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第667話 攻略復帰




すずにたっぷり愛され、愛された次の日...ん?愛されただけ?まぁいいや。


私は久しぶりにゲームにログインした。




『久しぶりスカーレット』

『...ん。待ってた。』

『ごめんね...色々あって...。』

()()、ね...。遅かったから900階まで進んじゃった。』

『そ、そうだったの...』



ログインした時に覚悟していた体のだるさ。しかしなぜかいつも以上に体はピンピンしている。それに手足どころか体まで真紅の龍と化している。



『龍神のままだと900階と1000階以外で苦労することはない、と判断した。』

『そっか...。ありがとうね。』

『...?』



私は800階まで進めていたので約100階分をスカーレットは進めてくれた。そんなにもお膳立てされたのならばこの試練の塔を早くクリアしないとだね。



「頑張るぞー」

『......おー。』

「それで...900階のボス、は...スライム?」

『ん。ヘルヘブンが創り出した魔物。自分を戦う相手の全てとそっくりそのまま同じにする。』

「鏡、みたいだね...?」

『そうかもね。...それじゃあ壁消すから。』



スライムを覆っていた金色の壁が霧散し、スライムが解放される。それと同時にスライムはどんどんと大きくなっていき、それはやがて今の私と全く同じ姿になった。



「あなたとわたし...勝った方が本物。」

「本物も何も私は何者でもいいから。」

「...それもそうか。()()()()



虚ろな金色の目をこちらに向けてくる相手にこちらも目を合わせ、答える。私はすずさえ守れればなんだっていい。



「「...」」



───ドォォオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!!



動き出す瞬間も一緒。真正面に放った右手は同じく相手の右手と衝突し、周囲の地面に亀裂を生み出す。



「こんなものはどう?」



───ゴォオオオオオオオオオオッッッ!!!!



一瞬で相手の頭上に巨大な球が生成される。その球から射出される光の矢は追尾機能があるようで、全て私のところに飛んでくる。



「[神壁][煌波]」


───ズガガガガガガガガガッッッッ!!!!!


───ゴァアアアアアアアアアアアアッッッ!!!



「貴女は私。私は貴女。そんなもの(煌属性攻撃)は効かないよ。」

「そういえばそうだったね。...じゃあそっちの光の矢も効かないんじゃ...?」

「.........。」

「さてはポンコツでしょ!」

「...学習データはプレイヤーネーム:アヤネ。ポンコツなのは貴女のせい。」

「うぐっ...」

()()()()



思わぬ大ダメージを受けてしまった。



「[煌焉][属性転換]」



今度は真っ赤な太陽を頭上に生成する相手。さらに私とそれの間に巨大な魔法陣が展開された。



「[獄焉]」



その魔法陣を通った赤い太陽は真っ黒に染まり、地面に落とされる───



「[煌焉]!!」



────ッッッッッ...!!!



同じく赤い太陽を生み出してそれにぶつける。あの身の毛もよだつような、本能が拒否するぐらいの黒い太陽が爆発したらきっと即死は免れない。


全く同じ規模の反対属性のものをぶつけてやれば消滅するだろうと思って召喚したそれは見事にあの黒い太陽を消し去った。



「...後手に回っちゃってるなぁ...。」

「[煌帝][属性転換][獄帝]」

「っ...[煌帝]」



巨大な炎のドラゴンを召喚する相手に同じものを召喚する。まだこの龍神モードに慣れてないからどう戦えばいいのか分からないのがキツイ。



「...[属性転換]」

「っ...何を...?」



召喚した小さな魔法陣に左腕を突っ込む。すると真っ赤だった左腕が真っ黒に染まった。...なんだか変な感じがする。私の体と左腕で属性が違うせいか属性が切り替わる点で反発が起きてる感じ?



「行け[獄帝]」

「[神壁(獄壁)]」



噛み砕かんと猛スピードで近寄ってくる黒いドラゴンに合わせて()()()[神壁]を展開する。本来であれば金色の光で守ってくれるはずのそれは黒い光となって姿を現した。



───ズガァァァァァアアアアアアアンンッッ!!!



「...自動で属性を変えてくれるのか。」

「学習完了。[属性転換]」



それを見た相手も私の真似をしだす。左手両足に魔法陣を召喚してそれぞれ違う属性に変化させた。



有利な属性を押し付け合うだけの戦いになってるね...。...んー...決定打が無さすぎる。




「じゃあ......」





「貴女には無いもので戦おうか。」



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[一言] ノクターンで 常時薬物と道具と魔法と淫獣と機械による際限のない発情と絶頂によって、 身も心も意志も思考も感情も快楽で塗りつぶされて快楽を得るだけの人形へと 開発される過程と末路の夢を見る彩音…
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