日常
意外と思ったことをそのまま書けないものですね。
小説の中ぐらい自由にしたかったのですが、
私のことを、「恵まれている」と皆は言う。
僕もそう思う。
でも俺はもっと違う生き方がしたかった。
自由に生きたかった。思うままに生きることができると思っていた。
食べたいものを食べて、行きたい場所に行って、恋愛に仕事に、やりたいことをする。
何にも縛られず過ごすことができるんだと、そう思っていた。
「自由に生きようと思えば、できるんだよ。」「したいようにすればいいじゃないか。」違う
お前らは何にもわかってない。
自由に生きることができるのは、自由に生きるだけのリソースがどこかにあるか、いっそ全く何も持っていない人間だけなんだよ。
「お前が本当に羨ましいよ。」「何がそんなに不満があるんだ。」
お前は何を言っているんだ、お前は親の金で一人暮らしができて、恋人だっているじゃないか。それに来年は休学して暇になるんだろう?...
「お前いつも幸せそうだよな」
...そうだね、僕はすごく幸せだよ。
「お前さ、なんでも人と環境のせいにしすぎなんじゃないの?」
死んじまえ
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「最近は日が落ちるのが早くなってきたよな、来週からは雪が降るらしいし。地元は雪降んなかったから、毎年この時期になるとワクワクするわ。」
「そっか、ゆうきは太平洋側出身だったから、そうだよな。」
「明日の演習のレポートさ、どこまで進んだ?俺まだ半分くらいなんだけど。」
「俺は今晩やるわ。文章やるのは得意だし、2時間で終わらせる。」
「また前回みたいに詰められるぞ、準備しとけよ? そういえば、今日は俺彼女ん家だからこっから帰るわ。また明日な。」
「うい、また明日。」
服の隙間から入り込む風がとても冷たい。朝、コートを着てこなかった自分をひどく恨んだ。
今日は、駐車場までの道がいつもより遠く思えた。
「来週から雪か。」スタッドレスに変えるのは今週末で良いだろう。
あんまり降らなければ良いけどな、雪かきをするのはどうせ僕の仕事になるんだろうし。