第622話 人気者
──次に急襲する場所:魔国マジュリンド
次に急襲するまで後 2時間 !戦闘に備えよ!
「次は魔国かぁ...。」
「そうね。魔国の方にはマオさんがいるから大丈夫かしら?それに死なないにしてもそれなりにボコボコにしちゃったし何とかなるでしょ。」
「んー...確かに。」
あの犬耳ちゃん...アルテリアちゃんが最後誰かに連れていかれたように消えていったのが心配だったけど、現にまだイベントは終わらないから生きている...と思う。
アルテリアちゃんがまた出てくるにしてもあの怪我じゃ逆に心配するぐらいなんだよね...。そろそろ諦めてもいいと思うんだけどなぁ。
「そんな事よりも、私たち暇ねぇ...。」
「そうだねぇ...。」
ただでさえ綺麗になって目立ったすずが1人でアルテリアちゃん襲撃を凌ぎ、さらにはレイドボスにもなってしまったからこの街の人達...主にプレイヤー達は大騒ぎ。街を散歩すればすずもだけど私まで囲まれてしまう始末。結局外を出歩けなくなってしまったのだ。
「...そろそろ次の街に行く?」
「それもありね。」
「それじゃあアイリス達が戻ってきたら話そっか。」
「えぇ。」
アイリス達は最近、各自の武器を振る練習をしているみたい。アイリスは剣でアンナさんは短剣。そしてメルは両腕に装着されたリングを自在に動かす練習。モネちゃんとアリスだけは特別で、モネちゃんはスキルで勝手に動く解体包丁に慣れる練習で、アリスは杖が勝手に浮遊して着いてくるから自動防御に慣れる練習とか浮遊する杖を介しての魔法の行使の練習をしている。
...らしい。
というのも私とすずがその事を知ったのがつい昨日のことだからだ。私たちに内緒にして驚かせたかったそうだけど、すずがコソコソしている5人を小さな雷の分身体にストーカーさせたらしく、それをすずが教えてくれた。
「にゃぁん」
「あ、マフィ!ここおいで?」
「にゃ。」
私がマフィと命名した赤い猫ちゃん。昨日のように計算高い目はしておらず、今は無邪気な目で私の膝に乗ってきた。インベントリから刀とマフィの大好物であるマグマフィッシュを取り出して宙に投げて刀で切り分ける。すかさずインベントリからお皿を取り出してそこに落ちてくるマグマフィッシュの切身を載せた。
「にゃぁん!」
「かぁいいなぁ...!」
ぱくぱくと食べるマフィ。思わず眉が下がって頭をなでなでしてしまう。
「...ただいm──てぇてぇっ!?」
「も、モネさん大丈夫ですか?あ、アヤネただいまです。」
「うん。おかえり〜。」
帰ってくるなりモネちゃんは鼻血を出して倒れ、それをアリスが支える。アンナさんはその後ろでいつも通りピシッと立っているが、特訓してるだけあっていつもより疲弊してるみたい。
「ねぇメル。明日は私のスーパーハイパーウルトラ超絶ヤバい必殺技見せてあげル。」
「ふ〜ん?じゃあ私もさいきょー無敵超無敵めっちゃ無敵の必殺技見せてあげる〜!」
「ふん。望むとこロ。」
えっと...アイリス達はどうしちゃったのかな...?
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「という訳で次の街に行こうかなって思ってるんだよね。」
「いいと思います!私もなんだか最近視線を感じてまして...。」
「...お嬢様に何かあってはいけませんので賛成です。あ、それはそうとアヤネさんあとで部屋に向かわせて貰ってもいいですか?ちょっと渡したいものがありまして。」
「うんいいよー?」
「ありがとうございます。」
「私はどっちでもいいよ〜?」
「私モ。」
「...。」
モネちゃん...はまだ気絶してた...。けどみんな肯定的な意見だったから次の街に行くことが決定した。...そろそろ世界一周だなぁ...。
あと2つ街を巡れば残るはブラックアイただ1つのみ...。




