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十五日目 2025.8.12

『源氏物語』と友達になる。十五日目 2025.8.12


 夏休みの合間の出勤。いるだけでいいやと思いつつ、ちょこちょこ仕事をする。


 途中へばって吐き気がしてきたけど、たぶん休み続きで体力が落ちていたんだと思う。


 マックで夕食を買って帰る。雨でじめついた中、徒歩で帰り、汗だくになった。


 家に帰ると、吐き気は止んでいた。昔は家が嫌いだったのに、帰ると安心する家に、今、宿っている。


 飯を買って帰る。家族のために。そんなことするような年齢になったのは、実に意外なことのように思える。本当は冷酷路線で行きたかったのに。冷たい心がかっこよかったのに。


【新出単語とか】


・聞こしめす……お聞きになる

・あまたたび……何度も(数多度)

・仰す……命じる

・おぼし寄る……思いつく、思い至る

・ただよはす……不安定な状態にする

・際ことなり……格別だ

・すくえう(宿曜)……占星術

・おぼしおく……心に決めておく


【今回読んだ範囲】


 予言の謎、若宮源氏に


 始め「そのころ、高麗人のまゐれるなかに、かしこき相人ありけるを聞こしめして、……」


 終わり「……源氏になしたてまつるべくおぼしおきてたり」


【考えたこと】


 占星術の威力の凄まじいことは、人間の予測や予感といったものの裏づけとして、最も断定的で有力な説明になり得るということ。


 例えば、引っ越したいな、と思っていたとする。でも、資金の関係で「まだ」引っ越せない「だろうなぁ」と思っている。


 そこで占いに「引っ越すのは三年後」と書かれていると、「ああそうか、そりゃそうだろうな、金ないし」と納得する。


 納得するための材料は揃っていて、あとは料理して食べるだけ。そんな時に気の利いたスパイスをかけて美味しく調理してくれる人が現れる。そう。高麗人の相人である。


 帝も周囲の人もわかっているのだ。納得するための占いなのである。


 でも、面白いのは「優れた人だから帝になるに相応しい」という実力社会じゃないこと。優れて才覚があるから「逆に」という、とても日本的な人事が、この時代からなされているのが実に面白い。

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