6話
・・・完全にこの小説の存在を忘れてました。
しかもかなり微妙なできという・・・orz
「根本的なこと、ですか?」
「ああ、簡単にでいいからな」
確認するように聞き返してきた言葉に頷くとフィリアは「はい、わかりました」と返事をし語りだした
「そうですね、魔法とは魔力を使って行使する超常的な事象の総称のことです。そして、私たちは魔法を魔術と精霊術の二つ、そのほかの技術を形式的に魔道とし計三つの分野に分けています。
魔術は、自分の中にある魔力のみを使い、身体能力の向上やこうやって火を出したりするこの世界で最も扱われる魔法のことです。」
話をしながら手を前に出した。そして、その手の平からいきなり直径5㎝くらいの火の玉が現れる
「っ!…それで?」
急なことに若干驚きながらも続きをうながす
「精霊術は、精霊に力を貸してもらったり、空気中などに漂っている魔力を集めたりして行う魔法です。自分の魔力以外の魔力を使っているので魔術より強力であったり効率がよかったりしますが、その分扱いが難しかったり、才能がなければできなかったりと使用者を選ぶ魔法です。」
「それで、そのほかの技術が魔道になるのか」
「はい」
魔道はおそらく魔具を作ったりそれを使う技術だったりだろうからそういうのは、今はいいとして問題は魔術と霊術だな。
魔術は自分の魔力の運用の仕方を、精霊術は適正があるかどうかだな
ここまで考えをまとめ、質問を続ける
「精霊術の適正ってのはどうやって調べるんだ?」
「え~っとですね、専用の魔具で調べるか、マナを感じ取れるかですね」
「マナ?」
新しく出てきた単語に思わず疑問の声があげてしまう
「マナは魔力の一種です。では、魔法にもっとも重要な魔力について話しますね」
それに俺は「ああ、わかった」と短く答えフィリアの話に集中する
「魔力は二種類あって、自然の中に宿る魔力をマナ、生き物が生成する魔力をオドといいます。そして、魔術はこのオドを使います」
「で、精霊術はマナを、か。でもマナとオドってどういった違いがあるんだ?」
「今はまだはっきりとはわかっていません。しかし、仮説は色々出ています。その中でも有力なものは・・・」
「やっぱりいい、そこまで詳しく知りたいわけじゃないから」
長くなりそうなので説明しようとするのを止める
「…そうですか。なら次は魔力の属性についてですね」
「ああ」
説明したかったのか若干残念そうになるがすぐに説明に戻る
「魔力の属性は火、水、土、風の基本属性に、光と闇の上位属性の二つです」
「ん?氷とか雷とかはどうなるんだ?」
「え~っとたしか、氷は水の、雷は風の亜種だったと思います。そういう属性は基本属性とは異なった属性は特殊属性といいます。時々あらわれますがそこまで多くはいません」
かなり大雑把に言えば、たしかに氷は水の温度、雷は大気の摩擦だからな
「じゃあ、無属性とかないのか?」
「あるといえばあります。その属性は、神話に登場する神が持っていたとされていますしマナもそれに近いそうです。しかし、生き物が無属性を持つことはなく、他の何らかの属性を持って生まれるそうです」
なるほど無属性はない、か。いや、それよりも神話だな、俺らが召喚されたのに関係しているかもしれないな。まぁ今はいいか
「…そうか。じゃあ属性はどうやって調べるんだ?」
「大体は見た目でわかります。私の場合は…」
言いながら髪を一つかみし、こちらに向ける
「このとおり赤い髪です。赤は火属性を指しますので私は火属性ですね。こんな風に火は赤、水は青、土は茶、風は緑、光は金、闇は黒とその属性の色が髪や目に反映します」
「じゃあ俺の属性は闇か?」
「ヒロさんは異世界からこちらの世界に来ているのでなんともいえません。それに」
「それに?」
「闇属性の人は世界中でもほとんどいません。これは光属性も同じです」
「・・・」
思わず呆れてしまった。『コレなんてテンプレ?』と。想像どおりならおそらくあいつらはこの属性のどちらかだろう。俺自身はどうか知らんが
そんな俺に「どうしました?」と小首を傾けながら聞いてくるのに「なんでもない、続けてくれ」と促す
「ですから、ヒロさんは調べてみないとわからないと思います」
「で、肝心のその方法は?」
「色々ありますが、今回はコレを使いましょう」
そういいながら取り出したのは中に紫いろの液体の入った小瓶だった。
「…それをどうするんだ?飲むのか?」
その毒々しい色合いに若干ひきながら聞いてしまった
そんな俺がおかしかったのか「違いますから、安心してください」と笑いながら言われてしまった
「…じゃあ、どうするんだ?」
「これは散魔草という魔力を吸う草の汁です。この草は魔力を吸い、その魔力の特性を纏わせながら種を飛ばす変わった草なんです。この草の汁に魔力を吸わせると、その魔力の特性を発生させるんです」
「なるほど。なら、どうやって吸わせるんだ」
「勝手に吸ってくれるので何もしなくていいですよ。それじゃあ手を出してください」
言われたとおり手を出す
フィリアは「いきますよ」と確認しながら出された手の甲にその汁をたらす
それに何の属性が出るかどきどきしながら俺も「ああ」とかえす
がしかし、何も起こらない
「「・・・」」
その現状に二人して黙ってしまう
その静かな沈黙に耐えかねてかフィリアが自分の手の甲に汁をたらす。すると今度はすぐにフィリアの手の甲に小さな火が生まれる
「「・・・」」
沈黙が痛い。
これは俺に魔力がないということなのだろうか?しかし、俺はこの世界に来てからたしかに自分の中にある何かは感じ取っている。・・・どういうことだ?