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何でもかんでも明け透けにってのも

ただなあ、何でもかんでも明け透けにってのも、ちょっと違う気がするんだよな。今は俺だって二十になったばかりの若い健康な男だ。それをどう処理してるかって言ったら、完全に<妄想頼みの自家発電>だよ。リーネやトーイがしっかり寝付いてからこっそり起きて、な。


新しい部屋を作ってからはそっちでやってる。寒くなってきたのもあってちとつらいが、まあなんとかな。そういうのまで二人の前でとは、さすがにちょっと無理だ。俺自身が無理なんだよ。そういう性癖の奴もいるのかもしれないにしたって、俺にはそっち系のはない。


リーネはとにかくトーイにゃいずれ知ってもらわにゃとは思うものの、この世界、そういうのを相手にしてくれる女も実はいたりするんだよな。<商売女>ってわけじゃなくて、本人が好きでやってるのも、村に一人や二人いたりするんだ。


旦那を亡くしたいわゆる<未亡人>だったり、子供ができないってんで捨てられた<石女(うまずめ)>だったり、なのに自分の欲求を抑えられないタイプがそうなるらしい。


この種の話をするとキレ倒すのが前世にはいたが、そんなことを気にし始める前の時代の話だ。それに、子供の扱いを改める件の話でもそうだが、俺一人が騒いだって別に解決なんかしねえんだよ。しかもこの話の場合、本人が好きでやってるのがほとんどだからな。


俺が前に住んでた村にもそういうのがいて、若い男のほとんどは世話になった。あとはまあ、『家畜相手に』ってパターンか。


もしかすると十五くらいで<大人>ってことになるってのは、そういうのが抑えられなくなる年齢にとっとと大人と認めて結婚でもさせちまう方が健全というのもありそうな気はする。


実際、この世界じゃ十五くらいになれば普通に大人と同じように働けるし、だったらちゃんと相手をあてがってやるのが平和ってもんか。


これもキレ倒すのが前世じゃいそうだが、こういう世界を生きる上での<知恵>だったんだろうから、根本的に状況が異なる世界に生きてる奴が口出しすんじゃねえよ。具体的な手立てもなしによ。


ちなみに俺は<病気>が怖くてやれなかった。全部自分で始末したよ。林ん中とかでな。


今世での幼馴染となら簡単にやれたかもしれねえものの、なんか、な。やっちまうと結婚するしかなくなりそうだったし。


てなわけで、そういう部分じゃ苦労もありつつ、あんまり露骨に表には出したくないんだよ。俺自身が恥ずかしいから。


だから、リーネやトーイが『自分で』ってなっても、それについてはよっぽど変な風じゃなかったら『見ないふり』で通そうと思ってる。


と同時に、『自分を大事にする』ことも分かってもらわないとな。



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