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第679話 復讐の王




「今日もありがとうアヤネ。」

「いえいえ。教えるのも楽しいですから。」

「そうなのか。」



真っ二つにされたカカシをインベントリにしまってスリーナさんを見遣る。彼女の成長は凄まじいものだった。



私が汽車に乗り込んでから数日が経過した。初めは私が3日起きなかった(ログインとかの関係で)時はすごい心配されたけど今では慣れたようだ。それに私も私でスリーナさんがこの世界とはまた違う世界の住人だったことを聞いて驚いた。他にもスリーナさんみたいな人がこの世界にいるのかな?




「あ、いたいた!アヤネさん!スリーナさん!明日にはもう着くそうですよ!」

「ユウトくんありがとう。」

「もう着くのか...あっという間だな。」

「そうですね。」

「それと最近ここら辺の魔物が活性化しているらしいのでおふたりとも気をつけてくださいね!」

「うんわかった。」

「私も気をつけておこう。」



次の目的地は中立国家アポカリプス。数日経ってまだたどり着けていないのかと疑問に思う人もいるかもしれないが、この汽車は現在線路を敷設しながら走行している。時間がかかってしまうのも仕方がないのだ。



「...来る。」



スピードが遅いとなればどうなるか...



「乗り込めぇっっ!!」

「うぉおおおっっ!!!!」




そう。盗賊の格好の的となるのだ。



「ふっ!」



──ドスッ...!!!



汽車に侵入してきた盗賊達をそーちゃんの刃がついていない方で殴り、魔法をともちゃんで防ぐ。物理ならばそーちゃん、魔法ならともちゃんといった場合分けで攻撃を受け止めることにしてからかなり戦いやすくなっている。...まぁ逆でもいいんだけどともちゃんの性質上スキルや魔法を受けると同じスキル、魔法を使えるようになるんだよね。だからできるだけともちゃんで防ぎたい。



「はぁッ!!」


──ドガッッ!!


「ごはぁぁっっ!?!!?」



スリーナさんの方も片付けられたようだ。気絶した盗賊達を頑丈なロープで縛って最後尾の客車に放置しておく。この盗賊達は後ほどアポカリプスの門番さんに引き受けてもらう。



「...やはりアヤネは凄まじいな。」

「んぇ?」

「私よりも相手をした数が多いのに私よりも早く片付け終わったじゃないか。」

「...まぁ慣れですかね。」



体術の方も師匠に教わっている。刀が無くとも制圧はできるぐらいにはね。でも刀があった方がもっと楽だから早いのはそのせいかもしれない。人の体のどこを殴れば気絶するのか、行動不能にできるのか、細かく理解すれば刀でもでき──




───ワォォオオオオオオオオオオンンッッ!!!!



───ドゴォォォォンッッ!!!


「「っ...!」」



突如として鳴り響く狼の遠吠えと衝撃。慌てて外を見てみるとそこには緑色の狼たちがたくさんこちらを見ていた。



「ガゥッッ!!!」

「グルルッッ!!!」



中でも一際大きいサイズの狼がゆっくりと歩いてくる。



「...リーフェル...?」



私はその狼を見たことがあった。私とすずがこの世界で初めて戦ったボスだ。毛皮も分厚くて中々斬れなかったのを覚えている。それにしても前に見たリーフェルよりも威圧感がすごい...。



▲▲▲▲▲▲▲▲▲

【名前】復讐王:覚醒・リーフェル《BOSS》LV.762 状態:正常

【弱点】なし

【苦手属性】煌

【説明】この土地の2代目のボス。親を目の前で殺されてから死ぬ物狂いで鍛えに鍛えまくった狼。母親から遺伝した超斬撃耐性の毛皮を誇っている。母親を殺した人間の匂いを覚えているため、その人間が近づくと超活性化する。...お前だよアヤネ。


『復讐王』:この世の誰よりも復讐に燃えていることから■■■の▲▲により全ステータスに100万のプラス補正。

『覚醒した者』:自身の持つスキル効果が上昇する。(極大)




HP:1092010(92010+1000000)/1092010

MP:1311480(311480+1000000)


STR:1801240(801240+1000000)

VIT:1221700(221700+1000000)

DEF:2151148(1151148+1000000)

AGI:1952140(952140+1000000)

INT:1213392(213392+1000000)

DEX:1114640(114640+1000000)

MND:1212448(212448+1000000)

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼



「...ここって始まりの場所の近くだよね...?こんな強い子がいていいのかな...?」

「...先程ユウトが言っていたのはこの魔物の事か。」

「そうみたいですね...。スリーナさんはこの汽車に残っててください。」

「......そうだな。私じゃ役不足のようだ。...死ぬんじゃないぞ?」

「えぇもちろんです。」



私はそう言って汽車を飛び降りた。


○TIPS○

・復讐に燃えるリーフェル

初代リーフェルこと母親がアヤネとスズカに殺されたところを目の前で見てしまってから復讐の鬼となった2代目のリーフェル。■■■の▲▲によって全ステータスがとんでもない事になり、覚醒したことによってスキルの効果もとんでもない事になった。


ちなみに毛皮に付与されているパッシブスキル《超斬撃耐性》も超強化されており、斬撃ダメージは打撃ダメージの10分の1にまで減少するようになった。...母親もこの《超斬撃耐性》を持っていたため、アヤネたんが首を落とすまでとんでもない時間がかかった。


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