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富士の煙に例えて人を恋焦がれる気持ちを詠む歌。
※富士の峰のならぬ思ひに燃えば燃え 神だに消たぬ虚し煙を
よみびと知らず 古今集19雑体 No.1028
(簡易解釈:富士山の炎のように燃え盛り、かなわぬ想いは虚しく煙に)
松虫の音に伴を忍ぶ歌。
※君忍ぶ草にやつるる故郷は 松虫の声ぞ哀しかりける
よみびと知らず 古今集4秋上 No.0200
(簡易解釈:あなたを忍んで待ってばかりいることのなんと悲しいこと。
【放置された荒れ田舎のマツムシの音と放置されて待つ我が身を掛けている】)




