師になれ”って言われた気がしたんやけど?」


あきれ気味の声で問い返した。


「そう言ったわよ。

 学園ここで子供達に歌を教える教師になるように、と。」


リカーラが少し捕捉して答えた。


「歌を教える?

 それが昨日、三柱みはしらに進言するうてた事か。

 で、拒否ったら?」


由維ゆいがちょっと強気な感じでたずねねると、


「かまわないわ。

 ここに居場所が無くなるだけだから。」


リカーラがさらっと答えた。


「なるほどなぁ。ここに居させ(おらし)たるからう事聞け、か。

 ほんま、面白おもろいわ。」


そう言いながら笑っている由維ゆいに、


「何が可笑おかしいの?

 あなたは”バアルス(ここ)”から出られないのよ。

 他に行く当てがあるのかしら?」


リカーラが強気で返してきた。


「ほんまなんも判ってへんなぁ。

 うちは自分の意思で学園ここるんやで。」


強気の発言で返してくる由維ゆいに、


「あら、それはどんな強がりかしら?」


引こうとしないリカーラに、


「うちの歌で”操る”事も出来るんやで。

 それがどうゆう事か、判るやろ?」


由維ゆいがニヤリとしながら切り札を出した。


「まさか、そんな事まで。。」


驚愕きょうがくの表情で言いよどむリカーラを見て愉快そうに笑いながら、


「でもまぁ、面白おもろそうやし教師引き受けんで。条件付きやけど。」


まで言うと真剣な表情になり、


「聞いてくれるんやろ?」


と問い掛けた。

由維ゆいから感じられる底知れない力に完全に飲まれてしまったリカーラは、


「内容に、よるわね。」


ぎりぎり強気つよきを保ちながら答えた。


「まず、うちの事は由維キャロンと呼んだって。

 それと、この世界のいろんな事、教えて欲しいんよ。

 特に”バアルス(ここ)”の事を。」


にこやかな表情で願いを口にする由維キャロンから言い得ぬ怖さを感じたリカーラは、


「名前の件はわかったわ。

 それと毎日少しでいいなら話す時間をもうける。

 これでいいかしら?」


内心の弱気を気取けどられないように強い口調で答えた。


「おおきに。それで良い(ええ)ですよ。

 ほんなら、よろしゅう頼み(たのん)ます。」


由維キャロンの言葉を受けたリカーラは、


「こちらこそ、よろしく。

 それじゃ授業があるのでまた後で。」


そう言い残してそそくさと食堂を出ていった。

その姿を見送り、窓の外に目を向けた由維キャロンは、


「歌の先生か。なんや面白く(おもろう)なってきたわ。」


呟きながら昼休みの終わりが近付き森から戻ってくる子供達にやさしげな眼差まなざしを向けた。

とゆう事でバアルス側もいろいろと大変になってます。

予言は今後にどう関わるのか?

さて次回から、いろいろ暴れだします。

洞窟内で何が起きるのか?

GWに突入するので少しは巻き返せる、はず。

なんとか水曜には公開したいな、と思ってます。

次回も楽しみにして頂けると嬉しいです。

よろしくお願い致します。

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