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Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷  作者: くみたろう
第2章 水の都アクアエデンと氷の城
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幻の食材と、レアドロップを求めて6

本日、幻の~6.7.8を更新しております٩(*´︶`*)۶

リィンを下ろしたスイは、いっぱいに圧迫されたストレージを確認した。

しかし、目当てのものは無い。


「…………ない、よね」


「なにがですか?」


「ロープが欲しいんですが……あ」


リィンを見ていたらちょうどイノシシが清水をどついた所だった。

リィンを残しすぐに走りながらハープを奏でる。

仲間のスキル上昇、それにより一撃でレッドゾーンまで下がった清水のHPはリィンの回復によりグリーンまで戻った。


「だれか、ロープありますか?」


次にデオドールの元へと走るイノシシをハープで止める。

イルカさんをガシガシと噛み耐久値を減らしていって、それに気づいたスイがイノシシをフルスイングで吹き飛ばした。


ズドォンと音を立ててひっくり返るイノシシ。

流石にスイの力には敵わなかったらしい。


「あるよ! はい!」


「あ、俺も、あります!」


クリスティーナと清水から投げ渡されたロープ。

クリスティーナは食材の為生け捕りもするんだろう、わかるが、清水。

あなた、どうして、ロープなんて持ってるの……


とりあえず受け取ったロープの結び目を外し使いやすいようにする。

そして1箇所輪にして、ひっくり返ったイノシシの足に引っ掛けた。

ぎゅうぎゅうに引っ張る事で片足はしっかり結び、起き上がったが片足は不自由のまま。


「っうらぁ!」


足を引きずりながらも起き上がりロープを外そうと暴れるイノシシ。

ロープを引っ張ることで再度ひっくり返る。

そのまま他の足も結び、丸焼き出来る様な姿になった。

某ゲームの、上手に焼けました!

みたいな姿だ。


「……はぁ、後は………」


ガチガチと歯を鳴らす口元。

これを黙らせない限り持ち帰るのは無理だろう。


「任せてほしいのですよ」


ニッコリ笑顔のデオドール。


「食料如きが、イズナの腕を食いちぎるなんて……随分暴れてくれましたよねー」


食材……如き…………


「まったく、手こずらすなんて、食材は食材らしく、お と な し く、食われなさい、なのですよー」


お、おおぅ………


振りかぶった巨大なハンマーは、鼻と口をピンポイントに叩きつけた。

口を開く、なんて口の原型がない。むしろ、鼻もなあい。

ダラダラと血を滴らせているそのイノシシに全員ドン引き。


「……………あー、と」


イズナ、対応に困るが

とりあえずデオドールのそばに行き、そっとイノシシから離して言った。


「…………ありがとう、イノシシもちゃんと取れたし助かった」


「いいのですよー、イズナの腕を考えたらこんなの足りないのですよー。……………あの豚畜生」


…………………なんか聞こえた。

豚じゃないよ、イノシシだよ、なんて

今のデオドールにはどうでも良いのだろう。


「よ、よーし! ゲージもギリギリ、ありがとう!」


クリスティーナは捕獲用の道具を取り出した。

通常敵は倒したらクリスタルの様になり消えてしまうが、食材を持ち帰る時これでは困る。

その為、捕獲用の道具がいろんな種類売っていた。

クリスティーナが使うのは一体につき1つ使うもの。

袋型のそれは、敵を気絶や身動きの取れない状態にして使用する。

そうしたら、袋にその食材を収納し縮小。持ち帰れるのだ。


気を付けることは、敵を完全に殺さない事。

身動きの取れない状態にする事。

拘束する場合は体力をギリギリまで減らさないといけない。逃げ出すからだ。


これに注意すれば、誰でも持ち帰ることが可能である。

ちなみに、袋から出した時は既にゲージはグレーダウン。

すなわち、死んでいる状態になる。


「ん、便利だわ」


スーパーボールくらいの小ささになったその道具をしまって満足そうに笑った。

ちなみに、オス。キングだったらしい。


クリスティーナの目標はあと一体。

そう、まだ1番の目的であるメスが入手できていないのだ。

そして、レアドロップもでてない。


「1回戻った方がいいよね……」


イズナの腕を見て言うクリスティーナに、イズナは笑った。


「痛みは消えたし、私は大丈夫」


行こう、と笑うイズナに何度も聞きながら歩き出した。









そして、スイ達は衝撃の現場を目にする。


「…………………すご……い」


たぶん、4階の最奥だろう。

このイノシシが、そしてイノシシよりも強い敵がゴロゴロしているこの4階。

一撃で死に戻りなんてのも不思議じゃない、実際にスイの重ねがけ防御と、リィンの防御壁を使用してやっと一撃を防げるくらいの火力があるのだ。


この最奥の場所はだだっ広いタケノコ畑。

光が入りスポットライトみたいに見える。

そして集団でいるイノシシの群れ。

そこには子供のイノシシも、レアであるジャンボもいた。



「……………一匹なんて、いわない」




クリスティーナがこの光景に感動してた。

まさか、こんな凄い景色があるなんて。

こんなに、こんなに……………………









「こんなに、食材が、あるなんて!!!」


既にクリスティーナには肉の塊に見えているのだろう。


「全部、全部、狩ってやりましょう!!!」


絶品料理の為に!

料理人クリスティーナは目を輝かせてミサイルを抱えた。

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