表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さして怖くも面白くもない創作百物語 2  作者: 弐屋 丑二


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/24

逆予言者

神谷さん(仮名)の話だ。


彼が中学の頃、逆予言者と呼ばれる女子が同学年の有名人だったそうだ。

彼女は常日頃から

「あの子呪われてる」

「あの道で事故が起こる」

「あんなとこ行ったら怪我するよ」

「修◯旅行の飛行機は落ちると思う」

などと不吉なことばかり言ってくるのだが、一度も当たった試しは無く、小学校から持ち上がりだった彼の学年はもはや慣れっこで

「逆予言者が不幸なことを言うと絶対不幸なことが何も起こらないからむしろ安心」

という皆の共通認識までできていて、彼女は嫌われるどころか、温かく見守られる存在だったそうだ。


そんな不幸な言葉をばら撒く逆予言者が、3度だけプラスのことを予言したことがあったそうだ。


1つ目は小学校6年の時に教育実習でやってきたイケメンの大学生に

「あの人は凄い。神に守られてる。将来大物になる」

と断言した時で、そのイケメンの彼は十年後に赴任先の学校内の男子生徒の着替えの盗撮で捕まった。


2つ目は中1の時に、商店街のカレー屋を評して

「あんなに美味しいから絶対流行るし、1年以内にチェーン店ができる」

3日後にカレー屋にしては珍しい食中毒を出してそのままその店は閉店した。


3つ目は少し面倒で、前の話で出た某神宮について

「神様がニコニコしてるね。良いパワーをみんなに届けていると思う」

という神谷さんから言わしてみると

「おぞましい予言」をしていたそうだ。

この予言に関しては結果は分からない。


中学卒業後の逆予言者がどうなったのかわからないが、占いの道にだけは進まないでいてほしいと神谷さんは言っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ