十二日目 2025.8.9
『源氏物語』と友達になる。十二日目 2025.8.9
クリーニングを出して、ミスドに行き、中国語の勉強をしている。連休の出だしとしては最高かと思われる。
まさか、休みの日に午前八時台に起きれるとは。いつも十時起きなのに。
午後からは友達と勉強会。何やろう。やりたいことはたくさんある。美学の論文集を読むでもいいし、中国語の続きをやるでもいいし、デレク・パーフィット『重要なことについて』を読むのも乙だ。どれも塩漬けにしている。そろそろ読まないと。
スマホを替えた。たまたま思い立って。
【新出単語とか】
・しるし……証拠、あかし
・にほひ……美しさ
・なつかし……親しみを感じる
・よそふ……比べる
・かなふ……思い通りになる
・すさまじ……興醒めだ
・おし立つ……我を張る
・かどかどし……才走っている
・ことにあらず……たいしたことでもない
・おぼし消つ……無視なさる
・もてなす……とりはからう
【今回読んだ範囲】
楊貴妃のかたち
始め「かの送り物御覧ぜさす。……」
終わり「……ことにもあらずおぼし消ちてもてなし給ふ成るべし。」
【考えたこと】
「にほひ(輝き、美しさ)」が「少なし」とある。美しさが「少ない」というのは、少し不思議な表現な気がする。
帝が周囲の評判を気にもせず「おぼし消ちてもてなし給ふ」というのは、帝の孤高さを物語っている。
慰められることを拒んでいるみたいで、でもそれは「人間らしい」とは違う、独特の色合いの「おし立ち(我の強さ)」で、ムキになっているわけでもないのが面白い。
何かに取り憑かれてマニアになってしまった学生とかと似ている。夢中で、心が満たされている。
読者としては、どうしてそんなに非合理なのだと思う。帝に感情移入はできない。でも物語の登場人物の造形としては、この上なく精妙にできている。