幻の食材と、レアドロップを求めて4
本日、幻の食材~を2ページ更新( 。•̀_•́。)
ありえないやり方で氷を収納したスイは、クリスティーナのOKをもらって満足そうにしていた。
氷かぁ、クリスティーナが欲しいっていうんだから、なんか食べ物かなぁ……
もふも食べれるのがいいなぁ……
そんな呑気なことを考えているが敵はまだ倒していない。
スイはスピードupを仲間全員に掛けて一斉に動き出した。
サクサク倒そう!
そうは言うが、普通はそんなサクサク倒せる敵ではない。
そう、普通は………………
「はい! 1匹!」
「氷ありがとー! まずはかき氷からにするからねー!!!」
「結構暑くなってきましたからかき氷嬉しいです!」
「リィンちゃん何味がいい?」
「うーん…………イチゴでしょうか……」
「予想を裏切らない可愛さ! 生の果物もいっぱい乗せてインスタ映にしようか!!」
「クリスティーナさん、インスタしてるの?」
「まったく興味ないよ!」
『ないのかい!』
まるで世間話をしているかのような雰囲気だが、スピードupした体術は光の速さのようだし、振り回されるハンマーは敵を粉砕する。
沢山のミサイルが飛び交い、スイの奏でる旋律でえげつないくらいに火力は上がっていった。
「……………信じられない」
呆然とそれを見る清水は、ふと聞こえたスイの言葉に力を更に無くした。
「私抹茶ね、あんこたっぷりで! 宇治金時!!」
いつまでたっても食いしん坊健在のスイだった。
3階を制覇したスイ達は4階に到着した。
残念ながらクリスティーナの目当ての敵と、レアドロップはまだ出ていない。
そろそろ敵は出て欲しい所だ。
「クリスティーナが欲しい敵ってどんなやつ?」
「イノシシよ、大きなイノシシ」
メスがクイーン、オスがキング
そしてたまーに出るレアがジャンボ。
それぞれの部位が美食達に愛されるが、そのイノシシ、かなりの凶暴。
ここでしか取れない上に、数人掛りでないとなかなか難しいと噂されている。
それにより、取り扱い店舗な一店舗でお店に並ぶのは、1日限定5個の高価食品である。
さらに、レア部位はその日により出たり出なかったり……
出会ったらラッキー、なのである。
「ふぅん、レア食材かぁ」
「何人かのプレイヤーが取りに行ったけど、レベル不足で死に戻りする人も結構いるって聞きましたよ」
「倒せても綺麗に倒せなくて食べられる部位が少なく買取金額が下がった、とかも聞いたわね」
リィンとイズナも噂は聞いていたらしい。
それにクリスティーナは頷く。
「しかもその肉ね、かなりの料理スキルがないと美味しく調理できないの」
お店に出ているのもNPCの料理スキルが足りなく3割ほどの出来なんだとか。
「わたしも作りたいじゃない? もう最初に作るメニューも決めたしね」
わくわくとキング、クイーンが出てくるのを待っている。
「何作るの?」
「なーいーしょ!」




