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侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!  作者: のびろう。
第2章 学園編

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武闘会編 決勝抽選、そして波乱の準々決勝

会場が静まり返る中、決勝トーナメントの抽選発表が始まった。

参加者が次々にくじを引き、組み合わせが電光掲示板に映し出される。


「第一試合、イッセイ・アークフェルド対フィーナ・ルナリア!」


思わず息をのむフィーナ。イッセイも思わず苦笑い。


「こんなところで当たるなんて……でも、全力で行くウサ!」


「僕も、全力で応えるよ」


控え席で二人は手を合わせ、静かに決意を交わした。



【準々決勝 第一試合:イッセイ vs フィーナ】


試合開始の合図と同時に、フィーナがまるで風のようにフィールドを駆ける。

青髪をなびかせ、ウサ耳がピンと跳ねるたび、観客席から「可愛い!」とどよめきが起こる。


だがその俊敏な動きは、相手を翻弄するための本気そのものだった。


「ほらほら、こっちウサ!」


イッセイを誘うように、フィーナは華麗なフェイントとジャンプで撹乱する。

イッセイは真正面から追わず、相手のリズムを冷静に読み続ける。


「フィーナ、やるね。じゃあ――こっちも!」


一瞬、フェイントに引っかかったフリをして逆方向に踏み込み、フィーナの回避動作を誘発。

その瞬間、二人の距離がゼロになる。


(ここだ!)


お互いの武器が交錯し、フィーナが僅かに体勢を崩す。

イッセイは迷わず、その肩に剣先を軽く触れさせた。


「勝負あり!」


主審の声とともに、観客席から大きな歓声と拍手が巻き起こる。


フィーナはその場にしゃがみ込み、しばらく無言。

だがすぐに立ち上がって笑顔を見せた。


「すごく……すごく悔しいけど、イッセイくんと全力で戦えて、楽しかったウサ!」


イッセイも優しく手を差し伸べた。


「僕も……本当に、ありがとう。フィーナの本気、受け取ったよ」


二人が握手を交わすと、場内に温かい空気が流れる。



【第二試合:グレン・エストラッド vs ミュリル・アルカ】


続く第二試合は、観客の注目度も高い好カード。

ミュリルは抜群のスピードと柔軟な体術でグレンに果敢に攻めるが、

グレンは全く動じず、余裕の表情で流れるような剣さばきを見せる。


「主さまに勝てなくても、せめて先輩に一矢報いるにゃん!」


ミュリルは最後の突進を仕掛けるが、グレンは一瞬の隙を逃さず、見事なカウンターを決める。

「勝負あり!」 ミュリルも悔しそうに笑って、グレンに礼を述べる。



【第三試合:リンファ・シュエン vs セリア・リース】


東方の転校生リンファと、イッセイの従者セリアの一戦。

魔法と体術を自在に織り交ぜるリンファに対し、セリアは冷静に受けて立つ。


互いの技がぶつかり合い、フィールドに光と風が舞う。

激しい攻防の末、リンファが魔法の小爆発でバランスを崩したセリアの隙を突き、勝負を決めた。


「やるわね……認めてあげる」

「こちらこそ、いい勝負でした」



【第四試合:ノワール・オルタンシア vs ザビア・グローヴ】


最後の試合。異様な静けさが漂う。

ノワールは黒い剣をゆっくり抜き、無表情のまま向かい合う。


開始直後、ノワールは一瞬で間合いを詰め、ザビアの防御をものともせず、

鋭い一撃を叩き込んだ。


「ぐっ――!!」


ザビアは悲鳴を上げ、腕から大量の血が噴き出す。

会場が一斉に静まり返る。主審も慌てて試合を止め、回復魔法の使い手が駆け寄る。


ノワールは何事もなかったように剣を納め、静かにその場を立ち去った。


「……あの人、本当に何者なの……」

クラリスもルーナも青ざめて見つめている。


イッセイもその光景を見て、背筋に冷たいものを感じていた。



準決勝に進出するのは――

イッセイ、グレン、リンファ、そしてノワール。


だが会場の空気は、どこか不穏な緊張に包まれていた。


(ここからが、本当の勝負だ。絶対に、仲間もこの場所も、守り抜く)


イッセイの心に、静かな闘志が燃えていた。

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