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第8話 刀の試し斬り?

1日見てないうちにブックマーク登録200件超えてた...。ありがとうございます!



朝6時。


「...ふわぁ...。んんぅっ...!」


頭に被っていたヘッドギアを外し、伸びをする。

いつも10時に寝てこの時間に起きるという健康的な生活を送っていた彩音には1時まで起きていられない。



皆さんどうもおはようございます。彩音です。

眠かったとはいえあのまま寝るとは自分でも思わなかったよ。


「早く朝ごはん作らなきゃ...。」


まだ眠い目を擦りつつ学校の制服に着替え、階下のキッチンに向かう。



──カァンッカァァンッ!!



朝から鳴り響く甲高い音。

お父さんはいつも早朝4時頃から打っている。

その音を聞きながら朝食を作る。今日はトーストにベーコンエッグだ。



「お父さん朝ごはんだよぉ!」

「...今行く。」



甲高い音が鳴り止んだあとに工房からお父さんが出てくる。



「昨日はなんだ、彩音の友達の清水さんから送られてきたぶいあーる?だかなんだかを夜遅くまでやっていただろう。」

「うっ...。」

「...やり過ぎは良くない。程々にな。」

「はぁい。」


お父さんは不器用だけどなんだかんだ言って優しいのだ。



朝食が終わり、片付けを済ませてから7時に家を出る。

学校に着き教室のドアを開けるとすずが飛び込んできた。


「どうしたの〜?すず。」

「出来た??」

「何が〜?」

「刀よ!刀!!」

「一応...出来たよ?」

「ほんとに!?じゃあ今日一緒に出来るね!」

「昨日頑張って作ったせいで...眠いけどね...。」

「いやぁ楽しみだなぁ!最初の神殿の前で19時に待ち合わせね!」

「...聞いてないや...。うん。分かった。」



相変わらず、すずは可愛いなぁ。


そして今日の授業は案の定寝てしまった。

ただ、私は物覚えがいい方だから一応学年1位の成績だ。

そのお陰か見逃されたようだった。...助かった。



帰ってきて宿題を終わらせ、夕食を食べた後で 《セカンダリア・オンライン》にログインした。


ログインすると目の前に竈があり、立ち上がると掛けられていた毛布が落ちて初めて気付いた。


ログアウトする場所は宿屋がいいって聞いたけど、アバターって残るんだな...。

前にここ(鍛冶師ギルド)でログアウトした時は入り口にある椅子に座ってたし体に異変も無かったからてっきり消えるのかと思った。


その時顔に熱が集まるのが分かった。



宿屋でログアウトしないと寝顔見られるってことか...!

今度からは宿屋でログアウトしよう。


そう新たに決意した所で、私は毛布をゲイルさんに返し、ギルドを出て神殿に向かった。



今はリアル時間18時半。

ちょっと早めに来ちゃったけどすずの事だからどうせいると思う。



「あっ!いたいた!あやぁぁぁ!!」



............ほらね?


手を大きく振りながら駆けてくるすず。

大金持ちのお嬢様がそんな事していいのかな?


「いつから待ってたの?」

「1時間前くらいから?」


...。


「てかあやは髪と目を赤くしたんだね。」

「そういうすずだって両方とも水色じゃん。」


すずのアバターは艶やかでストレートな腰まで伸ばした水色の髪と曇りひとつない水色の瞳を持ち、ゆったりとした白のローブを着た美少女。

対照的に私は赤の肩までのショートヘアに赤の目。そして初心者の服という白のシャツに茶色のズボン。

見た目だけで判断するならばすずが清楚系だったら私はやんちゃ系だろう。見た目だけなら!



「ローブ着てるってことは魔法使い?」

「そうよ?近接はあやが出来るでしょ?」

「それはそうだけど。」

「じゃあ早速行きましょ?」

「分かった!」


立ち話もそこそこに、私達は街を出た。




今いるのは初心者の森。

最近来たけど、木を10本程度浅瀬で切り倒しただけだから実質初めてになるのかな?

どんな魔物が居るんだろうか...?



ガサガサ...ガサ...。


道に沿って進むと森の木の上から緑色の狼が飛び出てきた。

それを躱して鑑定する。


「《鑑定》」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【名前】フォレストウルフLV.3

【弱点】首

【説明】森に暮らしていたウルフが進化してジャンプ力が向上した。木の上を跳び回り、獲物を見つけると奇襲する。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


なるほど...。

いまさっきやられたのが奇襲だった訳だ。


感心していると奇襲に失敗して怒っているであろうフォレストウルフが飛び掛ってくる。



──スパンッ!.........ザザァァァ!!



半歩右に避けて左腰に当てている刀で首を落とす。

右にいたすずはパチパチと手を鳴らしながら褒める。


「さっすがだね〜あや!これ私要らないんじゃない?」

「何言ってるのすず!私はすずが居ないとやる気が出ないの!」

「なな、何言って...!もう!」

「ふふっ。」

「なによ!私だっていい所見せるから!」

「じゃあ楽しみにしてるからね!」

「はぅっ!」


すずは顔を真っ赤にして可愛いなぁ。


「....何か言った?」

「すずは顔を真っ赤にして可愛いなぁって思って!」

「〜〜〜〜っ!?」


ボフンッと音が出そうな程に顔を赤くするすず。もうトマト並に赤いよ?



「い、いいから行くよ!」

「はぁい!」



そうしてインベントリに狼の死体を入れた後、私達は森の奥に進んで行った。解体したいけど良く切れるナイフが無いからしばらくはインベントリの肥やしだな...。


すず情報だと、森の奥を抜けた先にセルカディアという街があって、そこは始まりの街ファンストよりも大きく、豊かなんだそう。






これは後から知ったんだけど、ここにはボスが徘徊しているんだとか...。




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― 新着の感想 ―
[一言] 鍛冶屋なら鍛冶屋らしく生産に打ち込むべきだと思います、まぁ試し切りしたいってのは、わかるのですが……
[良い点] 刀は良いものですね。 [気になる点] 主人公は初心者なのかそうじゃないのか… キャラクリ時はステータスのこともわからなかった割には、インベントリとか、初心者キットとか、錬金とかの用語にはさ…
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