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**が消える、その日まで。  作者: スモアmore
6/7

ちょっとしたコバナシ

「それで、死神はどこか行きたいところはあるか?」

「あるかって聞かれても、始めて来たしわかんないよ。何か食べ歩きが出来るわけでもないからさ、暮人の行きたいところに行って。色々見て回るだけでも充分楽しいから」

「ま、そうだな」



 エントランスにある掲示板をある程度確認してから吹き抜けのフロアに立ち並ぶ店舗を見て回る。

 1階にはスーパーなどの大型量販店が立ち並ぶが、そんな食品コーナーとかどこにでもあるTシャツブランドを見てもしょうがないのでスルーしてエスカレーターで2階に上がる。

 2階は大小様々な店舗が立ち並び、主に専門店っぽいお店が密集している。プラモ屋とかトレカショップとかね。

 一番奥にはゲーセン、反対側には映画館。間にはアニ〇イトや駿〇屋などなど。

 


「暮人って結構アニメとか見る方?」

「そうだな。妹が好きだからそれで一緒にな」

「暮人、妹いるんだ」

「まあ、な」



 歯切れの悪い言い方になってしまう。死神は特に触れては来なかったが、俺はごまかすように話題を変えた。



「そういや今日は、京弥達見かけなかったけどどこ行ってんだ?」

「みーちゃん達は『TKO48』のライブを見に埼玉まで行ってるよ~」

「はあ?」



 つい素っ頓狂すっとんきょうな声が出てしまった。



「え、あいつらアイドルとかそういうの好きだったの?」

「幽霊になってからかな~ハマったのは。触らずとも楽しめるコンテンツって言ったらライブとかが1番だったんだよ」

「な、なーる」



 確かに幽霊の性質を考えると、触ったりしないで楽しめるものは凄く限られてくる。そう考えると、ライブは触らずとも周りの雰囲気や視覚、聴覚だけで楽しめる最高のコンテンツと言える。



「ちなみに『TKⅯ』って何の略?」

「『天才的で 可愛すぎるなんて マジ最高~☆』だよ」

「・・・」



 アイドル業界にうとい暮人は世界に誇る日本文化の未来を危ぶまずにはいられなかった。

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