形骸
掲載日:2026/05/21
愛憎とか
テーゼとか
社会とか
そいつらは
頭の中に入ってきてゴツゴツした感触を残して
消えていく
テストの点数を気にするようになってから
僕の身体にはあちこち
「腕」が付け足されていくようになって
動かせるたけで
動かすたびにこいつらも感触を残していく
だんだん僕はビルの合間に
溶けきらなくなっていって
木の合間に留まろうとしたけど
それはできなかった
それらを往復するたびに動悸が大きくなっていって
ゴツゴツを感じる回数も増えた
ある日
不意に見た文章で
ニュートンが熱心な神学者だったことを知った
「腕」の一つが温かくなった




