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役目を終えて

で、実は、イワンとカーシャが増えたことで家が手狭になり、増築したんだ。あの、<最初に作った風呂>を潰してそこに新しく部屋を作った。五人で一緒に過ごせる部屋をな。


せっかくの風呂を潰したのは残念だしそれを批判する奴もいるだろうが、あれはあくまで、リーネだけがいた時に<試作>として作っただけのもんだ。トーイが加わっただけならまだしもイワンとカーシャがきた上に<レンガの風呂>の使い勝手が良くて、最初の風呂は使わなくなってた。気候がいい時期に<露天風呂>的に使うにしても、実はレンガの風呂がある風呂場の屋根はな、簡単に外せるんだ。それを外して空が見えるようにしてやると、実質、露天風呂みたいなものだしな。


そんなわけで、俺達の家は、最初の三倍くらいの大きさになってる。しかも。一番外側の壁はレンガ造りのな。一見しただけなら、以前のそれよりも立派にも見えるぞ。中は素人工作だから間取りはメチャクチャで使い勝手は必ずしもいいとは言えないが。


でも何より、新しい部屋にもレンガの暖炉は作ってあって冬でも快適だし、五人で一緒に寝られるベッドも作ってある。一番壁側はカーシャのためのベビーベッドも作りつけて小便や糞をしてもすぐにそこだけ藁を取り換えて綺麗にできるようにしてある。


そしてカーシャの隣は俺、俺の隣はリーネ。リーネの隣はトーイ。トーイの隣はイワンという形で寝ることになってる。大きさは元のベッドの約一・五倍。大人三人でも楽々寝られる大きさだ。


まあその所為で部屋の半分以上がベッドってことにはなってるが。


ちなみに、最初の風呂の脇に作った部屋は取り壊して、今の部屋を新たに作った。繋げようかとも思ったものの、そのために作り変える手間を考えると、一から作った方が楽だと感じたんだ。


その際には、リーネとトーイも頑張ってくれた。ここまで散々、家をあれこれいじってきたから、二人も要領がかなり分かってくれてたし。


いずれリーネ達がもっと大きくなったらさらに部屋を増築することになるかもしれないが、その時はまたその時だな。


で、今日は、天気もいいし、レンガの風呂場の屋根を開放。星空を見上げながらの風呂だ。


イワンの絵本のことは、まだ本人には話していない。ことが本決まりになり、実際に仕組みがきっちり稼働し始めてから改めて教えようと思う。今の時点で話しても状況が良く掴めないだろうしな。


俺達は贅沢で華やかな暮らしがしたいんじゃない。こうしてみんなで、星空を見上げながらのんびりと風呂を楽しめるような毎日を過ごしたいだけなんだ。



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