表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さして怖くも面白くもない創作百物語 2  作者: 弐屋 丑二


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/24

実験

「お前がXでしょうもないツイートばかりしてて可哀想になったから、俺が最近やってるある実験について教えてやろう」


という田中さんの長文ラインが来たのでそのまま載せます。


「うちのアパートの部屋も呪物とか色々置いてる効果か、変な視線がベランダからあったり、夜中にノックされて誰も居ないとか、そういうことがよく起こるようになった」


「極めつけが、凄く礼儀正しいセールスマンがある土曜の夕方に訪ねてきてな。何か売りつけようとしてるんだけど、内容が遠回りの上に抽象的でそれが何か解らないんだ」


「何か面白かったから、1時間くらい聞いてたらぼんやりと、自分は悪魔的存在で取引がしたいって言ってるってわかって、喜んで取引しようとしたら、白美から電話がかかってきて、セールスマンに断って、電話に出て、振り向いたらもう誰もいなかった」


「白美はめちゃ怒ってて、あんた呪われてるからお祓いしたいとか言ってくるからその場は断って、俺は以前から呪われたらやるつもりだったある実験を実行に移すことにした」


「あるユーチューバーが投稿怪談話を集めているサイトがあるんだが、そこに最近起きたことを短編怪談として投稿しまくったんだよ」


「当然、ガチの怪異なんて、怪談としての質は低いので、そのユーチューバーから読まれることはないんだが、効果は抜群でな。送るほど俺周辺の怪異は減っていった。そして例のセールスマンの話を送ったとき、明らかに身体が軽くなったんだよ」


「それからが面白かったんだが、そのユーチューバーに明らかに不幸が降り注ぎ始めた。変な理由で炎上を繰り返し、イベントは大赤字で、私生活も荒れているらしい」


「白美にその話をしたら面白いこと言っていて、創作無しの怪異純度100パーセントの怪談なんて呪いの擦り付けでしかなくて、しかも視聴者に公開されて供養されることもないのなら、擦り付けられた側でぐるぐる回るだけでしょうね。だってさ!」



だってさ!じゃねえ……この人はほんとに……。自分は擦り付けられたくないので、即座に皆さんに公開して供養します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ