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強欲と英雄  作者: とろろ
第一章 調整開始
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衝突②

化け物目掛けて一切を気にせず走る。


右手にはさっき拾ったカッターナイフ。


化け物はまだ彼に正面を向けれていない。


恐れもなく彼は右腕を振りかぶり


化け物が振り向いた瞬間頬にカッターを突き刺した。


「...は?」


今ので殺せるとは彼は思っていなかった。


頬から口元へと切りつける。もしくは刺す。


それにより、彼の立てた

「意味の分からない言語の発声により突進への準備をおこなっている」

という仮説への答えが得られ、

逃げるといった選択肢もまた視野に入れられる。


だが今目の前にいる化け物はどうだ。


カッターの刃がまるでめりこんだかのように形を変えており痛がる素振りすら見えない。


「◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎」


「っ!しまった!」


愕然としているうちに突っ込まれ散乱した机まで吹きとんでしまった。


「思考がまとまらない。

突っ込んでくるのは右足から。

このままじゃやられる。

血が出てるな。

外にいる黒花は?そもそも他の連中はどこに行った。

出血は頭から。

今ここで死ぬ訳にはいかない

やっぱり衝突そのものにダメージはない。

逃げの選択はとれるか?

変形した口であの気色悪い声は出るのか?

この体で逃げ切れるか、、」


揺れる脳みそによる思考をそのまま口から吐き出し続け少しでも整理する。

ただしかし、

「クソが、、」


今白刃願の頭のほとんどを埋めていたのは


「痛ってぇなてめえ、、、」


単純な怒りと目の前の化け物を潰したいという欲求だった。


この欲求にて、能力(さいのう)は開花する。


「『邪魔だ』」


立ち上がりながら先程自らの身体を受け止めた机に触れる。八つ当たりも込めて叩きなながら。


刹那、その机が彼から逃げるようにはじけ飛んだ。


「、、、、は?」


「(何が起こった?

俺がやったのか?触っただけだぞ。

それ以外には何もしてない。)」


突然起こった異常に対する思考に強制的に待ったをかけ別のことを考える。

そして導き出された結論を目の前の化け物に投げかける。


「おいクソ野郎。人の体乱暴に扱いやがって。ぶっ殺してやる。」


そして別の机に手をかける。


「『ふっとべ』」


机が化け物目掛けて射出され、轟音と共に化け物にぶつかり、砕け散る。


「はははっ、やっぱり血ぃ流してんじゃねぇか!!」


そうと決まれば


「『ふっとべ』」

「『ふっとべ』」

「『ふっとべ』」

「『ふっとべ』」

「『ふっとべ』」


手元にある物体を片っ端から飛ばし続けた。


-----


どれくらいたっただろうか?


もう教室には使えそうな物体もなく目の前にいる化け物は既にボロボロだった。


ゆっくりと近づいてその化け物の顔に置いてきたカッターナイフに触れつぶやいた。


『貫け』(死ね)


そしてこの初めての戦闘、初めての命の獲りあいを終え、


目の前で崩れ行く化け物を視界にとらえながら白刃願は意識を手放した。


------


「あ、起きた?」


「ちょっとは慌てろよ。」


「慌ててたよ。様子見に来たときは。」


「そうか。」

「(いいにおいがする、、)」


白刃願が目を覚ましたのは先ほど逃がした幼馴染(黒花結)の膝の上であった。


「頭のケガ、私が見たときにはもう出血もしてなかったよ。脳震盪とかは平気?」


「まだちょっとぼーっとするな。動きたくない。」


「何言ってるの。もう膝枕やめるよ」


頭には簡易的にタオルを使った包帯を巻く処置が施されていた。


血は出ていないと彼女は言ったが心配が行動が表れていた。


その包帯にふれ、立ち上がりながら彼は少し心惜しそうに礼を述べる。


「ありがとう。助かったよ」


「ううん、大丈夫。あいつは倒せたの?」


「うん。殺した」


「そっか、どうやったの?」


「あーそれはなー...」


----


「へぇ~じゃあ能力が使えたから倒せたんだ。なんで使えたのかとか分かるの?」


「いーやまったく。どこまでできるのかもわからん。ただいまでも使える気がするな。『解けろ』」


頭に巻いた包帯が手元に落ちる。


「ほんとに使えてるね。」


「何か条件を満たしたんだろうな。見当もつかないけど」


「うーーん。じゃあさ、」


黒花結は少し解せなさそうな表情をしながら手を少し上げた。


()()もやっぱりそうなのかな」


その右手には植物の蔓のような黒い何かが絡みついていた

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