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Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷  作者: くみたろう
第3章 温泉と食料と疫病
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第2回公式イベント 鬼ごっこ 2

第2回公式イベントはグロ有りです。

好きでない人は第2回公式イベント終了後より読んで下さいね(๑´ㅂ`๑)

ゲームマスターは笑顔を弾けさせながら両手を上げた。

すると、噴水広場にあるアーチから煙が出てくる。

真っ白い煙がもくもく、実は演出の為のドライアイスを使っている……という設定。

細かい。


「……あれが……鬼……」


『……やばいわ、やばいわよこれは』


「………確実にヤバいやつですね」


モニターに映し出されるのは2体の鬼だ。

そのフォルムはキュート以外言いようがない。

そう


「わんこさぁぁぁぁああん!! うさぎさぁぁぁぁぁああん!!」



そう、小動物だ。

これにスイ発狂。

犬触りてぇ、うさぎ抱き抱えてぇ……連れて逃げてぇ………

ハアハアとしながら手をモニターに伸ばすスイの頭をカガリがぶったたいた。


「しっかりしやがれ! 帰ったら茶太郎の腹に顔突っ込んでもいいから!」


「!!! 約束だよ!!!」


ハアハアしながらグリンと振り向きカガリを見るスイ。


「………ふりきれてきたわねスイ」


「いいじゃない、慣れてきた証拠なのですよ」


のほほんと、セラニーチェとデオドールが話す。

まあ、最初の距離を置くような雰囲気が無くなってきて楽しそうだし良いよね!















さあ、ゲームは始まった。

鬼から逃げながら報酬をゲットしよう!












ぴょこぴょことあっちにジャンプこっちにジャンプ。

草をハムハムハムハム


「………かーわーいーいー」


『……スイは報酬いらないとみた』


モニターガン見で体をくねらすスイを冷たい眼差しで見るクリスティーナ。

はっ! とクリスティーナを見て「いるいる!」と慌てて言ったスイは、全員が移動し始めていることに気付いて駆け寄った。


「バラけてもいいけど、とりあえず一緒に探しましょ」


セラニーチェがふふっと笑いながら言うと、スイもはい! と頷いた。


「……どんな感じに報酬有るんでしょうか? 宝箱?」


「………リィン、あれ」


リィンが唇に人差し指をあてながら、んー……と考え込んでいるとナズナがある1点を指さした。


「「「「「「「………………」」」」」」」


「………あれなに?」


ナズナが首を傾げて見ているもの。

それは逆立ちする豚だった。(等身大)

デフォルメされているのか、ウィンクしている。


「……見つけた人の?」


ナズナが全員を見ると、戸惑いながらも頷いた。

ナズナはスタスタとブタに近づき色々な方向から見てから、両手で豚の体に触る。


ぽぽぽぽーん!!


いきなり豚が消えて星やハート、紙吹雪やリボンが出てきた。


「わっ!」


ナズナが顔をおおってガードするが、特に何も無い。

そっさ…と目を開けるとそこには宝箱があり既に開いていた。


「……なに?………!!!」


中には更に袋があり、手に取るとずっしりとした重さがある。

袋を取った瞬間に宝箱は消えた。


「……ナズナ、大丈夫?」


「………これ!!」


イズナが恐る恐る聞くと、いい笑顔のナズナが振り向き袋を見せた。


「クリスティーナ!! これ!!」


『え?…………あらあらあらあら豚バラ肉!』


袋には豚バラ肉1キロが入っていた。

かなりの量である。


「………これが報酬か?」


「そうみたいだな」


グレンがクリスティーナの隣で覗き込み、カガリも逆隣から見る。


『あぁん! イケメンに挟まれたわ! 私にはタクさんがいるのにぃ!』


「………クリスティーナ、絶対違う、意味違う」


スイが手を振りながら言うがクリスティーナの耳には入っていなかった。


「………とりあえず、こんな感じにあるってことだな」


「豚を探せば良いのね」


「…………豚だけじゃないみたいですよ」


リィンが指さす方向には、地面から少し離れた場所で浮かびくるくる回っている胃薬の箱。

力が抜ける光景だ。


「……い、胃薬」


「リィン、発見者」


「………はぁい」


リィンはとぼとぼと、胃薬の所まで行く。

少し飛び胃薬に触れると同じように紙吹雪などがでてきた。


「………同じ感じですね、宝箱」


開けるとそこには、体力、魔力、麻痺や混乱の回復薬が6本詰め合わせであった。


「回復薬です!………スイさんどうぞ」


「え?」


「スイさん魔法での回復できませんから」


「あ………ありがとうございます」



ハーヴェイの所で買いだめをしているのだが、その気持ちが嬉しいので素直に受け取ったスイ。

2人でふわふわと笑っているのをクラーティアが目を光らせて見ていた。


こうして鬼を避けながら捜索を続けること30分。

巨大マヨネーズや、垂直に立つ鮭などレパートリーは沢山あるようで笑いながら報酬を手に入れた。

ちなみに、タルタルソースとイクラだった。


食べ物は全て1度クリスティーナに渡り、これは仲間内だけで食べることが決まる。

他にも、錆びた剣や盾とか、鞭や鎖とか、何に使うんだ? といった物が出る中、鉄の塊や、宝石、高級な木の素材も出る。


武器や防具の素材として使えるためかなり喜んでいた。

オリハルコンが出た時のカガリのテンションの上がり方は今まで見たことが無いほどだ。


「このイベント最高だわ!!」


真っ白な木の素材に頬ずりしながら言うセラニーチェ。

全員が頷きセラニーチェを見た瞬間、ピタリと固まった。


そう、目を輝かせたうさぎがセラニーチェの後ろに佇んでいたからだ。







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