日本神話の舞台は何時代?
まず始めに古代の天皇が崩御した際、天皇陵に埋葬する時に初代天皇から当代の天皇までの功績を祝詞として奏上する文化が有ったそうだ。古代日本に文字が有ったかどうかは諸説有るが、無ければ記憶力に頼りそれをおこなって居た。
つまり口伝で伝えられた物を編集した物が神話になり、この地方にはこんな人が居たと言う伝承に尾ひれが付き神格化されたのが日本神話だと推測する。
日本は基本的には先祖信仰が強い、仏教だろと思った人、釈迦が伝える仏教では人が死んだら輪廻転生をして何か別の物に生まれ変わる。その転生の輪から抜け出して神の領域に行けるのは得を積んだ人だけらしい。だが、日本では死んだ人間はすべて仏様だ。まあ、日本では死んだ人間を神格化する文化が昔から有ったと思ってくれれば良い。
最近、瀬戸内の神様について調べていて面白い物を見つけた。
一つはイザナミとイザナギが生み出した神にエヒメと言う神が居てそれが愛媛県の由来らしい。四国には四人の神様が配備されていて古事記が編纂された頃から四国には四つの国が有ると言う認識だったんだなと感じた。
もう一つはその四国に有る金刀比羅宮と呼ばれる船舶にご利益の有る神社が有るのですが、現代では内陸部に有りなぜこんな所に船にまつわる神がいるのかと疑問に感じてしまいます。ウィキペディア先生によると主祭神は大国主で、縄文時代には南極の氷が一気に溶けたため現在より海岸線が内側に有り、香川県琴平市は海の底だったのでは無いかと書かれていた。
神社の由来としては、大国主(大物主)が船に乗って金刀比羅宮まで来たのが由来だそうだ。
えっ、神話の舞台は縄文時代なの?
縄文時代とは一万五千年前から約三千年前までの期間を言うが、縄文海進と呼ばれる海の水深が現在より5mほど深かったのは一万年位前だ。
縄文時代に沖縄周辺に生息する貝を加工した物が北海道で出土したりするので、高度な航海技術を持った人は居たと思われるが、口伝で古事記や日本書紀が作られた奈良時代まで受け継がれる物なのだろうか?
まだ群雄割拠していて、そこら中に古墳が作られた時代の人物に尾ひれがついて神格化されたとかなら理解できるが……
古事記・日本書紀だと、ヤマト王権は古代に武力を持って国を統一したらしいが、各地の豪族が古墳を作って居た所を見ると、連合国家だったと言う方が納得出来そうですね。
皇紀2660年と言うのを信じるので有れば、神話の時代は縄文時代後期の話で間違い無いのだが、第10代の天皇までは実在が疑問視され、在位期間も90年とか無茶苦茶なんだよね。
神話ではとある人物の呪いでニニギは不老長寿を失ったが、数代までは長寿の家系で有ったとされて居るので辻褄は合うんだけど、考古学的な観点からすると納得がいかないな。
神話の神については一部縄文時代の話であるが、弥生~古墳時代の話であるとしておこう。本作品は奈良に王都と呼ばれる物は存在するが途中で天皇家と政権交代が有り、第10代の崇神天皇がその人であるとします。
崇神天皇は神を崇めると言う意味の名なので、神から王権を授かったと解釈すれば都合の良い名前である。別名 ハツクニシラススメラミコト(初国知らす天皇)で有り、日本と言う国を広めた人物である。実務的な能力は高そうですね。