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鴉の知らせ

作者: 尚文産商堂
掲載日:2026/06/01

以前から通信システムに不具合があった。

ただ、表面的には不思議と動いているもので、それで手を付けずにしていた。

それがきっと悪かったんだろう。


しばらくして通信システムを拡張し始めた。

あれがしたい、これがしたいという話は際限なく広がり、結局のところ何でもできるオールマイティアプリが出来上がった。

しかしどんどんと不安が心の中に広がってきている。

そうなってくるころに、遠くで鴉が啼いた。

普段なら気にも留めないようなことだったけども、その時は何か妙に気になった。

だから俺はこのシステムの会社を辞めた。


何で辞めたか、と言われたら、絶対よくないことが起こると思ったからだ。

全世界的に有名になって、もはやそれがないといけないというぐらいに重要なアプリになったそれだったが、しばらくはちゃんと動いていた。

そのアプリを作っていた会社の出身だということもあって、俺の次の就職だってあっという間に決まった。

でも、突然そのアプリが不調になった。

途轍もない大不調だ。

何が起こったのかというのは、もう俺が知るところではないが、数日どころか1週間、2週間ぐらいは全く使えず、それからも数か月は機能を限定して使うこととなった。

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