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第628話 事故




「...おはよう凛ちゃん...。」

「え、えぇおはようございます彩音ちゃん...。その...ナニかあったんです、ね...?」

「...やっぱり分かっちゃう?なんか最近すずがおかしいというか...。」

「そうですね...一度距離を置いてみるのもいいかもしれませんね。」

「...そうかなぁ?」



登校中、ルーナさん...じゃなくて凛ちゃんにすずとのことを相談してるんだけど、距離を置いてみるのもいいかもしれないと言われた。でもそんなことしたら大変なことになる予感がするんだよね...。何が起こるかは分からないけど...。



「...私としては涼香さんと違って彩音ちゃんと一緒に居られるだけで幸せですけどね?」

「っ...私もすずと一緒に居られるだけで幸せだけど...。」



いつも優しくてクールな凛ちゃんがウインクするとなんというか...破壊力抜群だね。それはそうと私もその考え方には同意している。でもすずを前にしてみると本当にすずを愛しているのか、愛し足りないのかって自信が無くなるんだよね...。私だけがすずの愛を受け止めて私はそれを返せてないと思っちゃう。



「...大丈夫ですよ。きっと彩音た...彩音ちゃんの気持ちは伝わっていると思います。」

「...そうだと嬉しいな。」

「...それはそうと昨日はお楽しみだったようですね?」

「...ナンノコトカナ?」

「首に包帯巻くほどキスマ付けられたんですねぇ?」

「っ...こ、これは料理中に包丁が飛んじゃって首が切れちゃったの!」

「まぁそれは大変ですね。あとで包帯変えるの手伝ってあげますね?」

「や!その...大丈夫だから!」

「ふふふ...」



なんだか揶揄われている気もしなくもないが気の所為だと思うことにする。



────────────

────────


「うわっ!機関車じゃん!すっげぇ!」

「この世界で機関車が見られるとは思わなかったぜ。」



今日ログインして街に出てみると開通式が行われていた。まだ1週間経ってない気がするんだけど前倒しになったのかな?それよりもまさか鉄道の開通式だとはね...。



「それにしても大きいなぁ...。」



現実世界で見た事のある機関車よりも2倍以上の大きさを誇る目の前の機関車。それに、魔物対策だろうか装甲も凄まじい。なんの金属でできてるんだろう?



「あ!アヤネさんいい所に!」

「ユウト君?昨日ぶりだね。」

「うん!えへへ...どうですかこの機関車!僕が設計したんだよ!」

「え、すごいね!」



私よりも小さな子がこんなにも大きなことを成し遂げるなんて凄い以外の語彙が出てこない。



「そういえば線路はどうするの?」



機関車は目の前に鎮座しているけれど肝心の線路は辺りには無い。


「その点は大丈夫です!もう1つ線路を敷設するためだけの機関車があるんですよ!」

「へぇ〜すごいねぇ...」



まさかの2つ目。どういう感じで敷設するのか見てみたいな。すずと一緒に見てみたいけど今日すずはまだログインしてきてないんだよね。だから今は私ひとりでこの開通式を見に来てる感じかな。



『 それではここで設計開発を行ったユウト君たちに試運転をしてもらいましょう!!ユウト君どうぞ! 』


「はーい!...それじゃあ僕もう行くね!」

「うん。頑張ってね!」



手を振ってユウト君が機関車の中に入るのを見送る。線路は続いていないが、少しだけ敷設されている。少し前身させるだけならできるだろう。



───カヂッ...!



「っ...嫌な予感が...」



───ゴアァァッッッ!!!!


突然機関車の中から黒煙が飛び出てくる。



「ユウト君...!」



先程まで笑顔で話していたユウト君。そんな彼が今機関車に乗っている。私は慌てて機関車まで飛んで行った。



○TIPS○

・魔道機関車火災事故

魔法陣の一部欠陥により魔力が暴発。結果大火災へと...。

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― 新着の感想 ―
[一言] >「っ...こ、これは料理中に包丁が飛んじゃって首が切れちゃったの!」 大惨事で草 >魔法陣の一部欠陥により魔力が暴発。結果大火災へと...。 大惨事すぎて草も生えない()
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