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爆縮と体温の機知(9)

ヘリウムリング

優し過ぎる母親からは

だらしない子供が生まれるらしい

だらしない子供に合わせるなら

世の中の人間は

みんな優し過ぎなければいけない

変える形がそうであるなら

それは考えものかもね

優しさは意外と

人を殺す道具になる

飼い殺す為の道具になる


甘いお菓子の上で踊る子

甘いお菓子自体になりたい子

フワフワしながら

夢を

自分が持てるだけの体積に変える

糖化しているのは

何処から何処までだろうか

その夢が叶うのなら

きっと

誰かの優しさの上だろう


正しさを求め過ぎる母親からは

押し潰された子供が生まれるらしい

押し潰された子供に合わせるなら

世の中の人間は

みんな正しさを諦めるしかない

変える形がそうであるなら

それは考えものかもね

正しさは意外と

人を苦しめる道具になる

足掻きを縛る為の道具になる


綺麗な正しさの椅子に座る子

綺麗な正しさ自体になりたい子

等間隔の足音で

理想を

他人に持たせたい数だけ増加させる

限界になっているのは

何処から何処までだろうか

その理想が消えるのなら

きっと

誰かの正しさのおかげだろう


教育は無敵じゃない

知識も無敵じゃない

心も無敵じゃない

身体も無敵じゃない

絶対が無い世界で

限りなく絶対に近いものを持たされる

それを持つことに

ぬるいことは言えない

甘えられない

ちゃんとするのハードルは

今や

棒高跳びと同じ高さだ

それが幾つもある

ふて寝したところで

いつかは飛ばなければいけない


誰が高くしたのだろうか

自分だけのちょうど良さを

無数に作り過ぎた所為でもある

分かっていても

何故か

高くなっていくのだ

繰り返してきたのか

繰り返させられてきたのか

指摘という指が

今日も何かを支えている

自分の何かを勝手に上げられて

誰かの指は

もう届いていない

本来ならアレを

助けるべきとした筈だったのだ





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