登場人物紹介
●ロゼッタ・フォン・リーベンベルク
一夜にして両親と財産を失い、天涯孤独となった元貴族令嬢。悲劇的な境遇にも関わらず、持ち前の明るさと前向きさで困難に立ち向かいます。物に触れて感情や記憶を読み取る「共感覚」の持ち主ですが、戦闘は苦手。リリアやオスカー、ティム、ジンとの出会いを通して、失った家族に代わるかけがえのない絆を見つけ、探偵として成長していきます。彼女の無邪気な一言が、周囲の関係に思わぬ波紋を広げることも。
●リリア
ロゼッタの両親の遺言を受け、天涯孤独となったロゼッタを家族のように支える献身的なメイド。リーベンベルク家に代々仕える護衛家系の出身で、高い戦闘能力を持つ「戦闘メイド」です。ロゼッタへの愛情は深く、時に過保護になるほど。オスカーとは、ロゼッタへの奉仕を巡ってコミカルな対抗心を燃やし合いますが、互いの実力は認め合っています。物語の終盤でティムの姿を認識できるようになります。
●オスカー
旧リーベンベルク家の元図書館司書。膨大な知識を持つ探偵事務所の知恵袋で、冷静沈着な分析が得意です。護身術の心得もあり、いざという時はロゼッタを守る「知の守護者」。ロゼッタの才能とリーベンベルク家の歴史を深く尊重し、彼女を家族のように大切に思っています。リリアとはロゼッタへの愛を巡って火花を散らすこともありますが、根底には互いへの信頼と、ロゼッタを守るという共通の使命があります。
●ティム
ロゼッタの「共感覚」を活性化させる鍵となる、手のひらサイズの生意気な妖精。ロゼッタとオスカー、そしてジンには最初から姿が見えますが、リリアには物語の終盤まで見えません。リーベンベルク家の能力者たちを代々見守ってきた古くからの存在で、その歴史や能力の秘密に詳しいです。ぶっきらぼうな口調ですが、ロゼッタへの愛情は深く、精霊魔法で彼女たちをサポートします。
●ジン
港街エテルナの裏事情に精通した、口は悪いが義理堅い少年情報屋。ロゼッタたちに裏社会の情報を提供し、事件解決に貢献します。彼もティムの姿を認識できる一人で、ロゼッタたちの活動を陰ながら支える重要な協力者です。ぶっきらぼうな言動の裏には、仲間を思う優しさが隠されています。