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ファンタジック・アイロニー[現在停滞中]  作者: なぎコミュニティー
第二幕
61/129

深海和尚




 トウラ、シュートが攻撃態勢にはいるのをノアは手で制し、老人に質問をする。


「あなたは、どなたですか」

「ワシは、深海と言う名の僧じゃ」

「何をしたくて、俺たちをここに送った」

「まあ、ひとつひとつ説明をしていこう。ここにお主等を送ったのは、時をかせぐ為と修行の為、また準備の為じゃ」

「何故、そんなことをした」

「今のままでは、時間が足らんじゃろ、そしてそのまま、彼奴に闘いを挑めば、死は免れぬじゃろう」


 トウラが口を挟む。


「ジィさん、なんでジュリエットといたアイツの仲間なんじゃないのか」

「そうだ、仲間になった」

「やっぱり、コイツは敵だ」


 トウラは、戦闘態勢に入る。


「まぁ待て、話は最後まで聴くもんじゃ。ワシはアイツらの仲間に入れてもらった。それは君達の為なんだがな」


 ノアが納得したように再び話し出す。


「それじゃ、あなたは俺たちの為にわざとジュリエットの仲間になり、俺たちを殺したとみせて、修行の時間を与えてくれたということになる」

「ほう、さすがノア殿。その通りじゃ」

「でも、なんでそんなことをする」

「それには、説明が必要だ。まずはワシのことから話そう」


 ノアをはじめ、みんなが頷く。深海和尚(おしょう)は、話を始める。


「ワシの一族は、ずっと鏡家に仕えてきた。シオン殿、本当にお久しぶりでございます」

「えっ、ごめんなさい。僕、覚えてなくて、でもなんだか懐かしい感じがする」

「いやいや、覚えてないのも無理もない。ワシは、シオン殿が幼い頃にある使命を帯びてずっと旅に出てたからな」

「僕、ヒマリと一緒にここに来たことある」

「そうじゃよ。お小さい頃に2人でよくここに来てたんじゃ」

「やっぱり、そうだ。でも、ここってうちにあった鏡の中だったような」

「シオン殿、そうじゃよ。ここは間違いなく鏡の中の部屋じゃよ」


 シュートは驚き、尋ねる。


「おっ、おい、鏡の中って、なんでそんな所に入れるんだ」

「それは、鏡家の秘密に関わることになるでな。ちと、詳しく話そう。我々の国には、古来より三種の神器があった。三種の神器とは、玉、剣、鏡じゃな。玉は玉造家、剣は剣城家、鏡は鏡家の先祖が時の王の依頼により作られたのじゃ。玉は日の力を表し、剣は月の力を表し、鏡は大地の力を表している。シオン殿の先祖がその力を鏡に込めたのがこの場所となる」

「シオンの先祖ってスゲーんだな」


 トウラがしきりと感心している。シオンが何かを思い出したように話し出す。


「深海さん、ここにカラスさん、居ませんでした?」

「ああ居るよ。さっきからシオン殿の真上でみんなの話を聴いている」


 鴉がサッと降りて来てシオンの肩に止まる。シェロが驚いて話し出す。


「シ、シオン、肩に止まったカラスって、脚が三本あるわ。まさか、八咫烏(やたがらす)


「「「「「 エッ!!! 」」」」」


「そうじゃよ。八咫烏は、ずっとここに居る。ここで然るべく時までずっと待って居るのじゃ」


 深海和尚が話し出すとシュートは本当に驚いた様子で質問する。


「この鏡って、八咫鏡(やたかがみ)ってことかい?」

「そうじゃ、この鏡は八咫鏡。古来より受け継がれてきたが、今より約1,000年前に失われたと言われるものじゃ」


 すると突然、八咫烏が喋り出した。


「ヨー、シオン、ヒサシブリダナ。マァ、ヒマリニモ、ソノウチ、アエルダロ。ゲンキダセ」

「やっぱり、カラスさんだ。久しぶり。みんなを紹介するよ」

「ミンナ、シッテル、ソレヨリ、コレカラノ、サクセン、カンガエロ」


 みんなは、呆気にとられていたがノアが口を開く。


「カラスの言う通りだ。それより、和尚、俺を外に出せ。アイツらは教会を狙うだろう。早く行かないと助けられん」

「ノア殿、教会は大丈夫じゃよ。ワシが教会の周り広範囲に守護の印を結んできた。さっき、ジュリエットと行ってあやつが入れないのは確認済みだ」

「………ありがとう。和尚、疑ってすまなかった」

「なんの。これもワシの使命のうちじゃ。ただし、ワシの印は、1ヶ月が限度じゃ。それまでに作戦を立て、修行を終え、各自のやるべきことを成せるようにしなければならない」


 ノアは頷き、これからのことを提案する。


「残り1ヶ月、作戦を立てるにはそれぞれがどのくらい戦力として考えられるか現状を把握しなければならない。目的はアイツを倒すこと、倒すに必要な能力を身につけること。あと、倒すのに必要な物を探し出さなきゃならない。和尚、作戦を考えるのを手伝ってほしい」

「もとより、そのつもりじゃ。作戦を考えるのは、もうひとりシェロ殿もいたほうが良い」


 シェロは、驚きの声をあげる。


「えっ、私、作戦なんてできるかしら」

「おっ、そうだなシェロなら、今まで調べたこともあるし、旅で方々行ってるし、作戦を立てるには必要だな」


 ノアもシェロが一緒に作戦を立てることに同意する。更に深海和尚は、続ける。


「シェロ殿は、更に、先をみる能力と本質を見抜く能力があるようじゃ。まぁ、それも準備が必要じゃがな」

「そんな力、私にあるのかしら」

「ある。まぁ、それも実践しながら身につけるほうが早いものじゃ」


 深海和尚の言葉に、半信半疑なシェロであるが、和尚がシオンをシェロの前に呼ぶ。


「シェロ殿は、シオン殿に質問して今の状態を確認し、把握するのじゃ」

「はい。シオン、さっきのジュリエットを飛ばしたのはなに」

「僕、よくわからないんだけど」

「あの時、シオンは綺麗な緑色に光ってたのよ」

「あの時のことは、ほとんど覚えてないんだけど、緑色なら、トウテツかな」

「トウテツって、あの饕餮(トウテツ)。とても古い聖獣ね。シオン、なんであんな力があるの」

「わからない。でも、小さい頃に会ってる気がする」

「小さい頃、どこで会ったの」

「うーん、確か家の中で会ったような」


 深海和尚が、話に割って入る。


「今日はこのくらいにしておこう。シェロ殿の質問は、相手の深層心理に達するため、憶えてないことでも、思い出すようになっていくのじゃ。あとは、精度を高めていくことが必要じゃ」

「あぁ、なんだかとても疲れたわ」


シェロが言うと、ノアは頷きみんなに指示を出す。


「今日行く予定だった智の泉は、ここで修行した後、1ヶ月後に再度行くことにする。明日、トウラは、白虎と訓練、シュートは俺がみる。シェロ、アザミ、シオン、フリージア、あとカラスは、和尚に任せる」


「「おうっ」」

「「「「はい」」」」

「オッケー」


 トウラ、シュートが真っ先に返事をし、シェロ、アザミ、シオン、フリージアが続き、最後に八咫烏。深海和尚は、頷いて話しだす。


「ノア殿、承知した。今日は皆も疲れたじゃろうから、食事をしてゆっくり休むが良かろう」


 深海和尚は、みんなに食事を出す。それぞれ、食事を済ませて深海和尚の準備した部屋で眠りにつく。




ここまでは K35 さんが執筆を担当しました!

https://kakuyomu.jp/users/K53 ただいま『タケルの書』という和風ファンタジーの連載を開始しています。これを機に是非ご覧下さい……!

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