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二重召喚陣  作者: 大本晶
11/15

11話

ヒロは蟷螂との戦闘を省みて自分の身体強化の改善点などを考えていた。蟷螂の胴体にもたれかかりながら


まず最初に『重さ』が足りてない。次に全力じゃないとは言えスピードもパワーも異常な点

人外だったから気にせずに殴れたけどコレが人だったら手加減とか必要になる

とりあえず強化に慣れなきゃ、何かの弾みで人を殺しかねないから一番目はコレで

慣れたら重さを試していく方向でいくか


「あとは・・・ん?」


考え事をしているとエリシャとフィリアが結構近くまで来ていた

俺が戦っている間、どこにいたんだろう


「お~い」

「あ、ヒロさ~ん」


声を出してこちらに気づかせるように手を振る

それを見てフィリアは俺に気づき顔をほころばせながら手を振りかえしてくれる

が、エリシャは顔を少しうつむかせていて見えない

そして二人が俺間近まで近づいた時にエリシャは一瞬で距離を詰め


「このクソボケがっ!」

「ガハッ」


エリシャの拳がヒロの鳩尾に突き刺さる

人体の急所の一つを容赦なく殴られヒロは地面をのた打ち回る

フィリアは急な出来事に混乱してオロオロとヒロとエリシャを交互に見ている


「え?、え?」

「心配させんじゃないよ。まったく」

「ゲホッゲホッ・・・す、すまん」


エリシャは蟷螂に一人で戦いに向かったのを怒り心配してくれたようだ

殴ったのはそのせいのようだ

ヒロはさすがに悪かったと思い咳き込みながらも謝罪する

だいぶ落ち着いてきたので鳩尾をさすりながら立ち上がる


「いつつ・・・」

「大丈夫ですか?」


フィリアは優しく気遣ってくれる

それに比べ心配させたとはいえエリシャは手癖と口が悪すぎる


「なんだい?」

「いや、別に・・・それより、どうしてたんだ?」


何かを感じ取ったのかジト目である

が、それもすぐやめヒロが戦っている時のことを話し出す


「・・・あんたが行った後、すぐに止めに行こうとしたんだけどねぇ。なんと、嬢ちゃんに引き止められたんだよ」

「フィリアに?」


それは予想外だな。俺の記憶が正しければかなり震えていたはずだ


「そうだよ。嬢ちゃんは『ヒロさんなら大丈夫です!』つってね」

「だって、ヒロさんなら倒せると思ったんです!」

「あたしゃむしろ、こっちに唖然としたね」


名前を聞いただけで震えていたのが嘘のようにきっぱり言いきるもんだからねぇ。とエリシャは呆れたようにこぼす

フィリアの中で俺はどうなってんだ?なんかフィリアの中での『カテゴリー:最強』的なものに入ってそうだな・・・


「なので、ヒロさんに任せましょうって言ったんです」

「そうやって引きとめられてる間に戦いが始まって・・・」

「そのまま見てたのか」

「はい」「ああ」


それでフィリアは安心とかなく普通に笑って手を振っていたのか

エリシャは心配してたのが自分だけであほらしくなって八つ当たりか


「でもまさか、本当に倒せるとはねぇ」

「まぁ、見た目はアレだがそんなに強くは感じられんかったしな」

「この世界でもかなり強い部類に入るんですよ。ギガントマンティスは」

「マジで?」

「はい」


早くも人外への扉が開けてきたようだ


「そんなことよりこれ、さっさと処理しちまうよ」

「了解」

「お金になるのは鎌と甲殻ですけど」

「甲殻は無理だねぇ」

「・・・なんか、すまん」


甲殻は粉々なため加工できそうもない。俺のせいで・・・

とりあえずこのままにしておくと他のモンスターがよってくるので鎌だけもぎ取って他は燃やすことに


「じゃあ、フィリア頼む」

「はい」


フィリアは見覚えのある杖を蟷螂だった残骸に向けて構え、集中する

すると、フィリアの構える杖の先端から炎の塊が四つ現れる


「燃やし尽くせ、ファイアトルネード」


その言葉と共にフィリアの周りの炎が残骸を囲むように飛んで行き

一瞬で竜巻のような火柱を作り残骸を燃やしていく

竜巻状にしてるのは周りの木に火が燃え移らないように抑えるためか


「コレが魔術だよ」

「みりゃわかるよ」

「魔術はイメージが発動に必要なことからもわかるように人によって全然違ったりするんだよ」

「何が言いたいんだ?」


いきなり始まった講義を聞いていてもエリシャの真意が読めず、少しイラつきながら聞き返す


「それだけじゃなくてね、人によっては得意なものも変わったりするんだよ」

「というと?」

「火ならそうだねぇ、拡散とか侵食、熱量や今みたいな渦状のものの形成とか」

「法則性がねぇな」

「まあねぇ。かなり自由だと思うよ」


ここまで聞いて、だから何なんだ?と目で訴えていると

そんな目で見るんじゃないよ、と言う見たいに肩をすくませながら


「簡単に言えば、嬢ちゃんは才能があるってことだよ」

「は?」


フィリアへの急な賛美に思わず声が出る


「コレだけの規模と威力を平然と出したんだよ、たかだか数秒で。学園に行ってるとはいえ、ね」

「なるほど」


要はこれだけ自由度の高い魔術で規模・威力・スピードがかなりのレベルでしかも完璧にコントロールできている

平然としてることから魔力量も多いのだろう

しかし、こんな話をする意図が読めん

フィリアに才能があるってゆうのはわかったが何が言いたいんだ?改めて俺が異常とでも言いたいのか?

そう思い、エリシャを見る。エリシャは俺の方を見ずに


「あんたはあの時、本気で戦っていたかい?」

「本気だったよ。全力ではなかったけどな」

「・・・そう」


言いたいことは俺が考えたとおりであってるのかいまいちわからないが

エリシャはこの話は終了とでも言うような雰囲気を出し、会話を一旦終わらせた

そうしてしばらくフィリアが燃やしているのを沈黙しながら二人で眺める


「あそこまで念入りに燃やすもんなのか?」

「少し焼いて、埋めりゃぁいいんだけどねぇ」

「・・・埋める必要はなさそうだな」


燃やし終わったのかフィリアは魔術を止めこちらにやってきた

その後ろでは完全に灰になった蟷螂がさらさらと風に流されていっている


「終わりましたよ」

「ご苦労様」

「お疲れ」


そういってフィリアを労いながら旅を再開させる

最初にはなかったギガントマンティスの鎌を担ぎながら





「そういえば、殺すのは好きじゃないって言ってませんでした?」

「ぁ~、虫は別だ」

魔法のネームセンスがあまりにも欠けていることに絶望した・・・

まぁ、詠唱とか自由って設定ですし・・・現実逃避キック!!(メ∀・)┌┛)`д)、;∴


虫は嫌いじゃないですよ。一部を除いて(黒い悪魔Gとか)

まぁでも

話で蟷螂を殴り殺してたのは虫だからです

あんまり殺したくないとは言ってましたけど魚とか虫はたぶん

普通に倒しながら進みますね

猫とか犬とかそういう動物はたぶん殺さないですね


ちなみに作者は猫が大好きです

まぁ、どうでもいいですね(・д・` )

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