表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ギターやってたらモテるって言ったの誰だよ!

入学前、理想に描いた高校生活を送れている人はこの国にどれほどの数いるだろうか。

もしアナタがそうだと言うなら、一発だけでいいから殴らせて欲しい。

そんなことを考えるボクは当然ながら『選ばれた人間』なんかじゃない。

メガネを新調し、初めての美容室に行き、自己紹介を念入りに考えたって現実は変わらない。

ボクは今日も一人だ。


ここはそんなボクの唯一の居場所。

文化部しか利用しない実習棟。その最下層、一階の最奥。軽音部の部室。
誰も来ない。誰も興味を持たない、そんな場所でボクは今日もギターをかき鳴らす。

ギターを弾いている時、ボクは孤独を少しだけ、忘れる。

そんなことを考えながら一人でギターをかき鳴らしていると突然扉が開き、クラスメイトの女子が現れた。

校内の事情に詳しくないボクでも知ってる。バスケ部の一年生エース。
彼女は屈託のない笑顔を浮かべてこう言った。


「今の曲ってアレだよね!あのアニメの、ほらっ!えーと、なんだっけ?」


ボクらが逃げるようにたどり着いたこの場所で、ボクらなりの青春が動き出す予感がした。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ