5.言いくるめられている気がする
さて、いくらか紹介したストレスの原因だが、その中でもトニックの件に関してはこの筆者ですらスタッフに何度か苦情を述べた事がある。対する先方の返答は機材を使用しなかったからだ、と言う物だった。機材と言うのは前述のホームケアに使う、お高いコースにセットとなっていたアレの事だ。現在筆者の部屋の隅で段ボールに埋もれている。
スタッフ曰く、ホームケア機材の中には使用の際にトニックを使用する物もあり、それを使いながらトニックを消費する事で頭から垂らす事なく適量を消費出来るのだと言う。では機材を用意できなかった人間の立場はどうなるのかと言う疑問は割愛するとして、早速機材の使用方法を確認した。と言ってもなんということはない、複数の機材を順番に使っていくだけで、トニックが垂れないのはその使用時間の合計が30分にも及ぶ長時間であるから、使っている最中に乾くと言う寸法だったのである。
この30分と言う時間は非常に問題である。この機材は先方の出すプランでは毎日使用しなければならないとあり、しかも12時間の間を置いた上で二回、即ち朝晩に行わなくてはならない。夜はともかくとして、朝の30分と言うのがどれだけ貴重な物かは読者諸兄もお分かりいただけるだろう。人によっては出勤の支度をし、人によっては朝シャンで身だしなみを整え、人によっては二度寝を貪る貴重な時間だ。それを毎日削ろうと言うのは、プランとして少々無茶があると感じざるを得ない。
そもそも、この機材は施術が終わった後も出来るようにという理由で購入に走ったものである。つまりその出番は施術が完全に終わったあと、つまりは1年後であるはずだった。それが何故、気付けば毎日使う事が前提となっているのか。挙句それが出来なかったと言う理由で、当初2年で薄毛が気にならないレベルになると言われた目標はどんどん下がり、最終的には現状維持を目指すと言う形になっていた。この頃には完全に疑ってかかり、最早一銭すら支払う気にならなくなっていた事は言うまでもない。