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第668話 成長




「貴女には無いもので戦おうか。」



そう言って私がインベントリから取り出したのはChaos Sword。相手は私の全てをコピーするスライムだけど、私自身ではない刀までコピーすることはできないはず。それにこの刀を取り出した目的は...




「貴女が私なら...」

「...?」



()()()()()でしょう?



〔我と同じさまを持つ者よ。〕


「っ...[五重神壁][属性混交]」


〔龍の神となりし其方には〕


「いや...これでは無理だね...[次元超越]」


〔この一撃を食らわす。〕



〔覚悟は良きな...!〕



私は貴女の姿を捉えている。たとえ別次元に逃げようともその次元ごと斬り伏せれば良いだけにすぎない。



──《刀堂流刀術:()()()()・朧月夜ノ神滅斬》──



天力を纏わせた刀を振る。




──────────ッッッ...!!



空間そのものを斬り裂いたそれは別の次元に逃げていた相手の体を真っ二つにした。



「なん、で...」


「私だって師匠のもとでずっとゲームやってた訳じゃない。...たくさん修行したから。」



今まで未完成だったそれは最近ようやく完成した。まだ頭痛はするが、前みたいな頭が割れそうな程の痛みではない。


それに今は龍神モードだけあって何度でもこの技を撃てそうだ。



『...次が最後。頑張れ。』


「うん。任せて。」



そうして私は901階層に続く階段を登った。



─────────────

─────────



『...アヤネ。』

「...なに?」

『...これはやりすぎじゃない?』

「......。」



さっき放った神滅斬は空間そのものを斬り裂いた。私は地面にいて、相手は空にいたのだから当然放つ先は上。


つまり何が言いたいのかと言うと、901階層から先に大きな裂け目ができちゃった。




「...ショートカットってことで...。」

『...はぁ。......やっぱりアヤネはポンコツ。』



スカーレットの言葉は聞かなかったことにして裂け目から次の階層へと進む。結局裂け目は999階までパックリと空いていた。



『...まぁどうせ今のアヤネなら苦戦しなかっただろうから良いけど。』

「だ、だよね!」

『調子に乗らない。』

「はい...。」




999階層で最後の階段を見つけ出し、登るとそこには大きな家があった。無限に広がる真っ白な空間の他にはその和風の家しかないのでとりあえず入ってみることにする。



「お邪魔します...。」



入って右側。これまた大きな庭園があり、縁側でそれを眺めている龍人のおじいちゃんがいた。



「あ、あの時の...」



私を竜人にしたあのおじいちゃん。まさかこんな所で出会えるとは思わなかった。



「よく来たの。」

「は、はい。」

「その体はどうだい?」

「とても、いい感じです。」

「そうか。...良くぞここまで来れたな。」

「...この力のおかげです。」

「ふむ。そうじゃな。」



そう言って立ち上がるおじいちゃん。



「...わしの名は『世界監視AI0001』。この世界では神様やヘルヘブンなどと呼ばれておる。」

「世界監視...」

「スカーレットよ。お主も元気そうでなによりじゃ。」

『...私は元気。でも()()はいつまでそのままなの?』

「...。ふふ...そうじゃなぁ...お主達の頑張りを目にしたら少しは立ち直れそうじゃ。」

「...と、いうことは...?」




『ヘルヘブンとの戦闘。頑張って。』

「えぇっ!?」

「何を言うとるんじゃスカーレット。お主も一緒に戦ってもらうに決まっておるじゃろう。」

『は?』

「お主たちの息がどれほど合っているのか...[設定:融合:対象者:アヤネ、スカーレット]...ふふふ。さぁいつでもかかってきなさい。」




「『うそ、でしょ...?」』



体が思うように動かない。動かせるのは右半身のみ。左半身はきっとスカーレットだけが動かせるのだろう。いやいやいや...これで戦うの...?



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[一言] 頑張ればノクターンで 常時薬物と道具と魔法と淫獣と機械による際限のない発情と絶頂によって、 身も心も意志も思考も感情も快楽で塗りつぶされて快楽を得るだけの人形へと 開発される過程と末路の夢を…
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