幻の食材と、レアドロップを求めて3
2階を制覇したスイたちはサクサク3階へと向かった。
弱かった敵もレベルが変わり出てくる数も変わってくる。
「あ、ちゃんとイルカさんの返り血は拭いたよ!」
「スイ? 誰に言ってるの?」
「ここからは真面目に行きましょうか」
イズナが手をプラプラと動かして言った。
最近新調したばかりの装備はスピードup効果も付いていて、体術で戦うイズナにはなかなかの効果を発揮していた。
「では、私から行くのですよー」
現れた5体の敵は氷の小型ドラゴンだ。
飛行タイプではなく、地面を走る。
「こいつ!」
クリスティーナの目が光った。
「そいつ! 氷の塊を吐き出すんだけど! その氷持ち帰りたい!!」
常温では溶けない氷を吐き出すかなりレベルの高いドラゴンだ。
その氷はもちろん殺傷能力が高いがそれを欲しがるクリスティーナ。
しかも、出来たら沢山欲しいと要求した。
「汚れないように、お願い!!」
ガチャ! と巨大なミサイルを取り出しながら言うクリスティーナ。
剛腕に支えられた巨大なミサイルの台座を軽々と持っている。
「汚さないようにって、なかなかむちゃくちゃ言うよねー」
「まぁ、がんばりましょう」
スイが苦笑してスピードと攻撃力を上げる。
そして、リィンがバリアのスキルを使用した瞬間、小型ドラゴンの周囲に出来た無数の氷の塊。
大小、大きさは様々で全てスイ達に向かってきた。
それを避けると、氷の塊は破片を散らしながら地面に突き刺さる。
「ああぁぁぁぁ! 氷がぁ!!」
悲しそうにするクリスティーナに、全員が苦笑。
「じゃあ………」
スイは考えてハープを構えた。
再度作り出された氷の塊がまた全員を狙ってくる。
その時、清水は魔法を唱えだした。
それは氷には良く効く炎属性の魔法。
大きく空中に表示された魔法陣が飛んでくる氷の塊を覆い始める。
「スキル【ファイアーウェイブ!】」
炎が波の様にうねりを上げて氷を溶かしていく。
少しずつ小さくなり勢いを無くす氷の塊はそのサイズを半分程にしてスイたちの前へと落ちてきた。
「凄い! 氷ゲット!!」
パチパチパチと手を叩いて喜ぶクリスティーナに清水は照れ笑いするが、すぐに今の倍の数、倍の量の氷が襲ってきた。
しかもさっきと違い色が赤だったり青、黄色や紫といったカラフルになっている。
「この数は……」
「捌ききれるかちょっと不安なのですよー」
ハンマーを握りしめ、イズナも腰を落としスキルを使用する準備を始める。
クリスティーナも真剣に氷を見て、リィンは杖を握りしめた。
壁職が居ないため、防御する人がいないのだ。
「………まだ、スキルの反動が……」
かなり高度な炎のスキルなのか、清水のレベルでは1回使う毎に60秒の待機時間を必要としている。
「じゃ、次は私行きますね! スキル【早弾き】」
」※誤適用にご注意を※ 改行による取り残しと思われますー! お手数ですがお手透きの際に消して……は可哀想なので回収してあげてくださーい!
一気に弾き始めたのはスピードの曲。
早弾きをする事によりスピードの曲が重ねがけされた。
スピードの曲と言ってもスイが弾いたのはスピード減少の曲、デバフである。
氷の塊のスピードが一気に落ち、速さは4分の1まで落ちた。
「!? 遅くなった!!」
清水が氷の塊を目を見開いて見た時だ。
「ストレージ!」
『……………………え?』
大きさの変わらない氷の塊が一瞬にして消えた。
「…………何をしたんですか?」
リィンがスイを見ていうと、スイはニッコリ笑って言った。
「直接ストレージにしまってみました。クリスティーナ、氷足りる?」
「……………………足りる、けど」
「相変わらず、ハチャメチャな事をする子なのですよー」
「…………発想がおかしいわ」
全て消えた氷はスイのストレージを圧迫した。
ストレージに入れた為あと少量のドロップ品と道具袋の空きに入れられる位しかスイにはもう残っていない。
「…………信じられない………」




