第二話 活発女 藤堂望月の場合ープロローグー
ー好きな人に好きっていわれる
それって一体、どんな気持ちなんだろう?
嬉しい?
恥ずかしい?
それとも、楽しい?
苦しかったりもするのかなぁ?
私、藤堂望月がこんなことを思うようになったのは理由がある。
親友の遠藤沙織がキッカケだ。
沙織はあたし以外の人と会話せず、目も合わせない。世の中でいう、クールビューティーっていうやつ。美人で頭も良い。
自分に絶対の自信を持ち、群れを嫌い、孤独に生きている。
そんな沙織が超〜かっこいい!芸能人と付き合いだしただなんてそんなの、誰だって驚きますって・・・!
沙織の彼氏、藤原ヒロト先輩はかっこいいだけじゃなくて、ものすっっごく優しいんだよ。
仲良さそうな二人を見て、すごく羨ましくなった。
二人がどういうキッカケで出会って、どういう理由で付き合い出したかはわからないけれど・・・。
あの沙織が心を許して話せるなんて、恋ってすごいなって思ったの。
だから私もそんな恋、してみたいんだよ-・・・。
でも・・・
私は沙織みたいに美人じゃない。
私は沙織みたいに頭がよくない。
私ができることといったら草が生えた野原で駆け回ることー・・・。
それくらいかな?
こんな私でも
恋って
できるの?