第1話:新たな魔王の目覚め
「惨殺することに抵抗がある奴が魔王になるなど、とんだ笑い話だ。そんな当たり前の事すらもできない貴様は魔王に相応しくない」
――旧ザクセン城跡。
この場には俺を含め数人の男女がいた。
今回の試練を突破したら俺たち全員が正式に次期魔王となるはずだった。
だが、俺が突破できないのは理解させられていた。
目の前にいるこいつらのせいだ。
地面にうずくまりながらも睨み付ける。
彼らの1人がさらにその笑みを濃くする。
「この試練で新しい魔王になるゼクシード様が、魔王とは弱者をどう殺すかを、引き続き貴様の体に教え込んでやろう」
ズン、と深く突き刺さるような蹴りを俺の腹に入れる。
さらに血を吐く。
蹴られても睨みつける俺を見て、ゼクシードを含めた連中全員が笑っている。
ダメ元で無詠唱の魔法をイメージしたが、発動できない。
両手、両足そして首につけられている《魔封じの枷》のせいだ。
「うざぁッけるぁッ!」
吐血するのは分かっていたが、「ふざけるな」と言いたかった。
しかしすでに俺の舌は抜かれており、まともに言葉を出せない。
疑問が尽きなかった。
なぜここまで一緒に試練を乗り越えてきた彼らが俺を裏切り、殺そうとするのか。
俺は殺すことが趣味ではない。
こいつらもそれを以前から知っていたはずだ。
それなのになぜこんなタイミング俺を始末するのかが理解できない。
俺とて必要があれば躊躇わず始末する。
当然、拷問など敵から情報を引き出すための手段にしか過ぎない。
それ以外の目的では実施するつもりなどない。
こいつらは俺と価値観が合わない。
こいつらは古臭い考えで、魔王ならば人間を廃人のようになるまで甚振って、心が壊れてから殺すべきだといつも主張していた。
それこそが魔王のあるべき姿だと。
ゼクシードが今まで以上の悦びに満ちた表情で俺を見下ろす。
「ああ、貴様の城については安心しろ。最も強い奴でも平均程度の魔族しかいない。そのような雑魚の面倒など俺は見たくない。だから俺はあそこを捨て、別の土地に行く」
ゼクシードはそのまま俺の心臓を魔剣で貫いた。
その後も手足を潰されては、回復させられ、およそ1日、奴が飽きるまで俺は拷問されて殺された。
「まだ消えたくない。これから魔王として覚醒するはずだったのに、こんなことで……」
正直どれほどの時がたったのかもわからない。
じきにこの魂も消滅することだろう。
気が付けば空間全体がぼやけたような場所を漂っていた。
風が吹いているとも思えないが、波に揺られるように俺の視界はゆらゆらと揺れている。
どこからともなく声が聞こえた。
「ワタシの条件を呑んで頂けるのならば、貴方を魔王として元の世界に蘇生させましょう」
俺は周囲を見渡すと、輪郭がハッキリとしない人らしき者を見つけた。
なんとなく、俺の方を見ている気がして戸惑った。
いくら何でも怪しすぎるだろう。
魂まで消滅しかけている時に、いきなり「お前を蘇生させてやる」と言う奴が出てきたら、誰でも俺と同じ反応をするはずだ。
疑って当然のはずだ。
「まず、お前は誰なんだ?」
俺はまだ消えたくなかった。だから怪しいとは思ったが、質問した。
「ワタシは並行世界の管理者の一柱ソラリス。ワタシは貴方の生きていた世界が所属する並行世界の管理をしています」
胡散臭さが激増した。
並行世界なんて始めて聞いたぞ。
だがここで「ありえない」と言ったら、俺は蘇生できるチャンスを逃すことになるかも知れない。
仮にこのソラリスの話が嘘だとしても、話を遮らず最後まで聞いた方が良いだろう。
「つまり並行世界そのものが複数あるのか?」
ソラリスはぼやけた輪郭のまま、一切の雑音がなく、透き通っていながらも淡々とした声で否定する。
「いいえ。並行世界そのものは1つです」
駄目だ。
難しいな。
むしろ混乱の度合いが増した気さえする。
「悪い、もっと簡単に言ってもらえないか? 正直わからない」
「承知しました。端的に言うと、ワタシは幾つかの世界を管理していて、あなたのいた世界はその中の1つです。こちらは補足ですが、この並行世界は広いので、ワタシと同格の存在が複数いて、各々が割り振られた領域を担当しています」
まだ怪しいとは思うが、先ほどよりは現実味が増したような気がする。
並行世界など怪しいが、100%ありえないと断言できるほど、俺は外の世界を知らない。
現にこのよくわからない空間でさえも俺は知らなかったのだ。
だからこそソラリスが言っている「並行世界」も、もしかしたら存在するのかもしれない。
「つまり、1つの並行世界をお前のような存在が、複数人で管理しているのか?」
未だに朧気な姿のソラリスは明るい声で肯定した。
「はい。おっしゃる通りです。もしも別の領域に所属する世界だったなら、ワタシではなく別領域の管理者と邂逅していた可能性があります」
先ほどよりも理解できた。
俺が「分かった」というとソラリスは僅かに雰囲気が優しくなり返答する。
「多少なりとも理解して頂けたところで、話を本題に戻します。ワタシの条件を呑んで頂けるのならば、貴方を魔王として元の世界に蘇生させましょう。当然ワタシが強化するので、最低限、貴方の世界の中では、貴方が最も強力な存在になるのは保証しますよ」
俺は期待と不安を織り交ぜながら、会話を続ける。
「条件を教えて欲しい」
ソラリスは喜びの混じった声で答える。
「ありがとうございます。まず第1の条件として、異界から侵攻してくる《インヴェーダ》からあなたの世界を守ってください。第2の条件として、貴方は魔王として目覚めますが、貴方個人の範囲で構いませんので、できる限り魔族も人間たちも殺さず、助けてあげてください。その2つが、ワタシからの条件です」
俺はゼクシードたちの顔が脳裏によぎったが、迷わず即答した。
こんなところで終わりたくなかった。
「わかった。だがその前に2つ聞きたいことがある」
少しの沈黙の後、ソラリスが少し身構えるように雰囲気を硬くする。
「何でしょうか?」
「1つ目は、俺は元の世界に復活できるとお前は言っていたが、すぐに復活できるのか? 具体的には、俺が死んだ直後に復活できるのか?」
「いいえ。貴方が復活するのは、貴方が死亡してから約1か月後の世界です。それだけ、貴方の魂は彷徨っていました。殺される前のあなた自身が強かったから、1か月も魂が残ったのです。十分に誇っていいことですよ」
俺は褒められ気分が良くなり、そのまま次の質問を投げた。
「2つ目だ。その《インヴェーダ》とやらはどのくらい強いんだ?」
またもやソラリスがしばし沈黙する。
「ワタシは《インヴェーダ》のすべてを知りません。ですが……非常に強力です。彼らは、生物としては異常な速度で環境に適応し、その姿かたちを変化させます。現状、私が一番恐れている脅威は、《インヴェーダ》の繁殖力にあります。どのような基準で彼らが生活し、別世界を侵略しているのかは、ワタシの能力では把握できませんでした。ですので、その映像をお見せします。今まさに、貴方が目覚める場所の近くで起きている現実です」
そう告げてソラリスは俺の脳に直接映像を転写した。
異形の化け物が木々をなぎ倒しながら進んでいる。
周囲に人間と魔族もいるが、その化物は彼らよりも大きい。
4足歩行の巨大な昆虫のような体をしたグロテスクな化物だ。
各個体が、背中を踏み潰されたような昆虫の形をしている。
人間が「痛い痛い」と泣き叫んでいる。
そのグロテスクな化物はいくら攻撃を受けても、怯まない。
巨体を活かして、ただ人間たちを踏み潰す。魔族であっても踏み潰す。
挙句の果てには、目の前に来た魔族をそのままかじる。
かじられた魔族の下半身だけがその場に残され、力なく崩れ落ちる。
心臓があるはずの場所に致命傷を受けても、何事もなかったかのように動作すら遅くならず、動き続ける。
頭のようなところを左右に分断されてようやく止まった。
しかも、それと全く同じ姿の化け物が、優に数千匹はいる。
俺が見る限り、彼らは兵士として平均的な能力を備えている。
精鋭部隊ではないようだが、民間の者よりもはるかに強い。
だが混乱しているせいなのか、まともな連携がとれていない。
そのせいで、一方的に《インヴェーダ》に圧倒されている。
食われていく。
踏みつぶされていく。
そのたびに、人間、魔族を問わず断末魔が響く。
「やめてくれ!」
俺はその光景に耐え切れず、叫んでいた。
その映像が消え、俺はいつの間にか粗くなっていた呼吸を整えた。
下げていた顔を上げ、もう一度ソラリスを見る。
「あれが……あのグロテスクな化物が《インヴェーダ》なのか?」
ソラリスは躊躇せず、ぼやけた輪郭のまま姿勢を崩さなかった。
俺とは真逆で微塵も同様していない。
「そうです。あれが《インヴェーダ》です。あれでほんのわずかです。むしろこれから大量に、あれが出現するでしょう。放置すれば、魔族や人間の総人口よりもその個体数は増えます。あれを倒して頂けますか? 申し訳ありませんが、すぐに決めてください。ワタシには時間がありませんので」
この場で決めろと、ソラリスに急かされる。
それでも俺の決意は変わらなかった。
正直不安はある。
だがこのチャンスを逃したら、蘇生できるとは思えない。
ここは不安要素が多くても、ソラリスにすがるしかない。
だからこそ俺は、覚悟を決めた。
「わかった。その条件を呑もう。俺を魔王として蘇生させてくれ」
「わかりました。ワタシができる限りあなたの力を向上させます。それでは、この世界を守ってくださいね」
これが、ソラリスとの最後の会話だった。
周りから……声が聞こえる。
徐々に違和感を覚え、俺は目を開いた。
見渡すとそこは、俺が試練に旅立つまで住んでいた魔王城の一室だった。
「おお、魔王様が降臨なされたぞ!」
「「「魔王様! 万歳」」」
ローブを着た複数名の者たちが跪き頭を垂れている。
俺は自分が蘇生したと理解した。
両手の拳を何度か開閉してみたが、違和感はない。
上手くいったようだ。
しばらく生前と同じ自分の体があることを確認していると、1人の魔族が近づいて来る。
そいつは魔族の中でも特に大柄だ。
その背中に2メートルは優に超える大きな両手剣を背中に担ぎ、俺の前まで訪れて膝をつく。
「お久しぶりです。ロード様。無事魔王になられたようでこのバルザックも感激しております」
俺はバルザックをはじめ、他の魔族にも懐かしさを感じながら挨拶をした。
「久しぶりだな」
バルザックは真面目な顔になり俺に告げる。
「突然のこととは思いますが、伏してお願いしたい儀がございます」
俺は大仰に頷き
「よい。報告しろ」
大剣を担いでいたバルザックが、その剣を背中から引き抜き床に置いた。
より近くで見ると、奴の全身は無数の傷跡が残っており、まさに歴戦の戦士と言った風格だ。
「先日から、我々は勇者率いる人間たちと戦っておりました。そして、突如、魔王様の支配領域に異形の化け物共が出現しました。現在、我らは人間たちと戦いながら、異形の化け物と二正面作戦を展開中です」
俺はバルザックの報告でその異形は《インヴェーダ》だと理解した。
バルザックに命令を出す。
「バルザック、お前たち魔族は人間たちとの闘いに注力しろ。そして、その化物共の名は、《インヴェーダ》という。そいつの相手は俺が行う。良いな?」
「ハッ!」
バルザックは返事をした後、すぐに戦場へと戻った。
他の者たちにも指示を出す。
「すでに実行中だとは思うが、お前たちはこの城の守りを固めろ」
彼らの返事を待たずに、周辺の魔力を感知して魔力密度が高いところを探す。
「……いたな。お前たち、ここは任せるぞ」
そうして、俺は戦争がされているであろう場所へと転移した。
俺は転移した上空から下を見渡すと、そこは炎が燃え盛っていた。
先ほどのソラリスとの会話のときに見せられた、4足歩行の気持ちの悪い物体が魔族を、人間を蹂躙していた。
魔族側の被害の方が甚大だ。
俺はすでに生き残っている魔族が《インヴェーダ》の周囲にいないことを確認する。
眼下にいるインヴェーダたちに掌を向ける。
体内の魔力を整えていく。
数秒かけ準備を完了させ、詠唱した。
「コキュートス」
大規模魔法コキュートスによって、気持ち悪い化け物共を瞬間冷凍していく。
これで絶命したか、最低限しばらくは動けないはずだ。
俺は後ろから視線を感じ、魔力を全身に張り巡らせる。
その直後、俺の背中にとてつもない衝撃が加わる。
「クッ」
その攻撃を耐えきった後、不意打ちを仕掛けてきた者を確認するべく、後ろを振り向いた。
そこには純白の天使の翼を広げ、腰まで伸びた黒髪を夜風にたなびかせる女性が空中に佇んでいた。
多くの女性が憧れるようなボディラインを純白のドレス越しに余すことなく晒している。
彼女は泣いていた。
俺には意味が分からなかった。
なぜ、この天使は俺を殺そうとしたのに泣いているのか?
今では殺気を感じないので、そいつに聞く。
「俺は魔王ロードだ。お前は誰だ?」
そいつは涙を流しながら言う。
「私は……大天使ルシア。大勇者ジルドの奴隷となった天使だ」
ルシアと名乗った女性は涙を流しながら、続ける。
「天使の私はあの人間を信じた。だがあの大勇者は私をだまし、奴隷としたのだ! それで、私は先ほど復活した魔王を殺しに行けと命じられた。私はお前を殺す理由がない。確かに私は天使だが、問答無用で魔族を殺す趣味はない」
俺はちぐはぐな印象を持った。
「では、なぜお前は俺を殺そうとした?」
涙を拭わず、ルシアが答える。
「何がなんでも初撃で仕留めろと大勇者ジルドから厳命されている。天使という正義の象徴の私が、魔王とはいえ不意打ちなどこの上ない屈辱だ」
そして涙を残したまま、ルシアは笑顔になった。
「だが、感謝する。最後にあの勇者らしくない奴に一矢報いることが出来る。改めて、不意打ちして済まなかった」
その瞬間、ルシアが光の中から純白の剣を取り出し、自分に突き刺そうとする。
俺は慌ててルシアの剣を掴む。
その瞬間、激痛に俺は顔をしかめた。
掴んだ手から煙が出ており、手が蒸発していくのがわかる。
「なぜ!」
ルシアは困惑しながら俺に叫んだ。
俺は激痛をこらえて、ルシアに聞く。
「だって、お前はそれでいいのか? 悔しくないのか? 俺も似たようなことがあったからわかるんだよ。お前はそれで、悔しくないのか?」
今まで隠していた感情をすべて吐露するかのようにルシアは叫んだ。
「悔しいわよ! 悔しいに決まってるじゃない! ここ最近変な化物が出現して、人間たちがそいつらに大勢殺されたわ。魔族も殺されていたようだけど。それで私は、主神に聞いたのよ。でも、その主神は何もしないと言っていたのよ。理由を聞いても教えてくなかった! だから私は一人で、人間たちを助けようとして大勇者ジルドに力を貸したの。でも、奴は私をだまして、巧妙に隷属化の魔法を施したのよ!」
俺は、続けて問う。
「その隷属化の魔法は解けないのか?」
ルシアは自嘲しながら答える。
「解けないのよ。……主従契約の魔法は強力で、それ以上の強者が上書きしないと解けないの。だから私はもう死ぬまで奴隷のままなのよ」
ならば、と俺が提案する。
「であれば、俺がお前に科せられた隷属化の魔法を上書きしてやろう。その後、俺がお前の隷属化魔法を破棄する。そうすれば、お前は自由の身だ」
ルシアは両目を見開いて口を開く。
「できるの? それより、貴方は私を殺さないの?」
俺は堂々と答える。
「ああ、できるとも。だからお前はその後は、その勇者に復讐するなり、好きにすると良い。当然殺さない」
俺個人が人間を殺すことは可能な限り控えると約束したが、俺以外ならば関係はない。
だから、ルシアがその大勇者ジルドに復讐しても契約違反にはならないはずだ。
どうやらルシアは戸惑っているようで、目をを見開いたまま答えない。
埒が明かないので、さっさと隷属契約を破棄させてやる。
「まずは、お前のことを見させてもらうぞ」
そういって俺はルシアに向けて残りの手のひらを向けた。
まだ彼女は少し戸惑っているようだが、俺の動きを観察しているだけだ。
とくに抵抗はしてこない。
「あった」
隷属契約の魔法の支配権を大勇者ジルドから俺に上書きし、それを破棄した。
「あっ」とルシアが短く言葉を漏らした。
そしてまた泣き出す。
それを見て早くインヴェーダを討伐しなければならないと思いつつ彼女に言い放った。
「おい、また泣くのか。もうこれでお前は自由の身だ。大勇者ジルドに復讐しに行っても問題ないぞ」
ルシアは慌てて出現させていた剣を消して、腕で涙を拭う。
「申し訳ありません。まさかこのようなことが実際に起きるなど思ってもいませんでした」
俺は満足して手を振る。
剣が消えたのを確認して俺は蒸発した手も再生させていた。
「もう良い。気にするな。俺は《インヴェーダ》どもから世界を守らなきゃいけないから、どこへなりとも行くがいい」
ルシアは涙のせいで、まだ少し目が赤い。頭を下げて俺に聞く。
「魔王ロード様。私を貴方のお傍においてはいただけませんか? 私もこの世界を守りたいのです。ですから、何卒」
「ルシア、お前はそれでいいのか? 天使は魔族の敵だろう?」
それでもルシアの答えは変わらなかった。
「はい。確かに天使は魔族の敵ですが、私は主神ではなくロード様こそがこの世界をお救いくださると確信しました。ですから、その覚悟をここで示したいと思います」
するとルシアの雰囲気が魔力の質が変化していく。
神聖な穢れのない者から世俗に満ち溢れた者へ、さらには、そこからもさらに堕ちてしまった者へと。
「これで私は堕天使となりました。もう天使へと後戻りはできません。いかがでしょうか?」
俺は言葉を失ってしまい、とっさに出たのが
「……綺麗だ」
ルシアは驚きと共に、顔も少し赤らめて補足する。
「その、私の容姿の話ではなく、覚悟を示したことに対する意見を聞き方かったのですが……」
俺は咳払いをして、場の雰囲気を取り直す。
「ああ、すまん。お前の覚悟は見させてもらった。良いだろう。お前は今日から俺の仲間だ。まずは、この戦場を終結させるぞ」
ルシアは頷いて質問する。
「では、どのように終結させますか?」
俺は未だ生き残っている《インヴェーダ》に指をさしながら答える。
「まずは最優先で、残りの《インヴェーダ》を殲滅する。その後、人間と魔族、どちらもできるだけ殺さないで、無力化する。できるか?」
ルシアは笑顔で生き生きと言った。
「お任せください。ロード様、人間も魔族も可能な限り殺さずに無力化いたします」
そうして俺は魔王として復活して、ルシアと共に《インヴェーダ》を倒し始めた。
ここから1年間は《インヴェーダ》を倒すという似たような日々が続いたのであった。
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