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宇治山の僧、喜撰の歌は、言葉があいまいで何がいいたいのか良く分からないです。
曇り空の中で月を見るような……という感じで、伝わる歌も少ないので謎めいています。
小野小町の歌は、古より伝わる衣通姫の歌のようです。
とてもけだるい感じで、乙女の悩み事に似ています。このような表現は女性だからなのでしょう。
大友黒主の歌は歌としての形がよろしくない。
むさくるしい男が花を持ってかわいらしくしてるような感じです。
これ以外にも歌人は数多くおりますが、私が評せるのは以上の数名のみでございます。




