表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷  作者: くみたろう
第1章 はじめまして幻想郷
46/268

変更クエスト11


結局カガリに向かってハープを振り下ろす事になったスイ。

今後の戦闘の確認の為にと押し切られたが、カガリの表情がワクワクしてるのがわかる

……………おかしい、今こんな事してる場合じゃないんじゃないの?

その思いを心に仕舞い込み、仕方なくハープを抱えて走る体勢を作る。


「……いきますよー……」


やる気のないスイの言葉にカガリが一瞬苦笑するが、すぐに表情を引き締める。


「どうなりますかねー」


「カガリのカウンターを躱せたら十分立ち回れるわね」


周りで2人の様子を見ながら話すクランメンバーを、ティアラがハラハラしながら見ていた。


「いいのかな、あの人キメラを軽々抑えて弾いてたよね」


「俺らが言うことじゃないだろうけど………


「「「「今することかな??」」」」」


同感である。




スイは片手でハープを弾きながら最初はゆっくりと走る。

奏でる曲はスピードアップ。

その後立て続けに攻撃力アップ、カガリの防御力を下げた。

一気にスピードを上げてカガリの前に出てからハープを振り抜く。


ガキィィィィイイン!!


響く金属音、すぐに盾を弾きカウンターとして持っていた剣をスイに向けると、スイの持つハープの位置をずらして受け止めた。

ステップで後ろに下がり、壁をけって跳躍


「ひぃ! 高い!!」


カガリの上を飛び越え後に着地、下から振り抜き大きな盾の端に当てるとハープの重量によって傾いた。


「!! よっしゃー!!」


「くっそ!!」


少し出来た隙間をすぐにハープを持ち直し再度振り抜くが、大きい為動きに少し時間がかかる。

仕方ないがその間に盾は構えなおされ再度金属音が響いた。


スイの攻撃力アップとカガリの防御力減少の為にかなりの負荷が掛かるカガリは体が後ろにズリズリと下がっていて表情を曇らせる。


「なんつー力だよっ」


少しづつ力は増してきている。

それはキメラを相手にしていた時より力は強い


一体、どんだけ力強いんだよっ……

ステータス攻撃だけが上がってんのか? 複数の数値が関係してんのか……?


奏者としての力とあまりにも違いすぎる。

それはカガリだけじゃなく、クランメンバー達も目を見開かせる。





「ヒール!」


とりあえず、力は確認したとスイとカガリの模擬戦は終了してセラニーチェに回復してもらう。

キメラとの戦闘で負った怪我も一緒に治りカガリは腕をグルグルと回した。


「なぁ、ちょっとこれ持ってみてくれないか?」


カガリに差し出されたのは巨大な盾。

カガリの武器だ。


「お、重そうですね……」


ハープを自分の体に立て掛けて、カガリの盾を掴む。

そして持ち上げた。


「………ん? 軽いですね、予想外」


片手でクイクイと動かすスイにカガリが崩れ落ちた。


「え?……え!? カガリさん!?」


「それ……持つためになんぼステータスあげたと思ってるんだよ………」


崩れ落ちたカガリをスイ以外が憐れみの目で見つめた。



まぁ、ご愁傷様です、カガリさん……


結局、スイのあのステータスは他人よりもかなりイレギュラーな事になっていると、この時初めてスイは気づいたのだった。



「…………まじか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ