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強欲と英雄  作者: とろろ
第二章 奇々怪界
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説教と和解と出逢い

「このバカ兄貴!また人に迷惑かけたの!?」


「流佳..!!いや、 これはその、なんというか」


先程までの怒髪天はどこかへ消えてしまったようで鬼飼は汗を垂らしながら後ずさる。


「逃げるなバカ!まーた勝手に自分だけで答え出して怒ってたんでしょ!!」


その様子を見た2人は


「すげえ。あれ同一人物なのかな。」

「あれじゃ鬼どころかチワワだろ。」

「え〜立黄さんチワワみたいな可愛さは持ってないって。アレはブルドッグだよブルドッグ」

「まぁまぁ失礼だな。にしても鬼なのはあの子の方じゃねえのか?」


とヒソヒソとその様子を揶揄っていた。


「てめぇら!きこえ--」

「こっちの話を聞きなさい!」


立黄の反論を頭を叩き封印するもう1人の鬼。


「すげえ。もうあの子にずっと居てもらおうぜ。」

「結ちゃん怒るんじゃない?」

「どこに怒る要素があるんだよ。そんなわけないだろ。」

「そうかな〜わかんないよ〜?あ、熾織だ。結ちゃんもいる。」


「やっほ。何してたの?」


「喧嘩売られてた。」


「好きだね〜。買ったの?」


「押し売りの営業だ。勘弁してくれ。」


「あそこの女の子は誰なの?熾織ちゃん。」


「可愛いよね〜流佳ちゃん。怒られてる立黄さんの妹さんだよ。結ちゃんの1つ下。4番隊隊員だから私たちの後始末も何回かしてくれてるよ。今回の八王子もいたんだったかな?」


「あ〜だからあのブルドッグは怒ってたのか。」


合点の行った表情で白刃は笑う。


「何その呼び名。」


疑問符を浮かべ火簾が問いかける。


「さっき決まったあだ名だ。付けたのは纏だから纏に聞いてくれ。」


「え、可愛いあだ名。似合わないね。」


「結ちゃんも中々酷いね。」


4人で雑談をしていると


「お二方申し訳ございません。うちの愚兄が、、」


「いえいえ。結果的に怪我してないので。」

「そうだな。あそこで項垂れてる兄貴はもう大丈夫なのか?」


「はい!今説教は済ませたところです!」


「いやいや、大丈夫だよ流佳ちゃん。私たちが報告せずに使ったのが悪いし。」


「熾織さん。でも決まったことにグチグチいってたので、、」


「いやいや熾織ちゃんの言う通りですよ。流佳さんも気にしないでください。」


「.....し 熾織さん。」

「ん〜?どうしたの?」

「ち、ちょっとこちらに。」


「あら、流佳ちゃんが熾織連れてっちゃった。」

「なんなんだろうね。」

「知らね。俺らそろそろ訓練場行った方がいいんじゃねえのか?纏」


朱璃は忘れていたようで少し焦り出す。


「うわそうじゃん。立黄さんと話だけ済ませて向かおうか。」


「呼ばれてるの?白刃くんと朱璃君。」


「そう。折檻だよ。」


「うわ〜大変。頑張って」


「また後でね。結ちゃん」

「後でな。さてと、、」


黒花に挨拶を済ませ、2人は叱られ項垂れている鬼飼(兄)の元へと向かう。


「立黄さ〜ん。流佳ちゃんが理由で怒ってたんですか?」


「んだよてめェら、、だったらなんだよ。」


「いや申し訳ないなと思って。煽ったの諸々。」


「あ?」


「隣のバカはちょっと違いますが俺も似た理由で戦ってます。他の人にとっての『大事』に気づけず戦ってたのは事実なので。すみませんでした。」


「..... てめェの戦う理由はなんだ。」


「詳しくは話すつもりはありませんが、知り合いと話せてたまに美味しいもの食べれたらだいたい大丈夫な生活を守るためです。」

「結ちゃんと一緒がいいって言えばいいのに。」

「うるせぇ。」


質問の回答から流れるように口論を始める二人を見て鬼飼は気が抜けていくのを感じながら再度問いかける。


「この日本の状況でもかァ?俺たちは実感しにくいが未だに政府の保護が終わってない区域も、どッか行ッちまッて分かんねェ奴もいる。その状況でもか?」


「はい」


「....そうかァ。俺も悪かッたな。てめェみたいな「現実受け入れてます。」みてェなオーラ出してる開き直り野郎はクソほど嫌いだが。」


「それ謝罪に付け足す言葉です?」


「最後まで聞けェ。だが今話を聞く限り芯がある。なら俺はおめェを否定できねェよ。」


「そうすか。妹さん 俺と一緒の任務に着くなら守るようにしますよ。」

「俺もそうしますよ〜立黄さん。だからもう殴りかからないでくださいね。」


「あァ。この後用事あんだろ、いけ。」


「この人さっき俺たち止めたの忘れてないか?」

「しーっ。ダメだよ願。それ言い出したら立黄さん恥ずかしいやつじゃん。」

「まずいか?よし逃げるぞ。」


「おいてめェら。」


「「お疲れ様でした!」」


走り去っていく問題児(2人)の背を目で追いながら鬼飼はため息とともに独り言を零す。


「敬語使えんじゃねェか」


----


服を引っ張られながら火簾は鬼飼流佳、服を引っ張る本人に疑問をなげかける。


「どうしたのよ〜?流佳ちゃん」


「いや、それはあの」


「急に結ちゃんの会話切っちゃってさ〜」


「ひぃぃ。やっぱりそんな感じでしたよね....」


「そうだよ〜どうかしたの?」


「いや、えっと、その、、」


「ん?」


「あの方の名前を教えていただきたいのですが」


「結ちゃんの?」


「はい!!!!」


「えっと、いいけど、どうして?」


「えっとぉ。その、一目惚れしちゃいまして。とてもタイプなんです今のところ全てが。」


「ぬぇ」


火簾は面倒なことになったなぁ。と笑みを浮かべどう切り抜けるか考え出すことになる。

余談にはなりますが、

鬼飼は朱璃の言葉がなければ納得いかず第2round開始してました。

面倒ですね。

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