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二人

 

 最悪だ、最高だ、下劣だ、愉快だ。


 なんでこんなことをしたの?知りたかったからだ、知りたくなかった、知らない振りをするのか?


 私はただどうなるか知りたかった、ただの好奇心だろう?、私は最低だ、いいや最高だ。


 取り返しがつかない、後戻りなんてできない、決して取り戻せない、私が全て壊したから。


 取り返す必要はない!後戻りなんて意味もない!価値もない!破壊したいから破壊した!


 壊さなくて良い物を、者を、私は、破壊した。


 そこにいた者を、いた物を、壊して、何が悪い?


 私は犯してはならないことをした、ぶち壊した、裏切った、でも信じた者がいた。


 心地よい、壊れて当然だ、私の前にいたんだから、信じた物だろうが関係無い。


 私は壊した、関係を破壊した、振りほどいて進んでしまった、見てみぬ振りをした、その先が知りたかったから、ただそれだけ。


 お前の好奇心が殺した!信頼なんて最初から無かったのさ!お前は初めからそういう目で見ていたのさ!偽りの言葉を言った偽善者め!


 でも何の利点もなかった、価値もなかった、最低だった、わかってた、けどこの目で、耳で、鼻で、腕で、知りたかった。


 利点はあった!お前の好奇心を満たすためのな!素晴らしいじゃないか!知れたじゃないか!


 表情、声、匂い、不快な感触、それでも私は進み続けた、私を止めるものはいない。


 憎悪の瞳、罵声、流れ出る液体、壊す感触、素晴らしき甘美な一時!


 止められない、動きたくない、進みたくない、行きたくない。


 止まるはずもない、動き出す、進む、行く。


 でも前へ、前へと進むしかない、戻れないから、どんな結果なんて分かりきっているのに。


 進まなくては味わえない、味わいたい、戻るわけがない、結果は変わらない。


 私は進みたくない、この先の終末が分かっているから、私の体が、手が、どれだけ醜いかを知っているから。


 私は進む、この先の終点が分かっているから、壊す、分からせるために、私が、知りたがっていたから。


 私は戻りたい、楽しかった日々に、皆と遊び、笑いあった日常を。


 私はいらない、退屈な日々に、私で遊ばれ、嘲笑われた悪夢なんか


 願うなら、もう一度

 願いが叶うなら、もう一度


 あの日をもう一度

 ――――――――

 いつまでも報復を



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