14話
一週間更新をがんばるとか言って二週間なあげく間に合わないとか
本当に申し訳ありませんでした!!(´Д`;)
デートさながらに出かけたヒロとフィリアの二人は鍛冶屋・武具屋の立ち並ぶ色気のかけらもないところを歩いていた
目的地ではあるものの二人は少し浮いていた。が、それも街に入った時の注目に比べれば大したことはなく気にした様子もなくどこが良いだろうかなどと二人して陽気に物色していた
完全に感覚が麻痺しているようだ
「武器はどんなものが良いんですか?」
「武器かぁ、その場にあるもんでなんとかしてたしなぁ。よくわからん」
ヒロは元の世界でも喧嘩は基本的に素手で戦っていて、その場の椅子とか投げたりと臨機応変に対応はしても
(バットやナイフといった)専用・愛用していたものはなかった
それにフィリアは思い出すようなしぐさをしながら答える
「確かに素手で戦ってましたしね」
「とりあえずどっかに入ってみるか」
「はい」
ぶらぶらしていても仕方がない
わからないのなら手にとって試すのが一番と思いヒロは提案する
そうして二人はちょうど通りがかった武具屋にはいる
そこはさまざまな武具を飾った少しこじんまりとしたところだった
店主と思しき丸禿のおじさんはあくびをかみ殺しながら店番をしていた
フィリアはそんなおっさんが目に入っていないのか「うわぁ」と感嘆とした声をだして店の中を見渡し、物色し始めた
「ヒロさん、色々な武器がありますね!」
「そうだな」
フィリアは夢中になって見て触ってを繰り返し始める。魔法を使う者にはあまり縁がないからかかなりはしゃいでらっしゃる
しかし、飾られている武具はクレイモアやレイピア、カトラスなどフィリアの言うとうり様ざまな刀剣類があり、はしゃぐ気持ちもわからなくはない
そんな店の中をしばらくみて周っていたがピンと来るものがなく、適当に持ってみてもあまり自分にあっている感じがしない
幸いというか、武器屋はここだけではないので他にも周って見ることにしよう
「フィリア」
「は、はい!何ですか?」
夢中になっているところに声をかけたからかフィリアは若干驚いている
ヒロは気にせずに用件を述べる
「他の店に行こう」
「え、もうですか?」
「ああ、面白いもんもあるかも知れんぞ」
「そうですね。行きましょう!」
一言目は微妙な反応だったが武器への好奇心が勝ったようで二言目に意気揚々と同意した
そうしてヒロとフィリアは多くの武具屋を転々と巡って行った
最初の方は各店で様々な武器があったが何件してくると同じようなものになってくる
といっても、同じ種類の武器とはいっても店によっては所々違っていて飽きることはなかった
しかし、あくまでも目的はヒロの武器を探す事なのでいい加減ヒロにあうものを見つけなくては意味がない
そんな事を考え、こうなったらいっそ鍛冶屋に直接行ってオーダーメイドのものにしようかと考えていた
そんなおり、ヒロは武器屋と違った異彩を放つ店を見つけた
しかし、目立っているにもかかわらずその店の前を歩く人はあまりにも無関心だ
まるで店が見えていないかのようだ
「なぁフィリア、あの店はなんだ?」
「え、どの店ですか?」
「アレだよ」
「…あっ!あの店ですか」
フィリアは探しても見つからないような仕草をしたもののヒロが指を指すことで見つけたようだ
・・・やっぱりおかしい。他の店と違っていて目立っていたにもかかわらず何でフィリアは俺が指を指すまで気づかなかったんだ?
「魔具屋ですよ。でも、珍しいですね。この街のこんな所に魔具屋があるなんて」
「そうなのか?」
「はい。魔具屋は二種類あって、一つは日用目的のもの、もう一つは戦闘目的のものがあります」
「ああ、なるほど。なんとなくわかった」
要は売る場所とこの街の特色の話だ
こんな武器とかばっかり売ってるところなんだから当然、ここの魔具屋は戦闘用の店
この街は武具が有名な街。武具で有名になるということはそれを扱う業者が主流であり、それ目的で来る人間が主だ
魔法を戦闘目的で使う人間はフィリアのような例外を除いてほとんどいない
ここで魔具屋をやるメリットがほとんどない。珍しいというか奇妙だ
「せっかくですし入ってみましょう」
「・・・ああ」
そうして二人で魔具屋に入ってみる
魔具屋は武器屋に較べ少し古びたような暗さがり、何かがまとわりつくような感じのする所だった
「おや、この店に客とは珍しい」
「「!?」」
言葉と共に奥から紺のローブを羽織ったこの店の空気にとても馴染んだ白髪の老婆が現れた
奥から音も無くぬっと現れるさまはホラー映画バリに突然で雰囲気のある程で二人して驚き言葉が出なかった
「・・・ふむ。怪物と見習いとはまた妙な組み合わせじゃな」
「か、怪物ってヒロさんは立派な人です!」
老婆は二人を値踏みするような視線を送りそして、口を開いたかと思えば二人を『怪物』と『見習い』と評した
それに食って掛かったのはフィリアだった
フィリアは自分のことは見習いといわれても仕方がないと思ったが仲間であり命の恩人でもあるヒロに対しての言葉は感化できるものではなかったようだ
しかし、老婆はそんなフィリアには気にも留めずヒロに話しかける
「して、その立派な人とやらは何用じゃ?」
「そうですね、武器になるものを求めて。いや、怪物だから爪と牙かな」
「ヒ、ヒロさん?」
老婆の問いに怪物といわれた本人は気にした風も無く冗談交じりに返す
そんなヒロにフィリアは困惑した
「ほっほっほ、変な奴じゃな。じゃがお主、なおさら何用じゃ?武具屋に行くべきじゃろう」
「武具屋にはピンと来るもんがなくて、店を転々と周っていたらこの店が目に入ったからそのまま入ってみたんですよ」
「・・・ふむ、そうか」
老婆は愉快そうに笑うとそのまま疑問を口にした
ヒロはあるがままをそのまま話す。すると老婆は少し考え込むような仕草をし、何か納得したような顔をした
「どんなものが欲しいんじゃ?ここいらには詳しい、何か助言できるやもしれん」
「どんなもの、か。素手・・・あっ!ナックルダスター系が良いかもしれない」
「また特殊なものを・・・」
「ナックルダスター?何ですかそれ」
「ああ、拳にはめて打撃力を強化するための武器の総称だよ」
下手に武器を選んでも扱いきれないけどコレなら素手とあんまり変わらないから大丈夫だろう
ヒロが思ったとうり、確かに今までとあんまり変わらないように戦えるとするならばコレが最適かもしれない
しかし、わざわざ好き好んで扱いたがる人間も少ない。つまり、需要がなく作っている人間も少ないということだ
さすがの老婆もそんなものを扱うところは思いつかないようだ
「確かにヒロさんにあってますね。でも使ってる人は見たことがありませによ」
「たしかに、わざわざ使いたがる者も少ないじゃろうな」
「そうだな・・・」
変な奴といわれてるようで微妙にへこむな
若干落ち込んだような様子のヒロにフィリアはなんていったら良いのかわからず「あ、えっと、その」としか言えずオロオロとする
そんな二人とは対照的に老婆は何かを思い出したように「そうじゃ!」と声を出し、意気揚々と奥に入っていく
「なんでしょうか?」
「さあ?」
二人は疑問符を出しながら老婆が戻ってくるのを待つことに
しばらくして、老婆は戻ってきた。その手には一対の白い手袋が握られていた
「こいつがあったんじゃッた。忘れておったわ」
「それは何ですか?」
「おお、こいつは魔銀糸であまれておってな。魔力を送ることで硬くもなればやわらかくもなるんじゃよ」
「すごいですね!」
フィリアは素直に賛美しているがヒロは便利なのに忘れられるほど使われてないことに気づきデメリットがあることをさとる
「魔力を送るだけで自分の手の形にフィットするようにも出来るし扱いも簡単じゃよ」
「とても便利です・ね・・?」
「御嬢ちゃんも気がついたようじゃな。これにはデメリットがあるんじゃよ」
「それは?」
フィリアも遅ればせながらも違和感に気づき老婆の言葉で完全に理解したようだ
老婆は二人のそんな怖い顔をする必要はないよとでもいうように軽い口調で話す
「まぁ、デメリットといっても難しいものでも危険なものでもないよ」
「じゃあ、いったい・・・」
「簡単な話、魔力を大幅に喰うんじゃよ」
「え?」
「魔銀糸は魔銀を加工して作るんじゃが、魔銀は多ければ多いほど魔力を溜め込み、効果を持続させられる。魔銀糸にすることで効果は強く発揮されるものの魔力を溜める効果が薄くなっていて魔力をより多く込めなければならなくなってしまったんじゃよ」
「なるほどな。戦闘には使えるけど魔力を多く持っていなければならない、戦士向きでも魔法使い向きでもないな」
「そうなんじゃよ」
魔力を多く持っている人はほとんどが魔法使いになるので直接戦闘には不向きなのでNG
戦士は刀剣類などリーチのある武器を好む上に、魔力をあまり持たない人も多く使えない
つまり、無駄に魔力があり直接戦闘を好み、尚且つ素手で戦う者に限られる
「俺のためにあるようなやつだな・・・」
「そうですね・・・」
「どうしたんじゃ?」
「「なんでもないです」」
ここまで来るとなんとなく微妙な気分になる。フィリアも同じようだ
「用途は別のものなんじゃがな。お主には戦闘でも使いこなせるじゃろう」
「そうですね」
実際の用途は一流の魔導士が魔具作成のときに使うらしい
まぁそんなことは気にせず武器といって良いのかわからないがコレをもらうことに決定した
「これ二対貰いますね。いくらですか」
「金貨一枚じゃな」
こうしてヒロとフィリアの武具巡りは終了した
今、寮生活なんですが寮の風呂掃除とか色々一気に来る当番が先週に来まして
疲れて書く気が失せてしまったのが更新できなかった理由です。実は
まぁそんな言い訳はおいておいて
今回の話について
老婆何者やねんって感じですね
このあと出てくるかはわかりませんけど作者の中では一応凄い人って設定です
天才魔道士とかそんなんです
あとミスリルとか出しましたけど
こんな序盤で出して良いんでしょうかね?
主人公に装備させましたけど手袋て・・・あっ一応少し厚めという設定になってます
いまさらですがたぶん主人公最強ものになりますね。きっと
光輝がチートで零が無敵
ヒロが(戦闘面で)欠陥だらけの最強みたいな感じですね
作者の頭の中では
それではまたの更新で(=゜ω゜)ノジャ、マタ!!