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2018.09.20 更新:1/2
遅くなりまして申し訳ありません。
この辺りから、冒険者らしく戦闘描写がふわっと出てきます。
未知を切り拓き、その身一つで世界を渡り歩く、冒険者。
聞こえは良いが、冒険者なんてものは、言うほど華やかで明るい職ではない。まして、英雄なんてものと、本来は最もほど遠いのだ――。
町の外に広がる、広大な草原。起伏も少なく見渡す限り緑の大地が続くその場所は、この辺り一帯の象徴とも言うべき場所であった。これといって珍しいものはないけれど、涼やかな風が心地よく吹き、その穏やかさから住人たちにも親しまれてきた。
しかし今は、天幕や防護柵などの拠点が設営され、いくつもの篝火が佇んでいる。出来うる限りの備えに走る者と、最終点検を行う者などが、慌ただしく駆け回り、炎を揺らした。
迫り来る夕闇の中に浮かび上がるその光景は、これから起こる戦いがどれほど重大なものか、示すようでもあった。
ギルドを出発し、町の外に広がる草原地帯に防衛拠点を築き、すでに夕暮れを迎えている。
毒の魔力に侵され自我を失った魔物たちは、北の森に集結しているという。いつ森を出ても、おかしくはない状況らしい。
おまけに、夜は彼らの縄張りで、見通しの悪い森の中で戦うわけにもいかないから、外の草原で真っ向からかち当たる他ない。
これから現れるであろう、魔力溜まりから産み落とされる、凶暴な“害獣”とも――。
(ついてないよなあ。魔物の大群と、害獣なんて)
もともと精霊が少ないという北の森は、毒の魔力が発生しやすい場所なのだという。ここ数十年は何事もなく平穏そのものであったけれど、表沙汰になっていなかっただけで、毒の魔力はゆっくりと育まれていた。より強力な“魔力溜まり”になっている可能性が、非常に高いらしい。
前回の討伐からの歳月を鑑みれば、上位種が産み落とされてもおかしくはないだろう。最悪、災害級の個体も――。
ギルド職員から通告されたが、この場にいる全ての者が、覚悟しているだろう。
この戦いは恐らく最悪のものとなり、そして生き残れる者はごく少数である、と。
今現在、防衛戦の主戦力を担うのは下級と中級の冒険者で、上級の力を持つ冒険者はごく僅かしか居ない。これだけでいくらか想像もつくというものだが、それでも、退くという選択肢は何処にもない。町を守るため、命と引き替えにしてでも戦う。戦わなければ、ならないのだ。
冒険者は、華やかで勇ましい職ではない。まして、英雄でもない。そういう風になれるのは、よほどの実力を持った奴か、あるいは天運に恵まれた奴だけだ。基本は、何でも屋の雑用係で、使い勝手が良く潰しも補充も楽な、駒のようなものなのだから。
実際、グレンにとって、冒険者は生きていくための手段であった。
クソみたいな叔父に毎日殴られ、そいつが野垂れ死んでからは路頭に迷い、孤児院へ引き取られ、それから自分の思うがままに生きてきた。あんな奴にはなるまいと反面教師で這い上がった結果が、今のグレンである。
この界隈に踏み込んだ時から、冒険者という職に身の丈を超えるような特別な夢は、抱いた事はない。生き延びられたら、それだけでいい。
けれど。
――どういうわけか、こんな時に限って、あの雛鳥が浮かぶ。髪も瞳も羽根も、全て灰色に染められた、天真爛漫な雛鳥が。
静かな時などあったかどうかすら疑わしいくらいに、あのハーピーの雛は毎日のようにギルドを引っかき回した。これまではわりと平凡で長閑だったギルドが、あんな風に騒々しくなったのは、間違いなく雛が暮らすようになってからである。冒険者もギルド職員も関係なく走り回り、悪気がないゆえに厄介な振る舞いに振り回されながらも、全員が常に笑顔だった。余所の冒険者ギルドでは、早々に見ない光景だろう。
リアは、多くの人にとっての癒やしであり、人と魔物の関係を改めて考えさせる存在であった。
もちろん、グレンにとっても。
(……大丈夫だ。お前がちゃんと帰れるように、元通りにするからな)
人間の間では特に珍しくもない、ありふれた身の上話に泣いてくれた、魔物のため。それもまたおかしな話かと、グレンは小さく笑う。
ふと視線を下げると、手袋の上から装着した腕輪が映った。居場所を知らせるその魔道具は、対になるチョーカーを外した現在、ただの小綺麗な飾りだ。リアの気配は、何一つ感じられない。だが、後生大事に着けるお守りとしては、なかなか悪くないだろう。
我ながら女々しいと思うが、それくらい許されるはずだ。
――ギルドには、もう戻れないかもしれないのだから。
「――動き出した! 来るぞ!!」
「全員、武器を構えろ!!」
腕輪に額を重ね、らしくもなく小さく祈った後、長剣の柄に手をかざす。
死ぬかもしれない恐怖を、常になく強く感じる。けれど、リアが無事に自然へ戻り、空を自由に飛ぶ風景を想像すれば――不思議と、奮い立つ事が出来た。
◆◇◆
「ルッ! ルゥウウウウウーーー!」
「だ、駄目です、リアさん! 行ったら、行ったら駄目です!」
ギルドから飛び出そうとする私を、セリーナが後ろから抱きしめて抑えてくる。大勢の冒険者と共にグレンが町の外へ向かってから、もう何十回もこの攻防を繰り返しているが、セリーナは頑として退かない。
「町の外は危ないんです、ここに居てください! ダーナさんが居るこの場所は、絶対に安心ですから!」
「ルウ! ル! ルゥゥウウウーッ!」
でも、その危険な町の外に、グレンは行っちゃったよ。
出ていく時に見せたあの顔は、群れの仲間と同じ、住処には戻らない覚悟を決めた表情だ。グレンが危ないよ。
「戦いは、もう始まった。大丈夫です、毒の魔力に侵された魔物も、悪い害獣も、全部倒して戻ってきますから。グレンさんを待ちましょう」
セリーナは、全身を使うようにして、私を抱きすくめる。ちらりと見えた彼女の顔は、しかめっ面をし強張っていた。それは、私に怒っているわけではなく、彼女も不安に駆られている事を表しているのだろう。
つい先ほど、町の外の防衛拠点から、早馬による報せが入った。いよいよ開戦となり、大勢の冒険者が今、北の森から出てきた魔物と戦っているらしい。ギルド職員は、最前線で戦う冒険者達への支援と、町の人々への対応を担っている。セリーナも、本当は他に仕事があるのに、私の側に居てくれている。
私が、ここでは一番の役立たずだ。戦う事も、手伝う事も、何一つ出来ていない。
けれど……。
「グレンさんと、約束したんです。戦いが終わるまで、貴女を守ると。約束、したんです」
「ルウ……」
けれど……私は、守ってもらうために、ここに来たわけでも、いるわけでもないのに。
(――じゃあ、何のために?)
灰色の雛のままの私は、どうして、ここにいるのだろう。
陽が沈み、夕焼け色に染まった空は、やがて夜の藍色に塗り潰されてゆく。刻々と過ぎるばかりの時間を、ただぼんやりと過ごし、月明かりの下を慌ただしく行き来する人々と荷馬車を眺めているだけだ。
何でこんな時に、私は、なんにも出来ない灰色の雛なのだろうか――。
「――報告します! 毒の魔力に感化された魔物の群集、ほぼ片付いたようです!」
転がり込むようにやって来た、伝達役の冒険者の声が、ギルドのホールへ響き渡る。
僅かにだが、緊張で張り詰めていた空気が安堵で緩んだ。
「そうか……良かった。だが、ここからようやく本番だな」
「感化された魔物を片付けて、もうこんな時間か。魔力溜まりから、そろそろ害獣が産み落とされてもいいはずだ」
夜空に昇った月は、高く高く、天辺で輝いている。夕暮れから戦いが始まり、もう何時間と経過している。それが長いのか、短いのか、順調なのか、そうでないのか、私には分からないが……まだ、この戦いは続くらしい。心配になりセリーナを見上げると、彼女は力強く頷いた。
「大丈夫です。むしろ、大群を相手に、順調過ぎるくらいです」
「ルウ……?」
「そうですよ。これで、あとは産み落とされる害獣だけ。全員で集中して戦えるわけですから、良い展開ですよ」
そう、なの? だったら、グレン達も、すぐに戻ってくるよね?
僅かに安心し、セリーナの腕の中に包まれる。
――けれど、その直後、再びギルドに別の冒険者が転がり込んだ。血と土埃で汚れ、よほど急いだのか立つ事が叶わず、ギルドのホールに膝をつく。
「お、おい、大丈夫か!」
ギルドの職員が駆け寄りったが、冒険者は激しく肩を上下させながらも、首を横に振っている。
「俺の事は、いい……は、早く、前線に……前線に……」
「補給物資だな? 大丈夫だ、町の人達に協力してもらって、随時送っている」
「対害獣の魔道具なんかも、急いで追加を用意してるから、すぐに持っていけるからな」
「――違う!!」
予想外の大音声が、ギルド中に響き渡る。
ざわめいていた空気が、一瞬凍りつき、沈黙した。
「前線に、何でもいい、応援を早く回せ……あんなの、持つわけがねえぞ……!」
「な、それは……」
「あれは、あれは今までの奴なんかと、比べもんにならねえ!」
震える手が拳を握り締め、床板を力の限りに殴りつける。
「全滅するのは目に見えてる――!」
◆◇◆
毒の魔力に侵され、自我を失った魔物の群集は、どうにか退けた。
残るのは、魔力溜まりが産み落とす、害獣の討伐。それさえ乗り越えれば、どうにかなるはず。
そう、淡く希望を抱いていたのだが――まさか、完膚なきまでに潰されるとは、思っていなかった。
(本当、ついてねえな)
予感はしていた。ある程度の、覚悟もしていた。
だが、そうだとしてもこれは、いくらなんでも酷すぎるんじゃないのか。
諦めにも似た、力の抜けた笑みが落ちる。それはグレンに限らず、魔物の群集と戦い抜いた他の冒険者達も、同じような境地だったに違いない。
汚れた黒い血を流す、魔物達の亡骸が点在する蒼い草原には、不気味な音と振動が響いていた。
木々を力任せになぎ倒し、大地を抉り取り、這いずり回るそれ。
暗闇に包まれる北の森から近付いてくる様子は、草原からも目視出来た。
――分からないと言う方が、無理がある。
それは大きな、あまりにも大きな姿をしているのだから。
森を形成する木々の高さを超え、夜空を覆うように“全身”を広げる、黒い巨影。
森の深くで長い間育まれた毒の魔力に、実に相応しい姿だ――。
「もう、なんつーか……“大木”だな……」
渇いた呟きをこぼし愕然とするグレンを、嘲笑うように分厚い枝葉が蠢いた。
◆◇◆
害獣が、ついに産み落とされた。
しかしその報せは、多くの人々を震撼させる内容であった。
「産み落とされた害獣は……上位種どころか、災害級に匹敵する、だと?」
誰からともなく落ちた言葉は、抑揚もなくギルドに響いた。
何を馬鹿なと、冗談めいた渇いた笑い声も微かに聞こえたが、凍りつく空気を溶かす事はなく、それどころかいっそう拍車をかけた。
「ふ、ふざけた事を言うな! 災害級なんて、そんなおいそれと……!」
「魔物と何度も戦ってきたのは、外に出ている冒険者だぞ?! 見れば分かる!!」
焦燥と恐怖が綯い交ぜになった怒号は、ギルドの空気を大きく震わせた。
「い、いや、そんな事は良いんだ。とにかく、対害獣の道具をありったけ……それと、応援を……!」
転がり込んだ冒険者は、血相を変え、縋るようにギルド職員の胸倉を掴んだ。
「道具は、すぐに運ばせる。だが、応援は……まだ無理だ」
「どうしてだよ!」
「領主と国には連絡してあるが、まだ応援の兵は来ないんだ!」
「……そんな……嘘だろ……」
力なく呟き、冒険者は重く肩を落とした。
「……今現在、町にいる冒険者をありったけ掻き集めても、ほとんどが下級と中級。上級なんて、ほんの一握りだ。あいつら、このままじゃ、全滅する」
――全滅。
ぞっと、全身が戦慄いた。弾かれたように顔を上げ、セリーナを見上げる。彼女の白い肌は青ざめ、凛とした蒼い瞳は恐怖で揺れていた。
最悪な事態が起きているのだと、私は確信した。
「そうだ、ダーナさんに……!」
「駄目だ、ダーナさんが居なくなったら、もしもの時に町を守れない!」
「とにかく、やれる事をやるぞ。規則なんか知った事か、ありったけの備蓄を最前線に運べ!」
慌ただしく動き始めた彼らを見て、私もセリーナの腕を振り抜く。茫然としていたせいか、彼女の拘束は先ほどまでと違い、容易く外れた。
「あッ?! リアさん!」
しかし、セリーナの反応は素早く、再び私を抱きしめた。
「駄目です、リアさん!」
「ルッ! ウゥゥ……ビャア!!」
「グレンさんと、約束したんです! 私はあの人の代わりに、貴女を守って、空に帰さなければならない!」
普段は凛と澄ましているセリーナの顔は、冷静さをかなぐり捨て、剥き出しの感情を曝け出していた。
凛とした彼女の声が、こんな風に張り裂けるように叫んだ事は、初めてだ。
頑として譲らない、今にも泣き出しそうな、けれど真摯で力強い眼差し。
――私の事を、想ってくれるがゆえに。
「ルウ……」
「お願い、守らせて。私に、約束を、守らせて下さい」
抱きしめるセリーナの手が、ぎゅっと、力を込める。
「ギルドの人間にだって、魔物を守る事は出来る――!」
ぽろりと、青い瞳から雫が溢れる。それは頬を滑り、私の額へと落ちた。
凛として綺麗で、少し笑顔が不器用だけど、優しくてあったかいひと。鳶色の羽根を持つ、一の姉様のようだと思ってきて、そして実際にセリーナは私を可愛がってくれた。
そういえば、最初は、私の事を追い出そうとしてたっけ。
今はもう気にしていないけど、分かるよ。セリーナは、優しい人間だもんね。
でも、私は――守られるために、ここに居るんじゃない。
ぎゅっと抱きしめてくるセリーナの頭を、灰色の小さい翼で撫でる。そうすると、セリーナはもっと腕の力を強めて、苦しいくらいに私を閉じ込めてくる。
「駄目、絶対、行かせませんから。リアさんは雛で、危ないんですから」
「――お止めなさい、セリーナ」
ふわりと香る緑の匂いが、私とセリーナを包む。
深緑色の衣装を揺らし、傍らへ降り立ったダーナが、セリーナの腕をそっと解いた。
「ダーナさん?! 何を……!」
「行きたいのね、リアちゃん。グレンのところへ――戦いの、最前線へ」
普段とは違う声音だった。永い時を生きた高位の精霊らしい威風を払っており、それは厳格な女王であるお母様とはまた違う気品に溢れている。
私は迷わず、大きく頷いた。
「……そう、ならば、好きなようになさい」
ダーナは私の首に、桃色の宝石がはめ込まれたチョーカーを着けた。
グレンが外してしまった、あのチョーカーだ。セリーナが持っていたものだが、いつの間に。
「グレンは恐らく、まだ腕輪を外していない。願えば、きっと、彼の場所へ導いてくれるわ」
「ダーナさん!」
「お黙り、セリーナ。人の軛を、この子に与えてはならない」
ダーナは眼差しでセリーナを制し、再び私へ向き直った。
「リアちゃん、貴女がグレンのもとへ向かうというのなら、心しなさい。これが貴女の――これから先、全ての未来を、決める事になる」
それで良いのかと、ダーナが強く問う。
でも、大丈夫だよ、ダーナ。私、もう、決めたの! 私は、守られたくて、ここには居ないんだから!
頷きを返す私の目に、迷いがない事を悟ったのだろう。ダーナはふわりと微笑み、たおやかな指先で私の頬を撫でた。
「何者にも縛られない、鳥の雛。あなたがここに来た理由……見つかりそうね」
「ル!」
「灰色の雛に、我が導きを。慈愛と豊穣の加護が、あらん事を――」
ダーナの唇が、私の額にそっと重なる。すると、蛍火のような淡い緑色の光が、私に燈った。何だか身体に力が漲るような、暖かく、不思議な感覚がした。
私もお返しに、ダーナの頬に唇を押し付ける。涙を流す不安げなセリーナにも、同じように口付け、ギルドの外へ駆け出した。驚いたように声を上げる冒険者や、ギルドの職員たちをすり抜け、大きな月が輝く夜空へ飛び立った。
「リアさん――!!」
セリーナの声が、いつまでも聞こえた。遠く掠れるまで、彼女の張り裂けるような声が、ずっと追い縋った。
ごめんねと何度も呟き、灰色の小さな翼を必死に羽ばたかせ、町の上を過ぎ去る。
グレンのところに、どうか私を導いて。
使い方なんて分からない桃色の宝石に、有らん限りの願いを捧げた。
私は、まだ知りたい事が、たくさんある。
人間の事や、彼らの住処に、彼らの文化。孤児院の子どもたちに、ギルドの人達、冒険者。ダーナやセリーナ。それと――グレン。
あれほど離れたかった天敵の世界に、たくさん、出来てしまった。
役立たずの灰色の私でも、見捨てられないものが、抱えられないくらい出来てしまったのだ――。
「リアさん! リアさん!」
セリーナはギルドを飛び出し、何度も灰色の雛を呼ぶ。けれど、彼女はけして振り返らず、小さな翼を羽ばたかせて向かってしまった。しばらく使っていなかったためか、ぎこちなくもたつきながら、それでも真っ直ぐと、町の外を目指して。
リアの姿が見えなくなり、セリーナは膝からくず折れ、通りの中心に座り込む。
「ああ、どうして……ッリアさんを……! ダーナさん……!」
恨みがましく呟くセリーナの肩を、ダーナがそっと抱いた。
「私の力を、あの子に分け与えた。あれは必ず、リアちゃんの力になる」
「だとしても、あの子は、雛なんですよ……! ダーナさんも言っていたじゃないですか、灰色は雛鳥の色って!」
一頭で、自然災害の脅威に匹敵するという、災害級の魔物。
本当に、それに相当するというのなら、最前線はもう、もう……――。
これからリアが目の当たりにするだろう凄惨な光景を思うと、とても平常心ではいられない。セリーナは両手で顔を覆い、ついには声を上げ噎び泣いた。
「……そうね、今は。今はまだ、リアちゃんは灰色の雛。だけど、あの子が心から願うなら」
――奇跡が、きっと、起きる。
仰ぎ見た夜空から、ひらりと、羽根が舞い降りる。
柔らかく幼い、小さな灰色の羽根が。