5話
話が進んでないくせに更新が遅い・・・
「とりあえず今までの話、信じてくれるか?」
信じられる要素があまりないような気がするが一応聞いてみる。
信じてくれない場合どうしたらいいんだろうか?などと考えていたが二人は意外とあっさり
「信じますよ。嘘をついてるようには見えませんし」
「まぁ嬢ちゃんの言うとおり嘘をついてるようにはみえないし信じるよ」
二人は信じてくれた、というより受け入れてくれたといった感じだが十分だろう
「それに、色々納得した部分もあるしねぇ。まぁ、きりがいいし今日はこの辺でお開きとしようか」
女将さんは解散といっているが、眼が「また今度、じっくり聞かせてもらうからね」と語っていた。
全員今までの話の間に夕飯を食べ終えていたので女将さんの言うとおり話を終わりにして解散した。それと、話の続きは明日にでもしようということになった。
女将さんは食器を片付けに、俺たちはそれぞれの部屋に戻る
部屋に戻るとすぐにベットに突っ込む。
昼に少し寝ていたがそれでもキングゴブリンを倒したり村まで走ったりと、だいぶ疲れがたまっていたようで眠気がすぐに襲ってきた
それに抗う必要もないので素直に眠りにつくことにした。
部屋に差し込む光に起こされ目を開ける
「ハッ知らない天井だ」なんて馬鹿なことはせず昨日の出来事を思い出しながらゆっくりと起きる
かなり早く起きたようで鳥らしき鳴き声ぐらいしか聞こえてこない
女将さんとの約束で今日からいろいろ手伝うことを思い出しストレッチをする。
そういや結局なにやるんだろ手伝い
顔洗いたいな~
朝食なんだろうな
とかどうでもいいことを考えてる間にストレッチを終わらせ女将さんがとりあえず外の空気を吸いに行くことにした。
外に出ると案の定誰もいない閑散とした状態だった。
伸びをしながら「朝だな~」とわかりきったことつぶやくと
「当たり前だろ、それとおはよう。起きるの早いねぇ」
といつの間にやら女将さんが出てきていた。相変わらず気配を感じさせない。
「おはようございます。女将さんこそはやいっすね」
「あたしはいつもこんぐらいだよ起きるの」
「そうですか。あっ顔洗いたいんですけどどこで洗えばいいですか?」
女将さんはその質問を予想してたのか
「裏に井戸があるからそこを使いな」
すぐに返事が返ってきた。それに軽く
「アザーッス」
そう返事をしながらそちらに走る。
そこにいくと滑車にロープ、桶とイメージ道理の石造りの井戸があった。
水を一杯取り出し顔を洗いすっきりしたところで後ろに気配を感じた
「女将さん、今日やることって何すか?」
「・・・っ!驚いたねぇ、気配を消したつもりだったんだけどねぇ」
振り向くと本当に驚いたような顔をしている。
・・・とゆーか、わざとやっていたのか
「そう何度もやられるとわかりますよ」
「いや、普通は無理だよ」
前から気配を察知するのは得意なほう、というかできないとヤバイ状況にいたからであるがそれでも最初のほうは本当にわからなかった・・・この人何者だよ
「で、今日何やるんすか?」
「ああ、そのことなんだけどねぇ。正直、薪割りぐらいしかやることないんだよねぇ」
「そうなんですか?」
「ああ」
女将さんが言うには、今の季節は春のはじめでここの作物の収穫時期は夏の初めで、この村では水撒きくらいしかすることがない暇な時期らしい。湧いてでてくる虫や雑草はそれようの魔法具で作物がやられる心配ないそうだ。というよりそれを使わないときりがないのだろう
薪割りは火にくべたり冬のために蓄えたりするためで、それでもあまり何十本もというわけでもないから手伝ってもらうほどじゃないとのこと
「じゃあ、俺はどうすれば?」
「それも含めて、朝食のときに話すとしようか」
話は終わりだとでもいうようにさっさと行ってしまう。
向きを変える直前に女将さんが笑っていたような気がしたが笑う理由が思い当たらないので気のせいだろうと深く考えず、部屋に戻る。
部屋の入ると真っ先にベッドに寝転がり何をするでもなくただ天井を見つめる。
そうしていると、そういえば異世界に来たのに魔法を見てないことに思い至る
この世界の魔法の定義やらはわからないがゴブリンのようなモンスターがいることから魔法があるのはわかる。
それにさっき女将さんとの話で出てきた魔法具も魔法に準じるものだろうしな
てゆーか、昨日の会話にも出てたし
この世界に来たときから感じてる違和感が魔力だとは思うが下手に扱って暴走!なんてことになるのは避けたいし・・・
「考えてもしかたないし、聞けばいいことだな」
その言葉とともにベッドからおりる
女将さんはたぶん朝食を作っているから聞くならフィリアだな
そう思いフィリアの部屋である隣の部屋に向かい、フィリアの部屋の前まで来てドアをノックをする。
「ふぁ~い」
と、あくびをしながらではあるものの返事が返ってくる
「おはよう。俺だけど、今大丈夫か?」
「あ、おはようございますヒロさん。ちょっと待ってください」
何かを片付けているのかドタバタしているうえにガタンッ!やら「ひゃああ」やら聞こえてくる。・・・大丈夫か?
しばらくして音がやみドアが開けられる
「お待たせしました。どうぞ」
「あ、ああ」
促されるままに部屋に入る
部屋の隅に実験器具らしきものがかためられていて、机の上にもそれに似たような器具とキングゴブリンから剥ぎ取った角があった
とりあえずいすに座る
「で、どうかしたんですか?」
「魔法とかについて聞こうと思ってな」
「え?・・・あっ!ヒロさんは異世界から来たんでしたね。わかりました」
最初は怪訝な表情をしたが昨日のことを思い出してすぐに納得して承諾してくれた
「で、魔法の何を知りたいんですか?」
「う~ん、魔法の仕組み?定義?・・・まあそういった根本的なことだな」