第三次世界大戦③
香がサイバーテロ対策本部に来て三日目の朝、勝機はやって来た。
中国で、テロ組織の末端のアジトの場所がいくつか分かったのだ。
『リーさんよくやったわ!場所を全部教えて頂戴。』
香はモニターに写った図面で場所を確認した。
『今からこの組織がある町の電気を総て落とすわ、それからこのアジトのある建物に消防車を総て向かわせて放水させるわ!これでいくつかのプログラムが途絶えるはずよ!敵の処理スピードがグンと落ちるわ!』
香がドヤった。
『香ちゃん!インドからもカリフォルニアからもコンピューターウイルスが送られてきたよ!』
信次が嬉しそうに叫んだ。
『分かったわ、私がチェックするから、2つのプログラムを2つ同時にモニターに写し出してスクロールさせて頂戴!』
信次は言われた通り2つのプログラムを、別々のモニターに写し出してスクロールさせた。
すると、今まで片時も休める事の無かった香の手がピタッと止まり、10分もの間、ひたすらモニターを黙って見ていた。
『見たわ。今から私が二つを手直しするわ、どちらもスパコンに繋いで頂戴。』
そう言って香はまたカタカタとパソコンを叩き出した。
『出来たわ!神をも罰するコンピューターウイルスよ!
このカリフォルニアが作ったウイルス『キリスト昇架』をロシアのサイバーテロ組織へ、インドが作ったウイルス『キリスト降架』を中国のサイバーテロ組織へ送り込むわ!
このウイルスはかなり悪質よ、どのサイバー集団も先ず太刀打ちできないわ。これでハッカー軍団同士の戦いは終わったわ!』
香がふぅーと初めて一息ついた。
『真人いる?』
香が突然信次の方を見た。
『あいつなら今さっき逃げるように居なくなりました。』
信次が答えた。
『そういう危険の察知だけは、どこの国より早いわね!』
香が感心した。
『じゃあ総理は?』
香が辺りを見渡した。
『真人より先に逃げました。』
外務大臣が答えた。
香はほとほと感心した。
『智子ごめんね、もう大丈夫よ。心配したでしょ?』
香がやっと智子に話しかけた。
『どうだった?私?結構頑張ってたでしょ?』
香がニコッとした。
『お疲れさま、香!良く頑張ってたよ!』
智子はニコニコしている。
『智子さん、どうでした?三日間見てみての感想は?』
信次がにこやかに聞いてきた。
『う~ん?三日間ずっと見ていての感想なんだけど、香の巨乳は戦争を起こしかねないって事ぐらいかなぁ?』
智子はしれっと答えた。
言われてみれば、こいつが巨乳じゃなきゃ世界大戦の危機にはならなかったんだよなぁと、みんなで香の巨乳を見つめた。
『な、何よ!』
香は胸を抑えて対策本部を後にした。
智子も『それでは失礼します』と挨拶して、香の後を追った。




