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Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷  作者: くみたろう
第3章 温泉と食料と疫病
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強制クエスト これぞ強制

キリのいい所で止めるので短めです(´°‐°`)

「…………被害、かなり酷いね」


『そうね、悔しい』


「そうですね」


泣き伏す姿を見て悲しい、苦しい感情が渦巻く。

目を逸らしたいけど、これはこの世界では現実なんだ。

私たちみたく死に戻りする事ない、死んだら終わりなんだ。


「………もう、こんなこと起きないで欲しいな……」


ファーレンが俯き言うのを3人で頭を撫で、背中を撫で、肩を撫で……

そうする事で互いに慰め落ち着くように心がけた。

復興にはまだ時間が掛かるだろう。

それだけ被害は酷い。でも、ミニウサギ族がクマ族が、エルフたちが。

異種族間で支え合い助け合っているのだから、復興もじき終わるだろう。


まだ回復魔法を使える人数が少ない為、病気に苦しむ地龍達がいる。

スイ達はここに留まりリィンにより回復を、第4段階以上の症状の人には聖水を飲ませて回る。

残念な事に、途中聖水が無くなるハプニングが起こるがスイとリィンの身を削った聖水作成をして事なきを得る。


「……………………………笑うな!」


『っっ!!』


プルプル震えるクリスティーナに痺れを切らしたスイがクリスティーナに軽く1発くらわすが、 クリスティーナのレベリングで以前よりダメージ軽減。

ちょっといたーい! と言うクリスティーナをファーレンは化け物を見る目で見ていた。


いや、化け物人魚だが。









「………行きましょうか」


2時間程だろうか、スイ達が動き回っているうちにエルフ達が到着した。

ほかの村や里にも派遣されているので1つの街や村に行けるエルフは5人ほど。

その中で聖水や回復を手分けして、 動ける獣人には手を借りてしている為時間が掛かったらしい。


リィンに何度もお礼を言い慌てて回復に走り回るエルフ達。

それを見送りスイ達は歩き出した。



「早く復興したらいいな」


『そうね』



しんみりとしてられない。

スイ達は目的地の巨兎族の街へ、途中街や村を通過しながら到着した。




「やあいらっしゃい! 巨兎族へようこそ!!…君、最近よく来るね」


巨兎族の門番に顔を覚えられたスイ、あはは……と笑って門を通過する。



「こんにちは、精霊さん」


«あらぁ、こんにちはぁ。疫病はおさまったかしら?»


「お陰様で」


«それは良かったわぁ! はい、約束の腕よぉ»


精霊がこいこい、とスイを手招きした為近づくと肩に触れた。

その瞬間、スイの肩が光り腕が生えてくる。


「『生えた!!』」


«それは生えるわよォー»


握ったり開いたりして感触を確かめるスイ。

特に変わりはないようだ。


«こんなにサービスするのは特別なんだから、感謝してねぇ?»


「ありがとう」


いいのよ! そう笑う精霊は水瓶を膝に置き座る。


«それじゃあ、穢れた龍を退治してくれるかしら»


そういった精霊は穢れた龍の詳細を伝えてくれる。

場所はホワイトライスケーキに戻り街から西に向かって行くと山がある。

そこの山頂に穢れた龍が居るようだ。

祠が壊されてから地形が代わり山が出来たらしい。

ゲーム、何でもありか。


«それじゃあ、よろしくね?»




緊急クエスト:穢れし龍の浄化


祠の封印が解かれ出てきた穢れし龍を浄化せよ


制限時間:72時間

クエスト成功


・新エリアの解放

・堕天使特別報酬[???]


クエスト失敗


・新エリア解放の延期

・堕天使クエスト失敗


「「「『……………………………』」」」


え? 新エリア解放?

え? 緊急クエストで?

そんな大事なのをクエストにしちゃう?

え? 運営まじか


4人固まり、表示を黙って見ている時だった。

はい・いいえの、はいが点滅し始める。

初めて見る現象に戸惑っている時クエスト表示が変わった。


強制クエスト:穢れし龍を浄化せよ


成功報酬、失敗報酬に変化なし。


はよクエストうけろ。







「「『クエストの表示! 雑だろ!!』」」


「…………これは」


引き攣る4人に精霊は微笑んでいった。


「4名様ごあんなーい」


色々間違ってる。















なんだか疲れた……そう呟いたスイに同調する3人。

飛行で一気にホワイトライスケーキまで戻りログアウトする事に決めた。

まだ3日あるのだ。明日の朝10時にログインして食堂に集合。

そう決めた所でファーレンが


「…………なんか忘れてるような……」


「どうしました? ファーレンくん」


「いや、俺なんか忘れてるっぽいんですよね……」


そう話す2人の声を聞いたスイが、あ! と声を上げた。


「そうだよファーレン! 獣型になる方法聞くんじゃなかった?」


「…………………………あ!!」


ファーレン、目的を思い出す。


「そうだった! 俺それ聞きに来たんだった!!」


すいませーん!! と走り出し、近くにいる男性の巨兎族の人へと向かっていった。


「自分の目的忘れるとかファーレンくんらしいですね」


『ほんとねぇ』


クスッと笑ってファーレンを見つめる3人だった。

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