第612話 妹の次は姉の暴走
「たっだいまぁー!」
「おかえり〜すず。」
「おかえりなさいスズカさん。」
ウッキウキな声で玄関の扉を開けたすず。それと同時に開けられた扉から差し込む光に思わず目を閉じてしまった。
「す、ず...?」
腰まで伸びている銀色の髪にいつも可愛いけどより一層可愛く見える顔、服もなんだか神々しくなっている。それに背中に浮かぶ雷の光輪?が神様みたいにしてる。
「どうかしら!私進化したのよ!」
「うわっぷ!?」
ふわっと浮かび上がって私に抱きついてくるすず。驚きすぎてまともに受身が取れなかったから豊満なお胸様に顔が埋まってしまう。
「うぐぐ...むぁっ!!」
「あら...ごめんね?」
「う、うん...それよりも...なんか神々しく、なったね?」
「うん。女神になったのよ私!凄いでしょ?」
「女神になったんだね〜...。」
「す、スズカさんが女神様に...!?」
アリスがすっごい驚いてる。あ、でもたしかに神様だから凄いよね...。すずがあまりにも軽く言うから一瞬そういう種族があるのかなと思っちゃった。
「ふふん。私偉くなったのよ?」
「はは〜...すず様〜...大好きです〜。」
抱きつかれたまま両腕を上げて抱きつく。女神様になったんだから偉くなったというのは間違いでは無いのかもしれない。冗談交じりですずを崇めているとすずの口元が歪んだ。
「?」
「あ、アリス...」
「なんですか?」
「こ、この子は、いつか神殺しになるわね...。」
「何言ってるんですか...。」
目があっちこっちにぐるぐる回って顔を真っ赤にしながらアタフタするすず。その様子が可愛くてつい頬をつんつんとつっついた。
「はぁ...はぁ......あや...。」
「ん?」
「......煽りすぎよ...。」
「え...ひゃっ!?」
───トスッ...
「いたっ...!もうアリスったら...良いとこだったのに。」
「私が見てるのに二人の世界に入らないでください...愛欲の女神様と呼びますよ?」
「...それは、勘弁ね...。」
「愛欲の女神...すずだから合ってるんじゃ...」
「何か言ったかしら。」
「...そろそろ私刀の整備にイコーカナー。」
「残念ね...それはまた明日になりそうよ。」
「や、ちょっと離して...!ねぇってば〜!!あ、アリス助けてぇ!」
「...はぁ...こればっかりは煽ったアヤネも悪いですから甘んじて受けてください...。」
ギュッと抱きしめられ、動けない。というか水魔法で手足が拘束されてるから動けないが正しい。力ずくで抜け出そうにも擽られてるから思うように力が入らないし...力を入れすぎてすずを傷付けたくもない...。
「うひゃっ!?あっあっ...ま、まって!ひぃっ!?」
「...。」
いつの間にか寝室までやってきたのと同時にベッドに投げられる。うつ伏せの状態になったので起き上がろうとしたらその上から抱きつかれたので起き上がれない。
「ふぅー...。」
「んひゃっ...や、やぁ...。」
「2人っきりで...楽しみましょう...?」
「ん、んぅ...だめだってぇ...」
「尻尾フリフリしちゃって...誘ってるんでしょう?」
「ひぎゃっ!?な、なにそれぇ...し、しっぽ、つかまにゃいで...!」
尻尾の根元をキュッと掴まれるとなんとも言えない痺れが私の身体を駆け巡る。あ、だめスリスリしちゃだめ...。
「翼の根元もさぁ...こーやって...」
「ひぅっ...ゃんっ...や、めてぇ...」
「何よ〜ただのマッサージじゃないの。気持ちいでしょ?」
「き、気持ちよすぎ、はぅっ...からぁ!」
や、やっぱりすずは愛欲の女神で間違いないもん...!私間違ってなかったもん...!ひゃっ!ちょっと脇腹もだめだってば...!
きょ、今日は刀の整備したかったんだけど...しばらく無理そう...。
「ああっ...!もうやぁっ...いぅっ...!」
「っ...涙目のあやが控えめに言って天使...。」
「女神が、何言ってるの...!」
「...神に反抗的な天使も良いわね。」
「ばかぁ!」
無事暴走。さす(が)愛(欲の女神)
それにしても見た目(ここ大事)女神と龍ロリっ娘がイチャコラするというのは臓腑に染みますね。(自給自足)
明日はスプラ3買ってバイトにも行くんで投稿できません。え?いつも金曜は投稿してないだって?...それはそう。




