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侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!  作者: のびろう。
第2章 学園編

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伝統祭編 絆と決意のステージ

祭り三日目、学園中央講堂の前には、開演前から長蛇の列ができていた。

演劇部による伝統劇――『星の乙女と銀の騎士』。

主役の星の乙女を務めるのは、クラリス・レインズ・フェルデン第三王女。


幕が上がると、彼女はその気品と演技力、そして秘めた想いを堂々と舞台で放った。


「星の乙女よ、どうか世界に光を――」


クラリスの声は澄んでいて、観客の心を惹きつける。

舞台裏から観ていたイッセイも思わず見惚れていた。


(……あんなに真剣なクラリス、初めて見るかもしれない)


最後の場面。

銀の騎士役の生徒が剣を掲げ、クラリスに手を差し伸べる。

その瞬間――


「イッセイくん、代役お願い!」

舞台袖で急きょ倒れた銀の騎士役の代わりに、イッセイが呼ばれる。


「え、今から!? 衣装も――」


「もう着せてますっ!」

ルーナがにやりと笑い、魔法で一瞬にして着せ替える。


こうして舞台のクライマックス。

クラリスの手を取り、イッセイは剣を掲げる。


「たとえ世界が闇に染まろうとも、僕は君の光となる!」


観客からは拍手喝采。

クラリスはイッセイの目を見つめて、小さく微笑んだ。


「……あなたに、救われましたわ」


イッセイも優しく答える。


「僕も、君がいてくれるから進めるんだ」


そのやり取りはまるで、本物の恋人たちのようだった。


演劇後、舞台裏でクラリスは照れくさそうに言った。


「イッセイくん、本当に……素敵でしたわ」

「急だったけど、君が主役だったよ」


「ふふっ……ずっと前から、主役になってほしいと思ってましたの」


午後は校庭での名物企画――「騎士競技大会」。

体術・魔法・馬術を組み合わせたチーム対抗の騎士競技。

イッセイはリリィ、ルーナとチームを組んで出場。


「いざ、商会の名に懸けて!」

「ふふっ、イッセイくんの隣は、やっぱり私が似合うでしょ?」


槍での模擬戦、協力魔法競技、そして最終障害物レース。

イッセイが最後のジャンプでリリィとルーナを片腕ずつ抱えてゴールに飛び込んだ時、会場からは大歓声が湧いた。


「わ、わたくしも出たかったですわ……!」

クラリスがやきもち混じりに拗ねる姿も、可愛らしくて微笑ましい。


その夜、屋上で三人のヒロインが語らう。


「イッセイくん、本当にカッコよかったなぁ」

「……今夜は夢に出てきそうですわ」

「私は現実で攻めるから、覚悟しておいてね?」


夜空の下、火照った頬と甘いため息が交錯する。

イッセイをめぐる想いが、静かに――しかし確かに、重なっていった。


そして、伝統祭も残すところあと二日。


次なる舞台は――

夜の祭典と卒業選抜発表。

そして、それぞれの“未来”へと向かう運命の分岐が、そっと近づいていた。

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