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侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!  作者: のびろう。
第3章 冒険編 〜ハイエルフとの出会い〜

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旅立ち、大陸縦断の風に乗って

 王都から東へと延びる街道を、一行は馬車で進んでいた。

 車内には、どこか浮き足立った空気が流れている。


「ん~っ! 旅って最高ウサ!」

 フィーナが伸びをしながら叫んだ。長い耳がぴょこぴょこと揺れる。


「フィーナ、落ち着いて。馬車の屋根を突き破る気?」

 隣でミュリルが半眼になりながら、膝の上で眠る猫耳を震わせる。


「ふふ、いいじゃない。フィーナが元気な方が楽しいわ」

 リリィが笑い、向かいの座席で彼女に微笑みかけた。


「まったく、騒がしい連中ね。イッセイ様、こんな子たちを連れて大丈夫なの?」

 セリアが腕を組みながら、やや呆れた顔で言う。


「大丈夫さ、みんな頼もしい仲間だよ。……僕にとっては、家族みたいなものだからね」

 イッセイはそう言って、車窓から見える草原の広がりに目を向けた。


 卒業と同時に、彼らは冒険者としての正式な旅に出ることを決めた。

 行き先は北方、幻の地と噂される「ハイエルフの里」へ。


「……本当に、行くのね」

 クラリスが静かに言った。

 その横では、ルーナが頬杖をついて、からかうように微笑む。


「ふふ、イッセイくんが行くなら、私も行くに決まってるでしょ」

「当然ですわ。わたくしも……あなたの隣にいたいのですもの」


 イッセイは苦笑しながら、どちらにも視線を向けた。


「ありがとう、二人とも。危険な旅になるかもしれない。でも、それでも――」

「だから、行くのよ」

 ルーナが言葉をさえぎるように笑って言った。


「イッセイくんが一人で危ない目にあうなんて、許せないもの」

「……そういうこと、ですわ」


 車輪が石を踏み、揺れる馬車の中で、心の中は不思議と静かだった。

 どこか、これから訪れる未来が――楽しみで仕方がない。


 街道を進み、昼食休憩をとった先の村では、依頼を受けて魔獣の駆除を行った。


「やるじゃない、イッセイ。完全に仕留めたわね」

「ありがとう、リリィ。けど今回はセリアが先陣を切ってくれたからこそ、だよ」


「……べ、別に、あんたの役に立てたからって、嬉しいわけじゃないんだからっ」

「はいはい、ツンツンご苦労様。……にゃー、なんか疲れたにゃん」


 軽口と笑い声が、夕焼けに包まれた村に響いた。


 旅は順調に、しかし確実に、彼らを新たな運命へと導いていく。


 そして数日後。


 遥か北方の山脈を越える直前。

 そこには、風にそよぐ光の森。

 まだ誰も知らぬ、出会いが待っていた。

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